高樹沙耶インタビュー

高樹沙耶が最後の独占告白! 医療大麻解禁、メディアバッシングへの思い「今の日本は異なる価値観を断罪する」

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高樹は医療大麻の解禁を訴えながら、なぜ自ら使用したのか。その真相とは!?

——そうしたなか、高樹さん自身が大麻を使用した。医療大麻解禁を訴え、活動する身として、軽率だったとの批判もあります。その経緯については、どういうものだったのでしょう。

高樹 そもそもは、同居していたM氏(石垣島で生活を共にし、大麻取締法違反で一緒に逮捕された人物)が狭心症を患っていて“死”についても身近に感じていたようです。でも本人は西洋医療がイヤで、病院にも行きたがらなくて。そのため終末医療として自分が研究している大麻が、どれだけ効果があるのか、身体を張って実験したいとの思いがあったようです。私としては、死の宣告を受けた人が自分の治療を自由に選択したいというのは幸福権の追求だし、人権の問題で“しょうがないこと”と思っていました。「ご自分の判断なのだからご自由に」と。まあ、許すという感じですね。実際のところ、私の家でしたが、私自身はソレの入手先や保管場所すら知らなくて、彼は『自分が責任をもつから大丈夫だ』とよくおっしゃってました。そんななか、2014年夏の頃だったと思いますが、私自身が親不知の抜歯をしてから、体調にものすごく不具合が出るようになってしまった。人生初めてというほどの不調で、みるみるうちに体がガタガタと音を立てて崩れる感じでした。しかも原因も不明で大変な状態になり、それで私も医療として使わせてもらうようになって。

——裁判でも高樹さんは使用については認めていました。しかし所持は一貫して否定したにもかかわらず、判決では「自宅への大麻の持ち込みを許可し、管理し得る状態にあったことは明らか」として共同所持で有罪が下されました。その判決を受け入れた真意はどのようなものだったのでしょう。

高樹 それは法律家の判断に任せるしかないので、「仕方がないですよね」ということです。日本は“所持”は違法ですが、“使用罪”はない。そして所持についてはM氏が認めています。それでも私の自宅だったことから管理責任を問われてしまった。さらに大きかったのが政治活動をしていたことだと思います。もし私を不起訴や無罪にしてしまうと、世間が許さない。なにより大麻解禁を叫んでいたのですから、見せしめという部分が大きかったと思っています。本当のことを言えば、実は少し期待していたんです。厚労省の麻取とか警察ではなく、司法、裁判の世界では、もしかしたら世界の情勢を汲み取ってくれて、医療大麻の問題について踏み込んでくれるんじゃないか。司法が三権分立の機能を果たしているのならそんな期待もあったんですけど、残念ながらそうではなかった。しかも医療用として使っている現実があるにもかかわらず、そこはないものとして扱われてしまって。とにかく“麻薬”を使っている人というレッテルを貼りたいという意思を感じました。医療だろうとなんだろうと、わが国では大麻は“麻薬”なんだからと。司法でも議論や検討の余地もなかった。逆らう人間はノーなんでしょうね。世界の大麻解禁の流れや、状況と比較したとき、やはり人権侵害だなと、思ってしまいます。

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