最上もがの年齢公表を機に女性アイドルの年齢差別問題を考える…20代半ばで「ババア」「卒業強制」はおかしい

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アイドルを取り巻く厳しい現実、乃木坂46では卒業ラッシュも

 アイドルという仕事を、10代から20代前半ぐらいの時期だけの期間だけに限定したものにはせず、彼女らは息の長い活動ができるようなグループを目指していたが、結局その理想は崩れてしまった。「BUBKA」(白夜書房)18年3月号のインタビューのなかで有安は卒業を考えた経緯と理由についてこのように答えている。

「具体的に卒業を考えはじめたのは1年ぐらい前ですかね。ちょうど大学卒業のタイミングですよ」
「周りの同級生はみんな、大学を卒業するタイミングで就職とか、新しいスタートを切るわけですよ。それぞれが勇気を持って新しいスタートに向かう姿を間近で見ていて、私ももっと成長したいな、自立したいなって。もちろん勇気はいるんですけど、私にとって新しいスタートを切ることが、ももクロからの卒業ってことになっていったんです」

 もちろん、アイドルグループを卒業した後に芸能人以外のキャリアに進むこと自体は問題でもなんでもない。本人がそれを希望するのであれば、既得権を捨て去るその勇気には拍手を送りたいくらいだ。

 しかし、年を重ねたことで自分に価値がなくなったと考えた結果、明るい未来が見出せないために、やむを得ずそうなっているなら問題だろう。実際、まるで「アイドルは20代前半で定年」とでもいわんばかりの風潮が世間にあるのだから、なおさらだ。

 ももクロが理想と唱えていたような道筋の先にいる稀少なグループとしてPerfumeの名が挙げられる。ただ、Perfumeがそのような存在になれた背景には、中田ヤスタカによる楽曲、MIKIKOによる振り付け、ライゾマティクス・真鍋大度による最新技術を駆使したステージ演出などの優秀な裏方のクリエイティブによるものも大きく、SMAPのようにアイドル業界の流れを抜本的に変革するような存在にはなれていない。

 前述した白石麻衣をはじめ、西野七瀬が23歳、秋元真夏が24歳になるなど、乃木坂46の主要な人気メンバーの大部分が20代中盤に差し掛かりつつある。このことから、今後グループから卒業ラッシュが起きるのではないかと言われているが(生駒里奈はすでに卒業発表済み)、今後も「アイドル卒業=引退」という流れは続いてしまうのだろうか。

最終更新:2018.03.25 07:59

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