ライムスター宇多丸やECDが語るSEALDsの革新性…彼らは新しいシュプレヒコールをつくりだした!

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奥田「でも韻踏めるだけ踏もうって、こいつがいろいろ考えて。「特定」と「秘密保護法反対」で踏めるとか」
牛田「俺はラップする感覚で、切るならここってポイントが「特定!」「秘密保護法!」なんです」
奥田「「特定」で切って、「秘密保護法」を裏(拍)から入るっていうね」
牛田「しかも三連符で入るんですよ」
奥田「ムズい!(笑)。最初はそれすらできなかった。でもやってみたらちゃんとハマった。ただ、スピーチのクオリティが大事だと思った。なるべくすらすら言えたほうがいいと思うし、何を言ってるかわかんないのはまずいから、マイクの持ち方から考えたほうがいい。そういうことがあったから、二回目はちゃんと「スピーチ読み合わせ会」をやったんですよ(笑)。そしたら名スピーチ続出で、当日がすげぇ楽しみになった」(前掲『民主主義ってなんだ?』より)

「フライヤーやプラカード」「シュプレヒコール」「スピーチの言葉」、デモにまつわる諸要素を改革したSEALDsの影響は、全国各地に波及している。特に、高校生を中心としたT-ns SOWLはAvicii「Wake Me Up」などのEDMに乗せて「とりま、廃案!」「それな! それな!」と、ものすごいスピードでコール&レスポンスを繰り広げるなど、大学生を中心としたヒップホップの影響の強いSEALDsとはまた別の進化を遂げている。ただ、デモを「おしゃれ」で「かっこいいもの」にしたいと工夫を入れるのは、まさにSEALDsが用意した道であり、彼らなくしてこのような現象は起きなかったと言っていいだろう。

 今回の安全法制をめぐる問題のなかで、「デモ」という民衆が持ち得る政治行動にこれだけの注目が集まったのは、まさにSEALDsを中心とした若者たちの功績なわけだが、一方、これまでとはあまりにも異質な彼らのメッセージ発信方法を揶揄する声も、特にネトウヨなどから多くあがっている。最後に、前出のラジオで語られた、それらの声に対するアンサーを引いて本稿を閉じたい。

磯部「今回はまあ、コールっていうところに着目して。音楽的にも聞けるんだっていうことで、デモの外側ですかね、ガワみたいなところに着目していったわけですけど。それに対する批判としてね、『じゃあ、中身はどうなんだ?』みたいに言う人ももちろんいると思うんですけど」
宇多丸「『中身は何でもいいのかよ?』と」
磯部「もちろんSEALDsはそれでしっかりやっているわけですけど。ただ、新しいメッセージっていうのは絶対に新しいフォーマットっていうのを伴って現れると思うんですよね。という、新しいフォーマットがあるからこそ、新しいメッセージが届くし。SEALDsのコールの開発っていうのは、それをまさにやっていたと思っていて。だからこういう風に、コール。デモの外側っていうところに着目するのもあながち間違っていないのかなと」
宇多丸「その社会運動っていうのが停滞したっていうのが、それがたとえばメッセージそのものも硬直化されてくるしっていうことなのかもね」
牛田「そうやって伝えたい。つまり、それぐらい俺たちは本気なんだぜ!っていうことなんですよ。そういう風にしてでも伝えたいぐらい本気だっていうことです」

 現段階で本人たちが語るところによると、少なくともSEALDsは来年の参院選までは活動し、それで解散するということらしいが、せっかく芽吹いた若者たちの政治的関心を絶やさないためにも、これから先も旧態依然とした社会運動を改革する動きが若い世代から出てくることを期待したいし、それを楽しみにしていきたい。
(新田 樹)

最終更新:2018.10.18 04:05

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