表現者ネットワーク(AVAN)代表・川奈まり子インタビュー

強要問題で自主団体を設立した元AV女優が法規制に反論!「権力の介入はAV 業界をさらに危険な場所にする」

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──AVANは業界初の出演者の同業者団体ですが、業界内で適法の契約書を使うよう呼びかける以上、プロダクションやメーカーの協力を得る必要があり、そこに対し企業側との癒着などを心配する声もありますが。

「癒着もなにも、AVANの説明をするためにプロダクションやメーカーを集めた意見交換会を開いたんですけど、どちらもすごいアウェーだったんですね。『この混乱に乗じて業界を乗っ取ろうとしてるんじゃないか』『HRNに続いて新たなAV業界叩きの団体が現れたのか』みたいな感じで最初は全然協力してくれなくて。
 特に、プロダクションの方が厳しかった。統一契約書の叩き台として、各プロダクションが現在使っている契約書を見せてほしいというお願いすら、最初はなかなか聞き入れてくれなかったんですね」

──プロダクションの拒否反応が強いのはどうしてなんでしょう。

「プロダクションっていうのは、それぞれ違う事務所の女の子同士が仲良くなって連絡先を交換し合ったりするのをよく思っておらず、禁止しているところすらあります。AVANは同業者団体ですから、会員の皆さんで会合を開くこともあり、そうすれば出席者同士で交流が生まれるのも自然な流れです。だから、AVANという団体自体を認めたくないんです。それはいまでもさほど変わっておらず、協力してくれるプロダクションも出てきた一方、協力してくれる会社を増やすため、現在でも色々な会社を回っている状況です。
 プロダクションがなぜ交流を嫌うのかというと、たとえば、『同じぐらいのポジションにいると思われる他の事務所の女優とギャラについて話してみたら自分のほうが安かった』みたいなことが起きたときに、女優さんと事務所、特にマネージャーとの信頼関係が壊れてしまうといったことを恐れているからです。この業界は個人の信頼関係に頼っている部分も大きいので、いったんそれが壊れると、もう二度と連絡が取れなくなってしまうというような最悪の事態が起こることもあるんですね」

──それはある意味では、閉鎖的でブラックな体質ということなのでは。

「確かに、一見そう思われても不思議ではないかもしれません。でも、ちょっと誤解があります。なぜこういう状況が続いているかというと、業界自体が古い体質というか、『昭和』な感じで動いているというのがあります。AV業界以外からの新規参入が増えた90年代後半から00年代始めに少し変わりましたが、それでも、未だに社長のおっちゃん一人でやっているような事務所では、契約書というものが存在せず口約束だけでやっているようなところもあります。
 そんな感じなので、契約書というのも会社によってバラバラなんですね。スタイルが。だから、誤解が生まれやすい。たとえば、普段は地方に住んでいて、撮影のときだけ上京してくるAV女優もたくさんいます。その場合、宿泊費や渡航費といったコストがかかるわけですが、それがギャラの中に含まれていて後から会社のほうに戻す場合もあれば、始めから出演料にはそういったコストを入れていない場合もある。すると、パッと見、もらう金額が全然違うので、ギャラの安い事務所の女優さんは搾取されているように感じて疑心暗鬼になってしまう。こういったように、契約書がまったく違うことにより起こる誤解というのはたくさんあります」

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