直撃インタビュー!

百田尚樹『日本国紀』批判で出版中止に追い込まれた津原泰水が幻冬舎の説明に真っ向反論! 言論封殺の経緯を告白

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幻冬舎・見城徹社長の「こちらから文庫化停止は申し上げていない」という主張に反論!

 他方、前述のように16日朝、毎日新聞がこの問題を詳報すると、幻冬舎の見城徹社長と百田氏も相次いで反応した。〈こちらからは文庫化停止は一度も申し上げておりません〉〈全く平和裡に袂を分かったのが経緯です〉(見城氏)などと主張し、〈津原氏はなぜトラブルのあった時に何も言わず、数ヶ月も経った今になって大騒ぎしたのか〉(百田氏)などと投稿。さらに見城氏は、幻冬舎が出版した津原氏の作品の実売数を晒すなど、明らかに出版人としての矩を超えた攻撃まで加え始めている。

「ひとつハッキリしておきたいのは、『津原と担当編集者の折り合いが悪かっただけじゃないか』といった憶測が飛んでますけど、まったくそういう話ではないということ。担当とは長年の知り合いで、親友といってもいい。『ヒッキーヒッキーシェイク』という作品は、彼からの数年にわたる請願に応じて創りあげたものです。期待に応えるべく僕も人脈のかぎりを駆使し、ビートルズのレコードジャケットを手掛けられた伝説的アーティストのクラウス・フォアマンさんまで巻き込んで、企画段階から加わっていただいた、思い入れの強い作品です。チームのつもりだった。それがこんなことになってしまってね……僕も苦しい。だから幻冬舎からの文庫化中止を告げられたことも、(第三者からのツイートで)“津原何とかって作家と百田尚樹の日本国紀騒動はもしやプロレスだったのでないかと疑っている”なんて言われるまでは、ずっと黙ってきたのです」(津原氏)

『日本国紀』を批判したツイートについても、津原氏は「僕は『日本国紀』を買うなとも悪書だとも言ってません。問題だと思うのはウェブからの引き写しが明記されていないことと、その事実が知れわたった後の対応。幻冬舎の本はどれもそうだと思われては困るから、謝罪すべきところは謝罪してほしい、そうすればむしろ関係者の株が上がる、と表明する必要があった。販売妨害などというのは言いがかりです。僕にそんな影響力があるはずもないし」と強調した。

 いずれにしても、本来、自由な言論を守る側にある出版社が、自社出版物でもないネット上での“『日本国紀』批判”を強く問題視し、ツイートをやめるように作家へ言ってきた。その結果、幻冬舎からの津原氏の作品の文庫化が中止になった。これは幻冬舎側も認めている。その意味を問い直さねばならない。

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