セブン-イレブンの強権商法と加盟店オーナーいじめをアシストしてきたマスコミの責任! 小倉智昭はいまだにセブン擁護

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セブン-イレブンHP


 セブン-イレブンに代表されるコンビニ業界の暗部に、ようやく光があたりだした。

 周知の通り、人手不足とそれに伴う過重労働を理由に深夜営業を取りやめたフランチャイズ店舗に対し、セブン-イレブン・ジャパン本部が契約違反と指摘し、契約解除と違約金1700万円を請求した問題で、セフン-イレブンへの批判が高まっているのだ。

 この問題はもともとはウェブニュースサイト「弁護士ドットコム」が取材で掘り下げたことがきっかけで、SNSを中心に大きな反響を呼んだ。あまりの盛り上がりに、マスコミも後追い。ワイドショーなども取り上げ、コメンテーターやタレントも世論に反応するかたちで、「利便性の追及」や「契約社会」に対する疑義の声を発し始めた。セブン-イレブン・ジャパンは先日、営業時間を短縮した店舗の実験を発表したが、これは、そうした高まる批判を無視せざるをえなかったことの証明だろう。

 今回、マスコミがセブン-イレブンの暗部に踏み込めたことは評価したいが、セブン-イレブンの強引な商法、加盟店オーナーいじめをここまで放置してきたのは、マスコミの責任でもある。

 本サイトでは開設した2014年から、セブン-イレブンのブラックなシステム、過酷労働や過労死・自殺、フランチャイズを食い物にする奴隷契約などについて、シリーズ化して繰り返し伝えてきた。しかし、当時はテレビや新聞は一切掘り下げるようなことはなかった。それは、セブン-イレブンが新聞やテレビにとって、トップクラスのスポンサーだからだ。

 その実態が注目されている今だからこそ“スポンサータブー”に隠されてきたセブン-イレブンの実態とマスコミがいかにそのブラック体質をアシストしてきたかを、あらためて振り返っておく必要があるだろう。

 まずは「見切り販売」と「廃棄ロス」をめぐる問題だ。消費期限の迫った商品を値引きする「見切り販売」はスーパーではよく見かける行為だが、コンビニエンスストアでは簡単にはいかない。実は、商品の「廃棄ロス」分は売上原価に加算せず、その分のロイヤリティも加盟店側が支払うという、コンビニ独自の「ロスチャージ会計」システムがあり、セブン本社側にとっては加盟店に「見切り販売」されるよりも「廃棄ロス」が出るほうがロイヤリティが多くなるのだ。

 2000年代、本部の「ドミナント出店」の影響などによる売上の減少から、一部加盟店は「見切り販売」に乗り出したが、セブン側はこれを「見切り販売をしたら店は続けられない」などと発言して妨害した。この妨害に関しては、2009年、公正取引委員会はセブンが立場の差を利用して、加盟店の見切り販売を制限したと認定し、独占禁止法違反の排除措置命令を出している。セブン側もこれを認め謝罪している。

 この経緯から、一部加盟店はセブン本部の違法性に対して総額1億4000万円の損害賠償を求め提訴した。高裁は2013年8月、同社従業員が原告らに対し、「見切り販売をしたら加盟店契約を更新できないことを示唆した」などと指摘し、妨害行為を認め、総額1140万円の賠償金の支払いを命じた。2014年10月14日には最高裁第3小法廷が賠償を命じた東京高裁判決に対するセブンの上告を退ける決定をした。賠償額は減額されたものの、最高裁で加盟店側の主張が認められることになった。セブンの裁判では初めてのことだ。一方で、同年10月29日には、福岡市の加盟店主が原告となり、セブンから「見切り販売」を制限されたことに損害賠償を求めた別の裁判で、最高裁が原告の上告を退け、セブン勝訴の福岡高裁判決を確定させているように、司法の判断は一様ではない。

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