山口氏レイプ問題を追及する『Black Box』が出版…不可解な捜査の一方、山口氏の“捏造”記事で安倍政権関与の疑惑も浮上!

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伊藤詩織『Black Box』(文藝春秋)

 伊藤詩織さんが、昨日18日に著書『Black Box』(文藝春秋)を出版した。詩織さんは今年5月、元TBS記者・山口敬之氏からのレイプ被害が不起訴処分になったことについて検察審査会へ異議申し立てを行い、名前と顔を公表して記者会見に臨んだフリージャーナリストの女性。今回は名字も明かしての出版となった。

 9月、東京第6検察審査会は「不起訴相当」と議決したが、このレイプ被害をめぐってはホテルの防犯カメラなど数々の証拠が提出されており、当局の判断をめぐる疑問点はまったく解消されていない。

 一方、「週刊新潮」(新潮社)の報道後から雲隠れを続けていた山口氏は、検察審査会の議決の直後に代理人弁護士を通じコメントを発表。〈この案件は完全に終結しました〉と幕引きを宣言し、さらにメディアに対し法的措置をちらつかせ、真相を究明しようとする報道をシャットアウトしにかかっている。

 だが、今回、詩織さんが上梓した『Black Box』を読めば、山口氏が逮捕・起訴を逃れたことの不自然さが、より詳細な点で浮き彫りになっていく。それだけではない。日本の捜査当局の不透明さ、性犯罪をめぐる法制度の欠陥、性暴力を受けた人々が直面せざるをえない社会的システムの不備の現状が、詩織さんの取材と実体験を元に構成されており、ノンフィクション本として重厚な内容だ。

 とくに本サイトが注目したいのが、警察や検察の対応だ。周知の通り、この事件をめぐっては、最初に捜査を担当していた高輪署の捜査員が山口氏を逮捕するため、逮捕状を持って成田空港で山口氏の帰国を待ち構えていた。ところが直前に上層部からストップがかかる。この逮捕取りやめを指示したのが“菅義偉官房長官の子飼い警察官僚”である中村格刑事部長(当時)。逮捕を取りやめるよう指示したことについては、「週刊新潮」の直撃に対して本人が認めている。『Black Box』には詩織さんが直接、中村氏への取材を二度試みたくだりがある。

〈出勤途中の中村氏に対し、「お話をさせて下さい」と声をかけようとしたところ、彼はすごい勢いで逃げた。人生で警察を追いかけることがあるとは思わなかった。
 私はただ、答えが欲しいのだ。中村氏にはぜひ、「私のした判断は間違いではなかった。なぜなら……」ときちんと説明して頂きたい。なぜ元警視庁刑事部長の立場で、当時の自分の判断について説明ができず、質問から逃げるばかりなのだろうか?〉

 当局がこの事件をこのまま葬り去りたいのは明らかだが、しかも同書には、詩織さんが捜査の過程で受けたありえない対応の数々が語られている。たとえば山口氏から性的暴行を受けたあと、警察署を訪ねたとき、当初、管轄の高輪署の捜査員は詩織さんにこう言い放ったという。

「一週間たっちゃったの。難しいね」
「よくある話だし、事件として捜査するのは難しいですよ」
「こういう事件は刑事事件として難しい。直後の精液の採取やDNA検査ができていないので、証拠も揃わなくてさらに難しい」

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