チュート徳井のADHD説をめぐる議論で欠けていること 公的手続きが極端に苦手な人たちの存在 生活保護や年金では死活問題

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徳井の行動は「銭ゲバ」ではなく、やはりADHD的だった

 大人のADHDの特徴は、不注意の症状としては「注意、集中ができず、ケアレスミスが多い」「片付けが苦手」「段取りが下手で、先延ばしにする」など。多動の症状として「落ち着きがない、そわそわする」「一方的なおしゃべりや不用意な発言」「衝動買い、金銭管理が苦手」などが挙げられる(岩波明/ちくま新書)。

 徳井の会見での「『やります』と言いながら『明日やろう』、時間ないし銀行に行ったりという作業を先延ばしにしてしまいまして。そこから延び延びになってまとめて申告しようとなったら、また申告の時期がきて、税理士から『今年はやりましょう』と。もちろん支払う意思はあったんですが、想像を絶するだらしなさ、ルーズさから3年経ってしまいました」という釈明などから、「先延ばしにする」という特徴が当てはまっているように思える。

 また、『よくわかる 大人のADHD』(司馬理英子/主婦の友社)でも、「大人のADHD」に起こりがちな問題として、「先延ばし癖」「忘れっぽさ」や「片付けられない」ことから、〈事務的なことがきちんとできない〉として、具体的に〈引越してから公共料金の自動引き落としの手続きをついつい忘れ、ガス代、水道料金、電気代、電話料金などの支払いがいつもぎりぎりになってしまいます。ややもすると、滞納しがちに〉〈確定申告の際にも、領収書がみつからず、せっかくの税金の還付の機会を逸することもあります〉などといったケースが挙げられている。これも、徳井の申告漏れや公共料金の滞納と通じるものがある。

 徳井についてはこの間、前述したように「ルーズだったのでなくケチで銭ゲバだった」として、いくつかのエピソードが報道されているが、これもむしろ、徳井が事務的な作業が苦手で、異常な面倒くさがり屋であることを裏付けるようなものがほとんどだ。

 たとえば、「節税のためにドバイに移住したい」などという発言も、たんなる逃避のための夢物語。本当に銭ゲバなら、そんな絵空事を言ってないで、少しでも税金が少なくなるよう、会社の会計や申告など細かくチェックしたりするだろう。

 2億円マンション購入も、前出「NEWS ポストセブン」によるとローンを組んでおらず、現金で購入していた。ほかにも徳井は高級車などを一括購入していたというが、これもローンにまつわるもろもろの事務手続きがとにかく面倒くさかったということではないか。

「私的な洋服代や旅行代を経費計上」したとされる問題についても、とくに何も考えずなんでも領収書をもらい、それを分類などすることもなく税理士に丸投げしていただけ、という可能性が高い。というか、そもそも「私的な洋服代や旅行代を経費計上」というのは国税の見解にすぎず、本来は「見解の相違」として税務署と交渉し経費として認められる余地もあったはずだ。しかし、徳井はすべて国税の言い分を丸呑みにしてしまった。これもある意味、「事務的な手続きや交渉を面倒くさがった」結果といえる。

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