フジが紅白の裏にぶつけた格闘技RIZINと暴力団! PRIDEで暴力団を使ったプロモーターと局幹部がそのまま…

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 川又氏によれば「X組がPRIDEを主催するDSEの“経営母体”であることは格闘技業界の常識」。このとき川又氏が呼び出されたホテルの一室に同席したのは前述X組幹部、「X組と同じ広域暴力団傘下のP組S若頭」、「DSEの事実上のオーナーで暴力団企業舎弟のI氏」、そして、今回のRIZINも仕切る榊原氏だった。

 猪木祭当日も、宿泊していた神戸のホテルにS若頭の子分がきて、川又氏にこう告げたという。

「今、猪木祭の会場に(前出の)X組幹部と榊原がきて、Sに会っている。X組幹部からこの契約書を渡されました。社長がサインしてくれるまで、みなさん帰らないと言っていますよ」
「サインしないと会場がどうなっても知りませんよ」(同)

 イベントが終わり元旦になっても、川又氏はSから呼び出され「ヒョードルが出られたのは誰のおかげだと思ってるんだ。2億円用意しろ」などと脅されたという。しかも視聴率で惨敗した日テレは、契約の8億円を6億円に減額すると通告。進退窮まった川又氏は、妻子とともに海外へ逃亡した。

 ちょうどその頃、ヒョードルの代理人であるオーストラリア人弁護士、ミロ・ミヤトビッチ氏もDSE側に脅されていた。

〈榊原は、「ウチは表向きの契約もあるが、ヤクザを使ってでも、こういう話をするんだ。それが分からないなら、どうなっても知らないぞ!」
 とミロに言い放ったそうです。同時にSがミロに向かって、「撃ち殺すぞ」というゼスチャーをした〉(「週刊現代」06年4月22日号より、川又氏の証言)

 多数の組織暴力事件に携わり、DSE側によるミロ氏脅迫の告訴状を作成した弁護士の猪狩俊郎氏も、著書のなかでこの脅迫事件について書いている。そこには、川又氏が「DSEの事実上のオーナー」というI氏が本名で記されており「山口組系幹部」だと断言されている(『激突! 検察、暴力団、弁護士会……タブーの権力と対峙した弁護士の事件簿』光文社)。

 しかも、「週刊現代」のキャンペーンは、次第に“フジテレビと暴力団の関係”へと波及していった。第4弾にあたる4月29日号で、川又氏とDSEをつないだ人物として、フジの「Aプロデューサー」が登場する。川又氏はこう証言している。

〈「03年4月、フジのAプロデューサーから、『榊原と会ってくれませんか』と頼まれたのです。私は、
『PRIDEはヤクザだらけで誰が権限を持っているかよくわからない。一緒に仕事はしたくない』
 と断ったんです。しかし、Aプロデューサーは、
『いろいろ(暴力団との関係が)あるのは知っています。でも、それはバラちゃん(榊原社長)がうまく付き合っているから大丈夫』
 と言います。それで榊原に会い、仕事の話をするようになったのです」〉

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