“赤っ恥”下町ボブスレーをこの期に及んで『ガイアの夜明け』が擁護! ジャマイカ攻撃の一方、アベ友疑惑には一切触れず

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テレビ東京『ガイアの夜明け』番組ページより


 2月25日に閉幕した平昌オリンピックだが、羽生結弦選手への国民栄誉賞が報じられるなど、メディアでは日本人選手たちの活躍の余韻がいまなお続いている。

 しかし、あの恥ずかしすぎる“日本スゴイ”案件をお忘れではないだろうか。「下町ボブスレー」のソリが平昌五輪でジャマイカ代表女子に不採用を宣告されたのに対し、プロジェクトの運営主体である「下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会」が、五輪で下町ボブスレーを採用しないのであればジャマイカ側に損害賠償6800万円を請求すると恫喝した一件だ。しかも、ネットやメディアはこれに同調し、「下町の町工場の人たちの義理人情をジャマイカは踏みにじった」「ジャマイカの人たちが下町ボブスレーの下町工場の人たちがつくったこのソリの重みとか意味とかをどれだけわかっているのか」と一斉にバッシングを繰り広げた。

 それだけでも醜悪きわまりないが、五輪開催後にジャマイカチームのコーチが辞任し、コーチ所有だったラトビア・BTC社製のソリが試合で使えないかもしれないというトラブルが報じられると、「下町ボブスレー」のTwitterアカウントは、選手たちの心配をするどころか、チャーンス!とばかりにそのニュースをリツイート。ことここに至っても、選手そっちのけで自らの宣伝しか考えていないことを露呈した。

 結局、地元ジャマイカのビール会社が支援を申し出て、ジャマイカのボブスレーチームは下町ボブスレー製のソリではなくラトビア・BTC社製のソリを使って試合に出場することができた。2月21日の試合後には、ジャマイカのボブスレーチームのツイッターアカウントは、現地に応援に行った下町ボブスレーのメンバーとの記念写真とともに「すべてのファンとサポーターの皆さん、ありがとうございました! 素晴らしい旅になりました」(編集部訳)とツイート。最終的には取り下げたとはいえ訴訟までちらつかせた下町ボブスレーとは対照的な寛容な態度をジャマイカチームが見せてくれたことで、なんとなくまるく収まったかのような雰囲気になっているが、だからと言って下町ボブスレーの醜態はなかったことにしてはならないだろう。

 そんななか、2月27日放送の『ガイアの夜明け』(テレビ東京)が「下町ボブスレーの“真実”」と題してこの問題を特集。『ガイアの夜明け』は長期間にわたり下町ボブスレーに密着取材を行っており、真相解明に役立つ新事実が明かされるのではないかと期待されていた。

 しかし、その内容は、「日本の下町の町工場が誇る技術力はスゴい」というストーリーを守るため、とんでもない「陰謀論」を撒き散らすものだったのだ。

 番組は、下町ボブスレーに携わる町工場の技術力をとにかく褒めちぎり、下町ボブスレー製のソリは決して技術的に劣っていたわけではないと繰り返し強調。

 では、なぜ下町ボブスレーはジャマイカのチームに採用されなかったのか。番組では、この騒動を巻き起こした元凶として、昨年12月にジャマイカ代表のコーチに就任したサンドラ・キリアシス氏を執拗に「黒幕」として悪役に仕立てあげたのである。

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