年末特別企画 リテラの2014年振り返り

百田尚樹だけじゃない! 2014お騒がせ小説家No.1は誰だ!?●文芸編集者匿名座談会

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■朝井リョウ、川村元気、西尾維新…若手作家の素顔とは?■

Z  若手作家はどうかな。あんまりそういう濃い話は聞かない気がするんだけど。むしろそつがないというか、みんなスマート。

X  典型は朝井リョウだね。朝井は早稲田大学在学中に『桐島、部活やめるってよ』でデビュー、男性としては最年少の24歳で直木賞をとるという順風満帆の作家生活を送りつつ、私生活でも大学卒業後は東宝で会社員生活を送るという、抜け目なさ。本の装丁イラストをジブリにお願いしたのをきっかけに、プロデューサーの鈴木敏夫にも気に入られるという世渡り上手。「朝井はバカだなあ」なんて言われながら、けっこうかわいがられてる。

Z  その東宝で朝井の先輩にあたる看板プロデューサー・川村元気もやることなすことそつがない。本業の映画プロデュースでも『電車男』に『告白』『悪人』『モテキ』と大ヒットを飛ばしてる川村だけど、はじめて書いた小説の『世界から猫が消えたなら』もいきなり30万部を超える大ヒットで、昨年の本屋大賞にもノミネートされた。

X 川村はプロモーションや販売施策のエキスパートだからね。吉田修一の『悪人』が映画公開と同時に文庫化されたとき、映画のプロデューサーだった川村が、文庫の装丁やプロモーションにまで細かく口出しして、ヒットさせたという逸話もある。自分の本でもかなりいろいろ仕掛けてるらしい。

Y 「セカネコ」は単行本はマガジンハウスなのに文庫は小学館だったけど、それも川村の意向らしいね。しかも、ふつうは同じ版元の宣伝が入る折り込み広告に同時期に他社から出た自分の本の宣伝を入れさせたという、新人作家とは思えない力技。そのうえ「セカネコ」は佐藤健と宮崎あおい主演で映画化だもんね。

X  ただ、川村はプロデュース手腕はピカイチだけど、小説の評価は微妙。川村は、『宇宙兄弟』の担当編集者で講談社から独立して作家エージェント・コルクを立ち上げた佐渡島庸平と仲がいいんだよ。ところが、コルク立ち上げのときに周囲の人間が佐渡島に「川村さんに声かけないの?」ときいたら、「いや、あの小説は……」と苦笑してたらしい。たんに、プロデューサー同士でバッティングするのを嫌がっただけかもしれないけど。

Z あと、若手といえるかどうかはわからないけど、売れてるといえば、西尾維新か。作家別の売上げ1位だもんね。6位『終物語(中)』、8位『終物語(下)』、10位『続・終物語』と3作がベスト10入りしている。

X 西尾維新は実像や私生活は、トップシークレット。メインの版元である講談社でも担当以外、ほとんど会ったこともなく、どんな人か漏らしちゃいけない決まりになってるんだとか。旧来の文壇とは完全に別の世界だ。

Y  ただそれでも漏れ伝わる噂によると、ブサメンではなく爽やかなルックスの好青年らしい。声優に言いよられることもけっこうあるみたいだけど、興味ないと言って全く相手にしないんだって。ある打ち上げで、某有名女性声優がボディタッチしまくったんだけど、それもオール無視だったという話もある。余裕のなせるわざなのか、内向的すぎるのか、どっちかわからないけど、いずれにしても、ナベジュン先生には想像もつかない世界だろうね。

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