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健康不安PRで同情集めた安倍首相 本日会見の酷い中身! 新型コロナをインフルエンザ並みに格下げか 感染防止を軽視し経済優先へ
首相官邸HPより
まったく姑息にも程があるだろう。安倍首相がついにきょう、約2カ月半ぶりに安倍首相が正式な会見をおこなうというからだ。
いったいどの面下げて、としか言いようがない。安倍首相が国民への説明を無視しつづけたこの約2カ月半のあいだ、この国では何が起こったか。まず、東京都を皮切りに感染が拡大して「第二波」に突入、都市部では軽症・無症状者の療養用ホテルの確保が大きな問題となり、自宅待機者が増加したことで家庭内感染が広がった。さらに、世界の多くの国で検査拡充が図られるなか、この国では「症状があるのに検査してもらえない」という人が続出。3〜4月と同じ状況が再び起こってしまっている。
そんな状況の一方で、政府は「GoToトラベル」という全国に感染を広げるキャンペーンを前倒しまでして決行。案の定、医療提供体制が脆弱な沖縄県をピンチに追い込んだだけでなく、「GoToトラベル」の対象施設だった千葉県の旅館ではクラスターも発生し、14〜21日に利用した宿泊客359人の健康状態の確認や必要に応じて検査をおこなうという。
政府の分科会は「7月末がピークだった」などと述べているが、26日の新規感染者数は全国で903人(NHK調べ)となっており、もし万が一このような数字を保ったまま秋・冬を迎えれば大変なことになる。しかも、厚労省はPCR検査の1日あたりの最大能力は5万9306件(25日時点)というが、この1週間をみても1日で2万件を超えるか超えないかという数字にとどまっている。
この感染拡大の最中、ただの一度たりとも新型コロナにかんする会見を開かず、出席要求がされていた国会にも出ず、いまごろになって「会見を開く」と言われても、「遅すぎる!」の一言だろう。
その上、姑息なのは、このタイミングで「健康不安」説を自ら煽り立てたことだ。
本サイトでは何度も指摘してきたが、普通、国のリーダーの体調問題は求心力低下を招く大きな要因になるため、古今東西、体調不良にかんする問題ははっきりと否定するものだし、官邸も自民党も徹底した情報統制を敷く。少なくとも検査結果に大きな問題があれば秘密裏にその結果を知らせ、追加検査が必要な状況なのであれば、メディアに知られないようなかたちで検査をおこなうだろう。
だが、政権幹部から自民党関係者まで、安倍首相の周辺はむしろ積極的にマスコミに情報をリークし、「健康不安」「重病の可能性」の情報が流れるような方向に事を運び、安倍首相も2度にわたって、事前リークにより大挙して押し寄せた報道陣に囲まれながら慶應義塾大学病院に入っていった。この露骨さをみても、「健康不安」説を喧伝するためのパフォーマンスであることは間違いない。実際、この作戦は功を奏し、「安倍首相はコロナの陣頭指揮をとるという重圧のなかで闘ってきた」だの「もっと休んでほしい」だの「国民のために無理をしてかわいそう」だのといった同情が寄せられるようになったのだ。
そして、同情を集めたこのタイミングで会見を開催する──。ようするに、この約2カ月半、国民を“見殺し”にして遁走したことを、「健康不安」説によってチャラにしようというのである。
こう書くと、またぞろ「病人を叩いて楽しいのか」などと非難する者も現れるだろうが、安倍首相がどのような健康状態にあったとしても、約2カ月半も国民への説明を放棄したことの責任からはけっして逃れられないし、なくなったことなどにはまったくならないのだ。
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