これでも槇原敬之は立件されるのか? 尿検査本鑑定でもシロ、父親に「僕はやってない」…警察に都合の悪い事実は報じないマスコミ

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マスコミのせいで「警視庁組対5課は完全に調子に乗っている」

 いずれにしても、覚せい剤の使用と所持であげようと思って、徹底的にガサ入れしても、出てきたのは沢尻と同じように、たいして悪質性のない以前は合法だった危険ドラッグだけだったのだ。しかも、父親の証言によれば、槙原は沢尻と違って、自供していない可能性が高い。

 実際、法律の専門家の間では、もし槙原が自供していないなら、不起訴、あるいは裁判で無罪という可能性も十分あると指摘されている。

 いや、仮に槙原が起訴されたとしても、警察が違法捜査をしていたことには変わりはない。繰り返すが、別件捜査は完全な違法捜査であるうえ、逮捕容疑は2年前にパートナーA氏の単独所持として片付けられている事件なのだ。それを持ち出すなんて、とても法治国家のやることではない。

 こんなことが通用したら、警察は自分たちがターゲットにするだけで誰でも犯罪者に仕立て上げられることになる。たとえば、もし警察があなたを逮捕したいと思ったら、警察はあなたを恨んでいる人間にまったく身に覚えのない覚せい剤所持を証言させ、それだけを理由にガサ入れすればいい。ガサ入れで覚せい剤は出てこなくても、合法時代に買った危険ドラッグが残っていたり、PCのなかに以前、違法ダウンロードしていた画像などが残っているかもしれない。それで、あなたは立派な犯罪者の仲間入りだ。

 そういう意味では、いま、警察がやっている違法捜査は、たかだか一芸能人の薬物使用よりもずっとやばい話なのだ。

 ところが、マスコミはこの間、この異常な逮捕に対してまともな批判は一切をせずに、槙原がいまも薬物中毒であると決めつけ、糾弾してきた。

 そして、冒頭で指摘したような、尿検査が本鑑定でもシロだった事実や、槙原自身が薬物使用を否定していることがわかっても、マスコミはほとんど報じていない。

 まったくその警察べったりぶりとご都合主義には呆れるが、こうしたマスコミの姿勢こそがいまの警察の強引な薬物捜査をつくりだしたともいえる。薬物捜査に詳しい全国紙社会部記者が「組対5課は完全に調子に乗っている」として、その理由をこう解説する。

「組対5課が薬物捜査の手法をどんどんエスカレートさせたのは3〜4年前からで、ASKAのときや沢尻エリカのときは逮捕後に警察のやりすぎとしか思えない問題が噴出した。ところが、マスコミ、とくにワイドショーはその部分を一切批判せずに、むしろ逮捕された芸能人のほうを叩き続け、世論もそっちに流れた。あれで、組対5課が味をしめてしまったんですよ」

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