マスコミの原発批判激減の裏に電力会社の広告漬け復活が! 関西電力、九州電力は広告費3倍増に

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復活した原発広告が駆使する「エネルギーミックス」という詐術

 有名なのが、石坂浩二が出演するシリーズCMだ。これは「エネルギーミックス」や「エネルギーの現実問題」を謳って、2、3年ぐらい前から地上波でも定期的に放送されている。内容は、石坂浩二が「私たちの使っている電気の約8割が火力発電」「火力の原料のほとんどは輸入に頼っている」「一つに頼るよりもいくつかに分散したほうがいい」などと言って、原発、火力、太陽光などの再生可能エルギーのミックスが必要だと強調するものだ。

「エネルギーミックス」は電力業界が福島事故以降、安倍政権と手を取り合って猛烈にプッシュしているロジック。全ての原発が停止したなかでも電力が足りていたことや、事故や汚染リスクなどについては完全にネグりながら、原子力発電を温存させようという策である。

 このCMでは、石坂が「あなたはどう思いますか?」と視聴者に語りかける形をとっており、かつてのゴリゴリの電事連CMと比べれば一見ソフトに思えるかもしれないが、実際には、安倍政権は原子力発電を火力発電と並べた「重要なベースロード電源」と定めており、電源構成における原発比率を1%(2017年度)から20〜22%(2030年度)まで高めようとしている。比率をこれだけ上げるためには実に30基程度の稼働が必要と見積もられている。つまり、電事連のCMはベテラン俳優のソフトイメージを使って、安倍政権の既定路線=国策を告知し、国民に再稼働を自然に受け入れさせようとしているのだ。

 他にもこういうパターンがある。たとえば、月刊誌「中央公論」(中央公論新社)2018年1月号には「生活者の視点から、電力を考える」と題された、ぱっと見た感じ普通の対談記事のようなものが掲載されている。

 登場するのは、読売新聞編集委員の近藤和行氏と文筆家の神津カンナ氏。このなかで神津氏は「メリットの多い再生可能エネルギーは大いに使っていくべきだと思います」と言いつつも「常にバックアップの電源設備を待機させる必要がある」「二重投資になるので不経済」「天候によって、私たちが必要とする電力量を超えて、余剰電力を発電してしまうこともある」などとデメリットを強調。結論として「電力供給システム全体の整合成を十分に考えていかないと、いろいろなところにひずみが現れてしまう」「技術は一旦、諦めてしまうと階段を転げ落ちるように失われてしまいます」などとする。

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