沖縄出身のりゅうちぇるが「慰霊の日」に向け語っていた戦争、米軍基地への強い思い

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沖縄県公式ホームページより

 沖縄戦から73年──本日6月23日、沖縄は「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地となった糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂では、翁長雄志知事や安倍首相が出席のもと、沖縄全戦没者追悼式がおこなわれる。

 そんななか、あの沖縄出身タレントが、この慰霊の日に合わせて平和へのメッセージを発信した。独特のキャラクターで一躍人気者となった、りゅうちぇるだ。

 それは、朝日新聞の西部・大阪版に6月18日付で掲載されたインタビューでのこと(21日付でデジタル版にも掲載)。このインタビューでりゅうちぇるは、自身のルーツと沖縄への思いを、初めて踏み込んだかたちで語っているのだ。

「沖縄では若い子もおじい、おばあから戦争当時の話をよく聞きます。10代だった僕の父方のおばあは「アメリカに捕まるくらいなら、爆弾で死のう」と言って集団自決しようとする群れから、1人だけ逃げて生き残ったそうです」

 住民を巻き込んだ戦闘は残酷を極め、死亡した民間人は約10万人、県民の約4人に1人が亡くなったといわれる沖縄戦だが、なかでも多発した住民の集団自決は、強制的な集団死に追い込まれたというべきもので、沖縄戦のむごさを象徴している。そんな苛烈な状況を生き抜いた祖母の記憶を、りゅうちぇるは引き継いでいるのだ。

 その祖母は戦後、「戦争中に日本に来た米兵」と結婚。りゅうちぇるの父が生まれたが、その後、祖父と祖母は離婚。祖父はアメリカに帰ったのだという。「戦争は人を変えてしまう。皆が皆悪い人じゃないし、皆が皆いい人でもない」──。おばあはそう語っていたとりゅうちぇるは振り返り、「(おばあは)米兵や祖父を悪く言いませんでした」と言う。

 沖縄では多くの人が戦争を抜きでは語れない人生を抱えている。だが、それは戦争体験者だけのものではない。米軍基地という、危険と隣り合わせの現実がそこにはあるからだ。りゅうちぇるは基地問題についても語っていた。

「今も米軍基地があるから、戦争を身近に感じます。宜野湾市にあった自宅前には普天間飛行場があり、ヘリコプターや飛行機が爆音を響かせて飛行するのは当たり前の光景でした」

 この「当たり前」は現在進行形の話であり、その上、騒音にくわえて“墜落”“落下物”の恐怖にも晒されている。ご存じ通り、名護市沿岸でのオスプレイの墜落や東村高江でのCH53Eの不時着・炎上をはじめ、米軍機の事故が相次いで起こっているが、昨年12月には普天間基地近くの緑ケ丘保育園の屋根に「US」などと書かれたプラスチック製のCH53Eの装置カバーが落下するという事故が発生。その事件事故からわずか6日後には、普天間第二小学校の校庭にCH53Eのコックピットの窓枠が落下した。当然ながら沖縄県は小学校上空の飛行中止を求めたが、日本政府はまったくの他人事で、結局、日米間で「学校の上空飛行を最大限可能な限り避ける」という曖昧な合意をしてしまう。

 その「可能な限り」などという合意が何の効力もないことは明らかだ。実際、事故後も米軍機は学校付近を飛行し続け、事故から約1カ月後、普天間第二小でヘリの接近を想定した避難訓練がおこなわれたまさにその日にも、米軍は学校上空を飛行。普天間第二小では米軍機が上空に接近すると児童を校庭から校舎へ避難させるという対応をとっているが、その避難回数は、校庭使用を再開した今年2月から6月8日までになんと527回にも上っている(琉球新報6月13日付)。

 その上、今月21日には、名護市の農作業小屋の中から銃弾のようなものや弾痕が発見された。ちょうど米軍のキャンプ・シュワブ内の訓練場では18日から実弾訓練がおこなわれており、基地からの流弾である可能性も考えられるのだ。

 いつ、空から鉄の塊が落ち、地上で銃弾に当たるかもしれないという不安に脅かされる日常──。そのなかで、りゅうちぇるもまた生活を送ってきた。りゅうちぇるは、こんな体験をインタビューで語っている。

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