特別企画◎安倍〜菅政権御用ジャーナリスト大賞(後編)

アベノマスクも学術会議介入もGoToも擁護、もはや権力の「中の人」に…御用ジャーナリスト5位〜2位、そして大賞を発表

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1位●三浦瑠麗
アベノマスクまで「うちはありがたい」、菅政権の「成長戦略会議」メンバーとしてGoToを後押し


 角度のついた政権擁護で毎年、御用ジャーナリスト大賞常連の三浦瑠麗センセイだが、2020年は栄えある大賞に選出された。

 決定的だったのはやはり、あの「アベノマスク」まで擁護したことだろう。安倍首相がろくなコロナ対策も打たなかった一方で、4月1日に布マスクの配布を発表したときは、日本国民の怒りが沸騰。政権への非難が集中した。

 ところが、三浦氏はこんなツイートをしたのだ。

〈布マスクうちはありがたいですよ。自分でマスクを縫う暇はないし、子供にさせたくても市中にはないもんね。洗って使える布のものはもっと高性能なマスクが必要な人の分を妨げないし。郵便を利用してプッシュ型支援をやったのは画期的だから、引き続き他の経済対策も頑張って下さいでいいんじゃないの。〉
〈中高年男性中心の政権が、がんばって各家庭に対する想像力や蟻の視点を持とうとしているのだから、叩くんじゃなくて、こんなことがしてほしい、あんなことがしてほしいっていうチャンスだと思うな。(以下略)〉

 普段は「国際政治学者」を名乗りながら、いきなり「うちはありがたい」などと自分の生活事情に矮小化。問題は三浦氏個人にとって布製マスクが有用かどうかじゃない。本当に政治学者なら、効果の低い布マスク配布を最優先で打ち出し巨額予算を注ぎ込むことの政策的妥当性をきちんと検証すべきところを、いきなり庶民ぶって「うちはありがたい」。あげくは「中高年男性中心の政権が、がんばってるんだから叩くな」って。

 とにかく無理やりでも安倍政権を擁護しようと、もはや学者としての良識を投げ捨てているとしか思えない言説を連発したのだ。

 多くの人が抗議の声をあげたあの検察庁法改正問題における発言もひどかった。検察庁法改正案を擁護・正当化するツイートを20ツイート以上連投したのだが、約3000文字に及ぶその内容は、ネトウヨのフェイクと大差ない間違いだらけのシロモノだった(詳細は過去記事参照→https://lite-ra.com/2020/05/post-5422.html)。

 しかし、三浦氏の罪が大きいのはやはり、コロナ問題をめぐる発言だろう。菅政権誕生以降も、とにかく「コロナなんてたいしたことない、経済を回せ」と連呼し、菅内閣のコロナ軽視を正当化してきた。この年末年始も「緊急事態宣言は竹槍精神」「コロナよりがんのほうが致死率高い」などと雑でめちゃくちゃな論理を振り回して、コロナ軽視の菅政治をアシストし続けている。

 しかも、問題なのは、その言説がどんどん雑に劣化してゆく一方で、現実政治における三浦氏の影響力はどんどん増していることだ。

 三浦氏といえば、2018年には安倍政権の有識者会議「安全保障と防衛力に関する懇談会」の有識者メンバーとなっているが、2020年はさらに安倍政権の「未来投資会議」のメンバーにも加わり、その後継組織である菅政権の「成長戦略会議」にもそのまま名を連ねている。「未来投資会議」といえば、あの悪名高い「GoTo」キャンペーンの言い出しっぺでもある。

 ようするに、三浦センセイはいまや、外から政権を擁護するだけでなく、いまの菅政権のひどいコロナ対応を内部で後押ししているというわけだ。もはや「御用」を超えて「戦犯」と言っていいかもしれない。

…………………………………………………………………………………………
 いかがだったろうか。安倍政権から菅政権に変わっても、酷すぎるコロナ対策で国民の命が危機に晒されようとも、御用ジャーナリストやコメンテーターたちが政権擁護や批判封じに勤しんできたということがわかってもらえただろう。

 実はリテラは1年前のこの企画で〈年内に安倍政権の終焉という可能性もゼロではない〉と予測し、安倍応援団や御用ジャーナリストたちが雲散霧消していてほしいと期待していたのだが、この予測と期待は半分当たって半分外れた。安倍政権は終焉したが、ご覧のとおり、政権応援団や御用ジャーナリストたちの存在は相変わらずだったのだ。安倍政権・菅政権を通じて10年近くものあいだ、圧力と忖度に慣らされてきたメディアの構造や体質が改善されるのは簡単なことではない。今後も、御用ジャーナリストやメディアの御用報道を注視し続けなければならない。
⚫️前編はこちら

最終更新:2021.01.11 12:09

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