金融庁「年金下がるから資産運用」報告書批判に、麻生太郎大臣が開き直って国民に説教! でも自分が貰う議員年金の金額は…

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開き直り! 麻生太郎金融担当大臣(金融庁HPより)


 金融庁が3日に例の「高齢社会における資産形成・管理」の報告書を正式に公表した。

 この報告書は、金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」がとりまとめたもので、5月22日の段階で報告書の「案」を公表。これに対してネット上では怒りの声があがっていた。

 というのも、この報告書案は、〈公的年金の水準が当面低下することが見込まれている〉〈少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していく以上、年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい。今後は、公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある〉としたうえ、平均的な高齢夫婦でも公的年金だけでは毎月5万円の赤字になると試算。退職後30年間で約2000万円が赤字になるとして、若いうちから資産運用をするように、提言していたからだ。

 本サイトでも2回にわたって追及したが(既報1→https://lite-ra.com/2019/05/post-4742.html、既報2→https://lite-ra.com/2019/06/post-4748.html)、「いまごろになって、年金がこれから減るから生活できない、自分で資産運用しろとは、あまりに無責任だ」と批判が殺到したのだ。

 こうした批判の結果、3日に公表された報告書では、〈年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい〉〈公的年金だけでは満足な生活水準に届かない可能性がある〉という年金に関する表現を軒並み削り、代わりに〈少子高齢化という社会構造上、その給付水準は今後調整されていく見込みである〉といった表現に代えていた。

 だが、これはたんなる言い換えにすぎない。実際、本サイトによる金融庁への直撃取材では、「やはり見込みとして、長寿化、少子高齢化の影響で給付水準は下がっていくというところはあります」「今の支出を前提とすれば、(自助で)賄わないといけない金額というのはおのずと増えてくる。客観的データから言うと、事実ではある」と認めているからだ。

 批判を浴びたので曖昧な表現に変えただけで、結局、金融庁が国民に迫っているのは、「長生きしたいなら年金だけに頼らず自助努力しろ」ということに変わりはないのだ。

 年金制度の不備や破綻の危険性は長く指摘されてきたのに、政府は「年金100年安心プラン」「公的年金は絶対大丈夫!」などと喧伝してきた。それがここにきて「自助でどうにかしろ」と自己責任を押し付ける──。多くの人が怒りの声をあげるのは、あまりにも当然の話だろう。

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