森山農水相ら自民党議員がTPP対策の見返りに現金授受! 安倍内閣の悪質賄賂疑惑をテレビはなぜ報道しない

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衆議院議員 森山ひろし公式WEBより


 参院選の投票日まで2週間をきるなか、現役閣僚を含む自民党議員に「政治とカネ」のスキャンダルが発覚した。それが本日発売の「週刊朝日」(朝日新聞出版)7月8日号が報じた森山裕農水相と自民党のTPP対策委員長を務めていた西川公也元農水相、そしてTPP対策委員会委員長代理兼事務総長の宮腰光寛議員による“現金授受”問題だ。

 記事によれば昨年7月、ハワイで行われたTPP交渉に出席した「日本養鶏協会」(養鶏協)の栗木鋭三会長(当時)が前述自民党3議員に「協会としてお世話になる」と合計で80万円を手渡したというもの。「養鶏協」は農水省から毎年約52億円もの補助金を得ており、「国から補助金等の交付を受けた法人は1年間政治活動への寄付が原則禁止」という政治資金規正法違反に抵触するものだ。

 3議員は「週刊朝日」の取材に対し、現金授受を認めたものの「違法ではない」と主張しているが、鶏卵をめぐってはTPP合意で国内生産が17%減少するとされ、関税撤廃の対象外にするよう協会側が政界に働きかけていただけでなく、締結後にはTPP対策予算で補助金を得るため接近していたことからも、便宜供与が疑われて当然のケースだろう。

 しかも問題はそれだけではない。養鶏協には補助金を政界に還流させる裏システムまで存在すると暴露されているのだ。

「養鶏協には『日本鶏卵生産者協会』(鶏卵生産者協)という別組織があった。実態はほとんどないが『日本養鶏政治連盟』(養政連)という政治団体の窓口になっていた。養鶏協は国からの補助金を受けているので政治献金ができない。それで、鶏卵生産者協を“隠れ蓑”にして、政治家への寄付をしていた」(複数の養鶏協理事によるコメント、「週刊朝日」より)

 実際、2013〜14年の「養政連」政治資金収支報告書には、今回現金を受け取った西川氏へ280万円、森山氏に20万円、そして宮腰氏にも20万円の寄付やパーティ券購入がなされているという。

 しかも西川氏に至っては13年7月、農水省からの補助金交付が決まっていた精糖工業会が運営する団体から100万円の寄付が発覚し、15年2月に農水相を辞任したばかり。

 まさに、贈収賄事件に発展する可能性すらある今回の現金授受だが、残念ながら自民党の参院選に影響することはないだろう。

「テレビ各局、そして安倍応援団メディアはおそらく、『参院選期間中』ということを理由にほとんど報道しないでしょう。このままうやむやになるのはほぼ確定的です」(民放政治部記者)

 実際、現在のところ、テレビはほとんどこの事件を扱っていない。数少ない報道も、森山氏らの「返金しているから問題ない」という疑惑否定コメント、菅偉義官房長官の「適切に処理され問題はない」という談話をそのまま垂れ流しただけで、追及の姿勢はまったく感じられなかった。

 舛添要一東京都知事のセコい金の問題を連日追及していたワイドショーにいたっては、今回の疑惑を今のところただの一秒も報道していない。

「みなさん、誤解しているようだが、政治家の不正追及は選挙期間中か否かというのはまったく関係がないし、公職選挙法違反でもなんでもない。今回、テレビ各局が報道しないのも、参院選への影響を考慮とかいうような話でなく、官邸と自民党ににらまれたくないからですよ。舛添のことはいくらでも叩けるが、相手が自民党となると、とたんに腰が引けてなにもやれなくなる。それが今のテレビの状況です」(民放政治部記者)

 実際、今年はじめに起こった甘利明経済再生担当相(当時)の賄賂疑惑などは典型だろう。

 この疑惑は甘利氏が千葉県の建設会社・薩摩興業の依頼で、都市再生機構(UR)へ移転補償金の値上げを「口利き」した見返りに、1200万円もの賄賂を受け取ったというもので、当事者の実名告発や数々の物証もあった。しかしその後、何が起こったかといえば自民党による「甘利氏は嵌められた」というスリカエ情報操作だった。マスコミも自民党リークに乗って「謀略説」を繰り返し報道した。その後甘利氏は辞任し、直後には「睡眠障害」と称する仮病入院をするが、それに対して追及するメディアは皆無だった。

 それだけではない。この疑惑に対し東京地検は4月にURを家宅捜索し、甘利氏の元秘書らを事情聴取するなど立件を視野に動いていたが、しかし参院選を前にした6月1日、一転して全員に「不起訴処分」の判断を下した。その際、指摘されたのが自民党とべったりな関係にある法務省ナンバー2官僚の黒川弘務官房長の介入だった。黒川氏は安倍政権、特に菅義偉官房長官と非常に親しく、政界、自民党からの意を受け捜査を妨害、立件を潰したとされる。しかし、それでも、新聞もテレビもほとんど批判することはなかった。

 ようするに、安倍政権に近い政治家、自民党の中枢にいる政治家はどんな不正を働こうとも、マスコミに追及されないし、検察に摘発されない。そういう構図ができあがっているのだ。これはもうほとんど、独裁国家寸前の状況といってもいいのではないだろうか。
(田部祥太)

最終更新:2016.06.28 06:39

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