山口敬之氏が詩織さんへあまりにも卑劣な反論! 核心からは逃げ、印象操作と陰謀論で詩織さんを攻撃

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「テロ等準備罪」を「共謀罪」と呼ぶのは偶然なのか?と陰謀論的イチャモン

 他にも山口氏は〈あなたの思考パターンには、まず強い自意識があって、自分を被害者、私を悪意ある犯罪者と思い込むことによって、全ての事象をそのストーリーにはめ込もうとしているのではないか〉などと中傷している。このように、核心部分についてはネグりながら、反論になっていないどころか、詩織さんへの人格攻撃を繰り返す山口氏。なかでもどうかしているとしか思えないのは、ネット右翼の陰謀論をそのまま垂れ流したことだ。山口氏は手記で、詩織さんの会見後に「大量の誹謗中傷のメッセージ」が届けられるようなったとしたうえで、こう述べている。

〈あなたは五月の記者会見で、「共謀罪よりも強姦罪改正を優先して審議してほしい」と主張しました。私に大量の陰惨な誹謗中傷を送りつける方々の多くも、「テロ等準備罪」を「共謀罪」と呼び、廃案を強く求めています。これはまったくの偶然なのでしょうか?〉

 いったい何を言っているのだろうか。確かに、詩織さんは5月の会見で、共謀罪の国会審議が優先されたことで後回しにされていた性犯罪の厳罰化法案について「きちんと取り上げられるべき」と主張した。しかし、「共謀罪の審議を止めろ」などとは一言も言っていない。会見の直後、ネトウヨが同種のいちゃもんをつけて詩織さんをバッシングしていたことは本サイトでも報じたが、それをトレースするような陰謀論をまくしたてるとは、開いた口が塞がらない。

 他方、山口氏は手記のなかで、〈「上からの力を感じた」「事件が消えてしまう」「ブラックボックス」というような抽象的な、あるいは情緒的な表現ではなく、具体的に問題点を指摘してください〉と強弁している。だが、この問題については、山口氏の逮捕が不可解にも直前で取りやめになり、その決裁をしたのが“菅義偉官房長官の子飼い警察官僚”である中村格刑事部長(当時)であることを忘れてはならない。さらに、山口氏が事件の対応を“官邸のアイヒマン”と言われる北村滋・内閣情報調査官を彷彿とさせる「北村さま」と相談していたことも明らかになっている。

 詩織さんは現在、山口氏を相手取って民事訴訟を起こしているが、裁判の場では、こうした山口氏の主張の矛盾や、政治権力の介入疑惑について、徹底して真相が明らかにされなければならない。

 一方で、気がかりなのは、山口氏が今回の手記公開を皮切りに、再び“政権の代弁者”としての活動を再開したことだ。事実、山口氏は安倍応援団雑誌「月刊Hanada」の他にも、同日発売の極右雑誌「WiLL」(ワック)12月号に「解散前夜の決断と懊悩 安倍総理の“どす黒い孤独”」なる原稿を寄稿。北朝鮮情勢をシミュレーションし、安倍首相の衆院解散を〈やはり、「臨時国会冒頭」しか、解散の選択肢はなかったのである〉と結論づける“安倍擁護記事”だった。安倍政権が司法への圧力も強めているなか、判断に影響を与えないかが懸念される。

 もっとも、詩織さんが司法記者クラブと日本外国特派員協会での記者会見にのぞんだのに対し、山口氏は反論にすらなっていない手記を公開しただけだ。山口氏はメディアに対する法的措置までチラつかせているが、少なくとも、記者会見を開くべきだし、マスコミも積極的に報じるべきだろう。本サイトでも、この問題をめぐる動きを今後もレポートしていくつもりだ。

最終更新:2017.12.27 11:29

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