『報ステ』政権忖度で首を切られたスタッフに支援の動き! 番組関係者から「萎縮がテレ朝の目的か」「報道が機能しなくなる」の声

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昨年の同時期に比べ国会報道は半減! “報ステジャーナリズム”崩壊の危機

 いずれにしても、社外スタッフ切りの宣告は、すでに番組へ影響を与えている。院内集会で紹介された番組関係者のコメントは、この件によって萎縮している心境を赤裸々に吐露するものだった。

「今回のことについて、番組幹部からいまだ説明がなされていないため、スタッフの間には不信感と同時に不安も蔓延している。今後は『番組の方向性が間違っているのでは』と思ったとしても、発言は控えてしまうかもしれない。これがテレ朝の最大の目的だったのではないかとも思ってしまう。報道の現場として機能しなくなるのでは」(番組関係者)

 実際、本サイトが先日の記事でお伝えしたように、社外スタッフの派遣切り宣告後、番組では「桜を見る会」関連や黒川弘務・東京高検検事長の異例の定年延長問題など、政権批判に繋がる報道が目に見えて減少している(参考https://lite-ra.com/2020/02/post-5251.html)。院内集会のなかでも、年明け後の通常国会の報道時間が昨年の同時期に比べて半減しているというデータが示されていた。明らかに『報ステ』のジャーナリズムは潰されようとしているのだ。

 院内集会には、元TBSで『報道特集』キャスターの金平茂紀氏がビデオメッセージを寄せ、こう語っていた。

「去年までだったら『ひどいけど、他の局で起きていることだから黙っていようか』と思っていたかもしれません。ただ、気持ちが変わりました。『報道ステーション』の職場で起きていることは、日本の放送局、テレビ局のどこでも起こりうることだなと思っています。それはなぜか。番組づくりや報道に関わっている人たちのなかで、それなりの権限を持っている人たちが、恐ろしいほどのスピードで、腐敗というか劣化というか、堕落が起きていると思っているからです」
「メディアをめぐる状況はいま、ある意味で暗黒の時代を迎えていると言っていいかもしれませんけれども、暗黒の時代だからといって沈黙しているというのが一番、僕はいけないことだと思います。だから、このビデオメッセージを送ることにしました」

 いま、『報ステ』で起きている社外スタッフ切りの問題は、決して、ひとつの報道番組だけの問題ではない。こんな暴挙が見逃されれば、視聴者の知る権利はどんどん奪われ、安倍政権を礼賛する官製報道か、芸能人の不倫や一般人の炎上・ご近所トラブルのような卑近な話題しかテレビで流れなくなってしまうだろう。このままではテレビ朝日は完全に死んでしまう。次はTBSなど他の民放だ。座視している場合ではない。

最終更新:2020.02.13 10:14

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