進次郎よりひどい、安倍首相はクルーズ船乗客に死者が出た日も鉄板焼き店で“宴会”! 金美齢、極右取り巻き議員と

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進次郎よりひどい、安倍首相はクルーズ船乗客に死者が出た日も鉄板焼き店で宴会! 金美齢、極右取り巻き議員と の画像1
首相官邸ホームページより


 新型コロナウイルスの日本政府のずさんな対応に、国内外からの批判がおさまらない。「ダイヤモンド・プリンセス」号を下船して帰国した海外の乗客は自国に戻るなり次々に感染が確認されているが、一方、日本政府は乗客の下船時にPCR検査も実施せず自宅に帰宅させてしまった。しかも、政府はウイルス検査で陽性だった人と同室だったなどの濃厚接触者を下船させずクルーズ船内にまだ待機させようとさえしていた。批判の高まりを受けてか、昨日21日になって厚労省は国が用意した施設に移動して経過観察をおこなうと発表したが、一体どこまで国民を危険に晒せば気が済むのだろう。

 安倍政権に危機管理意識がまったく欠如していることは、閣僚の行動からもあきらかだ。国会での追及によって、小泉進次郎環境相や森まさこ法相、萩生田光一文科相が後援会や地元行事を優先させ、16日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合を欠席していたことが発覚。そもそも安倍首相が対策本部を設置したのは1月30日で、28日には対策本部を立ち上げていた野党よりも遅いという体たらくだったが、その政府の対策本部では開催11回までで欠席した閣僚はのべ9人にのぼるという。

 新型コロナに対して無為無策なだけではなく、危機感さえない閣僚たち……。だが、その元凶は“リーダー”である安倍首相だ。

 本サイトでは16日に、安倍首相が感染が拡大するなかでも「やってる感」アピールばかりで、実際には支援者や身内の子飼い議員、メディア関係者らと会食を繰り返していたことを指摘(https://lite-ra.com/2020/02/post-5259.html)したが、じつは、まだ安倍首相はそうした行動をやめていない。

 20日、政府は「ダイヤモンド・プリンセス」号に乗船し、感染が確認されていた80代の日本人男女2名が死亡したことを発表した。安倍首相も官邸ロビーで記者団の取材に応じ、哀悼の意を表すとともに「政府には国民の健康と命を守る大きな責任があります。その責任を果たすために、政府一丸となって全力で取り組んでいく考えであります」と語った。

 だが、驚いたのは、その後の行動だ。このわずか約2分の取材を終えると、安倍首相は官邸をあとにして、その足で六本木に直行。首相動静には、こうある。

〈午後7時1分、東京・六本木の京料理、鉄板焼き店「花郷 六本木店」着。評論家の金美齢氏、自民党の城内実、池田佳隆、石川昭政、長尾敬、簗和生、山田賢司各衆院議員、小野田紀美参院議員らと会食〉(時事通信)

 死亡者を出してしまったその日の夜に宴会……。しかも、呆気にとられるのが、その面子だ。金美齢といえば、「安倍晋三の婆や」を自称するほどの熱狂的な安倍支持者。長きにわたって深い親交があるだけでなく、安倍首相に対する個人献金では親族ぐるみで献金を分けることで個人献金の限度額を超えるという“分散献金”の疑いも取り沙汰されたこともある。

 その上、安倍首相と金氏を囲む輩も酷い。極右で「日本会議」とも関わりが深い城内議員・長尾議員に、日本青年会議所(JC)の元会頭で前川喜平・元文科事務次官による公立中学校での公開授業に圧力をかけた池田議員、“言論弾圧会議”こと「文化芸術懇談会」のメンバーでもあった安倍チルドレンで神社本庁の政治部隊・神道政治連盟の支援を受ける極右の石川議員・簗議員、自民党ヘイトスピーチ対策等に関する検討PT初会合で「右翼車両よりも左翼のほうがうるさい。取り締まりや排除をすべき」などと主張した山田議員、そして新型コロナ問題に乗じて〈指定感染症になれば治療費は公費になる。それ目当てで日本に来る者が現れることは容易に想像できるのに!〉などとトンデモツイートをおこない排外主義を巻き散らかしたばかりの小野田議員……。そう、揃いも揃ってネトウヨ議員ばかりだったのだ。

乗客が死んでも自民党・武見元厚労副大臣は「オペレーションの目的には成功した!」

 既報に詳しいが(https://lite-ra.com/2020/02/post-5268.html)、この日、亡くなった2名は高齢者であり持病や発熱という症状が出ていたにもかかわらず、検査および入院措置がとられたのは政府の留め置き開始から約1週間後のことだった。つまり、的確かつ迅速な対応をとらなかった政府による“過失致死”と言ってもいい人災の犠牲者だ。だが、対応の陣頭指揮をとる張本人が、犠牲者を出してしまった夜に、自分の極右支援者とネトウヨ議員たちと和気あいあいとテーブルを囲んでいたというのである。

 安倍首相といえば、昨年11月、「桜を見る会」問題が噴出して私物化していると批判が高まっていた最中に、新宿の高級フランス料理店「オテル・ドゥ・ミクニ」で、やはり金美齢のほか百田尚樹や櫻井よしこ、有本香、作曲家のすぎやまこういちらという面子と楽しく会食をおこなっていた。つまり、安倍首相は自分への批判が高まると、真正面からその批判を受け止めるでもなく、極右友だちたちの輪のなかに逃げ込んで慰撫してもらおうとするのだ。

 だが、繰り返すが、この日は自分の失策によって2名の死亡者を出してしまった、その夜だ。どうしてこのような無神経な行動に出られるのかと信じられないが、ようするに安倍首相はいまだに自分の失敗を失敗だと認めず、「自分には関係ない」と考えているのだろう。

 これは国民にとって恐ろしいことだが、しかし、もっと恐ろしいのは、こうした安倍首相の失敗を失敗と認めない態度が、安倍政権全体に広がっていることだ。

 たとえば、自民党の武見敬三・元厚労副大臣は、やはり2名が亡くなった20日夜、こんなツイートをおこなった。

〈クルーズ船内の感染予防が不十分だったのではないかとの疑問が出されている。今回のオペレーションの最優先の目的は3700名の乗客乗員の中に何名いるかわからぬ保菌者が入国し国内で感染が広がることを阻止する事だ。これには成功した!〉

 驚愕せざるを得ないが、死亡者を出してしまったというのに「留め置き措置によって国内感染拡大を阻止することに成功した!」と元厚労副大臣が胸を張っているのである。これでは「国内感染を防ぐには死者を出しても致し方ない」と言わんばかりではないか。

 厚労大臣副大臣まで務めた政治家が、人命を守れずに、挙げ句「犠牲者が出るのは仕方がない」というような主張をするなんて、ふざけるのもいい加減にしろという話だ。だいたい、「国内感染拡大阻止に成功した」と言うが、乗客・乗員に感染が広がったのはもちろん、厚労省や内閣官房の官僚だけでなく、船内での医療従事者や公務員にも感染者が出るなど、感染を拡大させてしまったではないか。

海外の渡航抑制の動きに自民党総務会は「日本の対応が海外に理解されていない」

 そもそも、感染者を守る・犠牲者を出さないという見地に立てば、感染がどれだけ広がっているか把握できていないクルーズ船からは全員検査、全員退避させることが当然で、全員検査をするのに時間がかかる、収容施設がすぐに見つからないのであれば、高齢者、基礎疾患のある人、症状の出ている人など、専門家の見地にしたがってスクリーニングし、リスクの高さに応じて優先順位を決め検査、退避させるべきだったのだ。

 そういうことがおこなわれていれば死亡した2人の乗客が助かっていた可能性は十分にあったのに、安倍政権はそれをやらなかった。そして、その責任が問われる局面で、このように人命を軽んじて開き直りにもなっていない主張を繰り広げる……。これだけで十分、辞職ものの大暴言だろう。

 だが、失策を認めないどころか、安倍自民党はいまなお現実を直視できていないらしい。21日の会見で茂木敏充外相は、ミクロネシア連邦、トンガ、サモア、イスラエル、キリバス、ソロモン諸島、韓国、タイおよびブータンの9か国の関係当局が日本への渡航の抑制の呼びかけを、またアメリカと台湾が渡航に注意喚起をおこなっていると公表したが、こうした海外からの渡航抑制に対し、自民党の総務会では「日本の対応が海外で十分に理解されていないのではないか」「海外に向けた情報発信を強化すべきだ」という意見が出たというのだ(NHKニュース21日付)。

「日本の対応が海外に理解されていない」って、何を言っているのだろう。たしかに海外メディアは相次いで日本政府の対応を批判的に紹介し、たとえば、ニューヨーク・タイムズは見出しに「日本がクルーズ船の乗客を自由にした。安全なのか?」と掲げて日本の対応を疑問視。米ブルームバーグは「日本が急速にコロナウイルスの温床に」「最も危険な場所の一つとして浮上し、安倍政権が拡大を阻止できなかったと批判されている」などと伝えている。いずれも事実であり、日本の国内感染者数が中国に次ぐ数字になっていることを考えれば渡航抑制の動きが出てくることは当然だ。だが、それで対策を見直すわけでもなく、「対応が理解されていない」などとまるで他国の理解が足りないかのようなトンチンカンなことを言い出しているのである。

 安倍首相を筆頭に、ここまできても感染拡大を招いた自分たちの失敗を無視して、「自分たちに責任はない」という姿勢を貫く安倍政権。一方、当初からさんざん指摘されてきた医療体制の強化、なかでもPCR検査の整備・拡充はいまだに進んでいるようには見えず、実際に感染が疑われる症状がつづいているのに「検査を受けさせてもらえない」という悲鳴のような投稿がネット上にあがっている。──このまま舵取りを任せていていたら、一体、この国はどうなってしまうのか。不安は日に日に増してゆくばかりだ。

最終更新:2020.02.22 11:57

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