伊坂幸太郎もキレた! 直木賞選考委員の「言いたい放題」がヒドい!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 ちなみに伊坂が直木賞の候補を辞退する以前にも、選評会が原因で横山秀夫が直木賞との“決別宣言”を行っている。第128回(02年下期)に『半落ち』(講談社)がノミネートされた際に、選考委員の北方が物語の鍵となる部分に関し疑問をもち、「関係の団体に問い合わせて見解を得、主人公の警部の動きには現実性がない」と批判。さらに林が記者会見で“欠陥にも気付かないミステリー業界も悪い”といった発言を行い、これに横山が激怒。指摘された部分を再取材した上で事実誤認ではないことを反論し、「今後、作品をゆだねる気には到底ならない」と直木賞への決別宣言にいたったのだ。

 横山も、そして伊坂も、直木賞候補となったときにはすでに世間からの評価が高い人気作家だった。彼らにとっては、選評でいちゃもんをつけられライフを削られるくらいならば“ゲームに参加しない”ほうがよっぽどマシ、だったのだろう。受賞作の売れゆきでは本屋大賞に完全にお株を奪われてしまっているが、こんなことでは、かろうじて残っている“権威”ももはや風前の灯火かもしれない。
(田岡 尼)

最終更新:2017.12.07 07:36

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

芥川賞・直木賞150回全記録

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

伊坂幸太郎もキレた! 直木賞選考委員の「言いたい放題」がヒドい!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。伊坂幸太郎出版業界直木賞の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄