マスコミの原発批判激減の裏に電力会社の広告漬け復活が! 関西電力、九州電力は広告費3倍増に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

マスコミの原発批判激減の裏に電力会社の広告漬け復活が! 関西電力、九州電力は広告費3倍増にの画像1

石坂浩二が出演する電気事業連合会CM(公式サイトより)


 いまだ廃炉の目処すらたっていない福島第一原発の事故は、それまで安全神話を垂れ流してきたマスコミや御用学者による“人災”でもあった。

 周知のように、3.11以前、東京電力をはじめとする電力各社やその司令塔・電力事業連合会(電事連)は新聞、テレビ、週刊誌などのマスコミに広告を大量出稿することで、原発に批判的な論調を封じ込めてきた。しかし、東日本大震災で未曾有の原発事故が引き起こされると、安全神話を作り出してきたマスコミ、そして広告に出演していた芸能人や学者たちにも批判が高まった。

 ところが、どうだろう。事故発生から数年は、あれだけ放射線の問題や原発のリスクを追及してきたマスコミも、いまや、ほとんどとりあげなくなった。今年3月11日も、福島原発の事故を本格的に扱った番組はほとんどなかった。

 だが、実は、こうした原発をめぐる言論状況の変容は、時が経ったことによる「記憶の風化」が原因ではない。

 本サイトが2016年3月11日の記事で詳報(https://lite-ra.com/2016/03/post-2054.html)したように、事故発生から3、4年がたった頃から、メディアでは“原発広告”が完全に復活。さらに、原発再稼働政策を推し進める安倍政権と歩調を合わせるように、電力業界は広告費を増やし、再びマスコミを“カネ”で漬け込んで“原発タブー”を作り出しているのだ。

 実際、電力業界の広告宣伝費は総じて右肩上がりだ。日経広告研究所が毎年発行している『有力企業の広告宣伝費』によれば、大手電力10社のうち、東京電力ホールディングスこそ福島原発事故以降の広告費は下降基調だが、他9社は全体として上昇の傾向にある。

 たとえば、関西電力は美浜、大飯、高浜の3原発を擁するが、年間広告費は2015年度の31億円から翌16年度に92億円と実に3倍増。2017年の大飯、2018年の高浜再稼働とリンクしていると考えられるだろう。

 川内原発、玄海原発を持つ九州電力も露骨だ。専門家から火山のリスクなどが散々指摘されながら2015年に川内原発を再稼働し、昨年は玄海原発も続いた。前後の年間広告費を見てみると、14年度に12億円だったものが、17億円(15年度)、30億円(16年度)、41億円(17年度)と3年で3倍に膨れあがった。

 また、浜岡原発をかかえる中部電力は2014年度に36億円まで下がったが、15年度は76億円と倍以上伸ばし、16年度が約80億円、17年度が76億円。これは福島原発事故前の2010年度(80億円)と同じ水準まで広告費を回復させたことを意味している。

 他にも、東北電力は16年度に66億円、17年度に64億円と2年連続で60億円台を記録(10年度=85億円)、中国電力は17年度に35億円(10年度=42億円)、四国電力は17年度に24億円(10年度=30億円)まで上昇しており、いずれも福島事故前の水準に迫ろうという勢いだ。

 非公開の電事連や原子力発電環境整備機構(NUMO)など関連団体の広告予算もかなりの水準で上昇しているのは間違いない。事実、新聞や雑誌の広告だけでなく、すこし前からはテレビでも電事連のCMがごく普通に垂れ流されるようになっている。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

マスコミの原発批判激減の裏に電力会社の広告漬け復活が! 関西電力、九州電力は広告費3倍増にのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。CM原発安倍政権産経新聞石坂浩二編集部読売新聞電力事業連合会電力会社の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 ノーベル賞・本庶教授が「PCR検査の大幅な拡充」訴えるも厚労省は…
2 菅首相ポンコツ会見で「国民皆保険の見直し」というグロテスクな本音ポロリ
3 吉村知事のずさんな政策決定と責任転嫁の手口を“8割おじさん”西浦教授が暴露
4 菅首相のポンコツが止まらない!「変異種」を忘れ、患者を「お客さん」
5 もはや権力の「中の人」…御用ジャーナリスト5位〜2位、大賞を発表
6 安倍政権でも菅政権でも権力大好き! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位
7 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
10 櫻井よしこ、西岡力、文春…朝日・慰安婦報道叩きのデタラメが次々露呈
11 大阪に看護師不足は維新のせい!橋下徹は看護師の給料を「バカ高い」と攻撃
12 菅義偉首相の言い訳がホラー「専門家が年末年始に感染者が少なくなると」
13 DHC吉田会長の韓国差別コメント問題をなぜテレビは取り上げないのか
14 田中みな実がバーニング系からの移籍でこれから「わがまま」バッシングが?
15 室井佑月「アベを倒したい!」後編 望月衣塑子が語る菅官房長官の裏の顔
16 羽田雄一郎参院議員の死が示すコロナ検査の現実
17 ぼうごなつこ『100日で崩壊する政権』は安倍政権のインチキの記録
18 菅首相 緊急事態宣言の記者会見で露呈したヤバさ!結婚式みたいなセリフが
19 菅首相の激怒でNHK『NW9』有馬キャスターが降板か! 菅側近がNHK攻撃
20 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
1菅首相が官房機密費87億円を自分に支出 総裁選出馬前日に9000万円
2菅首相のポンコツが止まらない!「変異種」を忘れ、患者を「お客さん」
3菅首相が緊急事態宣言を出さない理由! 特措法改正は時間稼ぎ
4もはや権力の「中の人」…御用ジャーナリスト5位〜2位、大賞を発表
5感染者560人! 吉村知事の「感染拡大が抑えられている」に非難殺到
6菅首相ポンコツ会見で「国民皆保険の見直し」というグロテスクな本音ポロリ
7吉村知事のずさんな政策決定と責任転嫁の手口を“8割おじさん”西浦教授が暴露
8ノーベル賞・本庶教授が「PCR検査の大幅な拡充」訴えるも厚労省は…
9菅首相は「五輪を実現」と断言、森喜朗会長も「中止はできない」
10菅義偉首相の言い訳がホラー「専門家が年末年始に感染者が少なくなると」
11安倍政権でも菅政権でも権力大好き! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位
12菅首相 緊急事態宣言の記者会見で露呈したヤバさ!結婚式みたいなセリフが
13香港の言論弾圧激化のなか『電波少年』チューヤンが日本人に連帯訴え

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄