地上波初放送 映画『Fukushima50』の事実歪曲とミスリード 門田隆将の原作よりひどい事故責任スリカエ、東電批判の甘さの理由

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本日テレビ放送された『Fukushima50』


 東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故から10年目の今年、当時の吉田昌郎所長ら原発所員の奮闘を描く映画『Fukushima50』が、地上波ではじめて放送されている。

 原作者は、トランプ信者に丸乗りして「大統領選挙は組織的な不正」とするフェイク情報を熱心に拡散したことで知られるジャーナリスト・門田隆将氏。映画は門田氏が2012年に上梓したノンフィクション『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫、単行本はPHP研究所)をもとに、吉田所長をはじめとする東電の現場社員たちの決死の努力によって原発事故が収束、日本は救われた──という感動ストーリーが描かれている。

 しかし、この映画には公開当時から疑問の声が多数上がってきた。ひとつは、原発の危険性やそれを放置してきた東京電力の責任をスルーしたまま、吉田所長ら東電社員が死ぬ覚悟で作業に当たったことをクローズアップし、原発事故をただの美談に矮小化させてしまっていたことだ。

 たとえば、コピーライターの糸井重里氏が美談化に丸乗り、こんなツイートをし物議を醸した。

〈戦争映画や、時代劇だと「いのちを捧げて」やらねばならないことがでてくる。いまの時代は「いのち」は無条件に守られるべきものとされるから、「いのちを捧げる覚悟」は描きにくい。映画『Fukushima50』は、事実としてそういう場面があったので、それを描いている。約2時間ぼくは泣きっぱなしだった。〉

 これに対して、〈「いのちを捧げる」のが美しいわけあるか、このスットコドッコイ!〉〈「命を捧げるべき大儀など無い」ことを学ばなかったら、過ちは繰り返されます〉〈ネトウヨ原作のプロパガンダ映画の感想でプロパガンダする、有名コピーライターの危険性を再認識した〉といった批判の声が続出。

 映画評論家の町山智浩氏も〈糸井重里さんが原発を守るために命を捧げた映画を絶賛して泣いている。糸井さんは、忌野清志郎ボスが原発や戦争を恐れた歌を「くだらない」と批判した人だ。原発を恐れるのはくだらなくて、命を捧げるのは素晴らしいのか。〉と鋭い指摘をツイート。批判は糸井氏から、映画の姿勢に対するものに広がっていった。

 さらにもうひとつ、この映画ではデマの既成事実化、ミスリードも大きな問題になった。映画では、当時の首相である菅直人(映画では別名)が徹底して悪者に描かれているが、すでに否定されていることを事実のように描写しているのだ。

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