『報ステ』がいよいよヤバい! 世耕弘成へのお詫びのあとCP更迭、ベテランスタッフ切り、安倍シンパの笹川財団研究員が出演

2020.02.11 08:46
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『報道ステーション』公式Facebookより


 前身である『ニュースステーション』から数えて今年で35年目を迎えるテレビ朝日の夜のニュース番組『報道ステーション』が、いよいよ岐路に立たされている。古舘伊知郎の番組降板以降、政権批判色が徐々に薄れていった同番組だが、最近、また異変が感じられるようになっているからだ。

 顕著なのが「桜を見る会」問題をめぐる報道だ。2月3日には国会で安倍首相が「前夜祭」が政治資金収支報告書に記載されていない問題について「私と同じ形式なら問題ない」と脱法行為にお墨付きを与えたほか、茂木敏充外相が閣僚席からヤジを飛ばしたり、衆院予算委員会の棚橋泰文委員長の安倍首相びいきの議事進行によって大荒れとなったが、同夜の番組では国会の話題自体を取り上げずじまい。

 同様に、5日には安倍首相が「(安倍事務所がホテル側と)キャンセルが発生しても問題ないという契約をしている」という以前の答弁を「事務所はホテルと合意し、仲介しただけ」と修正したが、やはり番組では取り上げられなかった。

 もちろん、いまのところ、政権追及がゼロにはなったわけではないが、明らかに少なくなっているし、取り上げるタイミングも遅くなっている。

 典型的なのが、検事長人事の問題だ。安倍政権はこの2月に退官が予定されていた検察ナンバー2で、これまで数々の安倍政権の疑惑を潰し 「官邸の代理人」と呼ばれてきた黒川弘務・東京高検検事長の定年を半年間、延長することを1月31日に閣議決定。この前例のない人事には検察庁法違反の疑いが指摘されている。以前の『報道ステーション』なら真っ先に取り上げ、徹底的に批判したはずだ。ところが、ライバル局の『news23』(TBS)がこの問題をしっかり報じた一方、『報道ステーション』はなかなか取りあげようとせず、結局、10日に立憲民主党・山尾志桜里議員が今回の定年延長が国家公務員法の特例規定にかんする過去の政府見解と矛盾することを指摘、その違法性を明らかにしたことで、ようやく初めて報道した。

 また、コメンテーターにも変化が起こっている。月〜木曜日のコメンテーターを担当していた後藤謙次氏が腰の手術を理由に昨年12月12日の放送以来、番組を休んでいるのだが、じつは前述した国会での安倍首相の脱法容認発言が飛び出した3日にコメンテーターとして登場したのは、笹川平和財団上級研究員の渡部恒雄氏だった。

 渡部氏は2015年の安保法制をめぐって参院地方公聴会で賛成の立場で意見陳述をおこなうなど、安倍政権の安全保障政策をバックアップしてきた人物であり、そもそも笹川平和財団は名誉会長を務める笹川陽平氏は安倍首相とゴルフや会食をおこなう仲にある。さらに、安倍首相がアメリカの笹川平和財団で講演したことの見返りに官邸が笹川平和財団に対して元TBS記者・山口敬之氏をアメリカのシンクタンクに派遣するよう求めていたという内部告発が伊藤詩織さんに寄せられ、それを伊藤さんが昨年末におこなわれた外国特派員協会の記者会見であきらかにしている。「デイリー新潮」によると、笹川平和財団は山口氏のシンクタンク就職のために約466万円の経費を捻出したことを認めているという。

 安倍政権寄りのコメンテーターを登場させ、「桜を見る会」にかんする安倍首相の驚愕答弁を取り上げず、安倍政権の強権性を象徴する官邸の人事介入問題にはなかなかふれない──その一方で、沢尻エリカに執行猶予付き有罪判決が下されたことや、年末には『M-1グランプリ2019』で優勝したミルクボーイが大阪で凱旋公演をおこなったことなどをわざわざ取り上げるなど、ワイドショー化に拍車がかかっているのだ。

 そして、こうした政権批判の弱まりとワイドショー化へのシフトチェンジの背景にあるのは、早河洋・テレ朝会長を筆頭にした『報ステ』リニューアルに向けた人事の影響だ。

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