激安風俗、熟女デリヘル、妊婦ホテヘル、地雷専門店…搾取される最底辺風俗女子を貧困から救うことは可能か?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
seifuzoku_160207.jpg
『性風俗のいびつな現場』(坂爪真吾/ちくま新書)

「貧困女性の最後のセーフティネット」

 貧困や格差の定着が社会問題となるなか、いつからか風俗の存在がこんな風に称されるようになっている。しかも風俗に従事したからといって、全ての女性が貧困のループから逃れられるわけではない。なかには容姿やコミュニケーション能力の問題で思うように稼げない女性、精神を病む女性も少なくないし、また知的障害ゆえに食い物にされる女性たちの存在も徐々にクローズアップされている。

『性風俗のいびつな現場』(坂爪真吾/ちくま新書)は、とくに風俗業界の最底辺について考察したものだ。妊婦・母乳専門店、風俗の墓場といわれる激安店、地雷(「デブ・ブス・ババア」を集めた)専門店など風俗底辺の実情を働く女性や経営者の目から明らかにしていくのだが、これまでのルポとは大きな違いがある。それが多くの問題を抱える女性たちの解決案を具体的に模索し、実践していることだ。著者は、障害者の性問題に取り組むNPO理事で、障害者への射精介助や風俗産業の社会化を目指す「セックスワーク・サミット」を開催するなどの取り組みをしており、また東大文学部で社会学を学んだというバックグラウンドをもつ人物だ。

 30分3900円という激安デリヘルで働く真理子さん(33歳)は幼い子どもを抱えるシングルマザーであり、スリーサイズは全て1メートル以上。その上、パニック障害、糖尿病、そして知的障害を抱えていた。また自分だけでなく子どもも自閉症にくわえて入院が必要な病気も抱えているという。

「他の風俗店ではそもそも面接すら通らない。応募者全採用の激安店で、不特定多数の男性客を相手に生本番をはじめとした過激なサービスをやる以外に稼ぐ道が無いのだ」

 わずか200円の追加報酬で飲尿や顔面排泄などの拷問に近いプレイも受け入れるしかない。そんな真理子さんは、知的障害の療育手帳を取得し、生活保護を受給していた。こうした女性たちは、福祉サービスに繋がっていないどころか、その存在さえ知らないというケースが多いと指摘されていることを思えば、真理子さんは「しっかりしている」と感じられる。しかし福祉や行政に繋がりさえすれば救われるということは決してないと著者は主張する。

「せいぜい『つながらないよりはマシ』程度の変化しか起こらない場合もあるし、生活費や障害基礎年金をお酒やギャンブルにつぎ込んでしまい、逆に状況を悪化させてしまう場合もある」

 そのため真理子さんのように、管理売春に近い激安デリヘルで働くしか選択肢がない女性たちがいるし、そこにジレンマが生じるという。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

性風俗のいびつな現場 (ちくま新書)

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

激安風俗、熟女デリヘル、妊婦ホテヘル、地雷専門店…搾取される最底辺風俗女子を貧困から救うことは可能か?のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。林グンマ水商売貧困の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 安倍晋三が「東京五輪」語るも、1年延期の理由は大嘘 歴史改ざん
2 検察審査会「不起訴不当」は当然!桜前夜祭の損失補填に安倍本人関与の根拠
3 感染3000人超でもテレビは五輪一色、加藤浩次が“五輪無罪”を主張
4 葵つかさが「松潤とは終わった」と
5 感染3177人で小池百合子が会見トンズラ!「一人暮らしは自宅を病床」暴言も
6 久米宏が終了決定のTBSラジオで田中真紀子と
7 五輪海外選手の猛暑への批判に同調の為末大が猛暑懸念の声を「反安倍」と
8 IOC幹部の発言で安倍の責任が明白に…「1年以内延期」「再延期なし」ゴリ押し 
9 川島なお美が近藤誠の診断を告発
10 ネトウヨ落語家・桂春蝶が不倫相手にDV
11 菅首相「五輪中止ない」の理由「人流減った」「新たな治療薬確保」は大ボラ
12 五輪で “濃厚接触者との対戦拒否できず”のルールがこっそりできていた
13 大ウソだらけの東京五輪! 安倍・菅・森はどんな嘘をついてきたか
14 感染者急増、医療逼迫でもテレビは「五輪金メダル」報道一色、コロナ無視!
15 セカオワSaoriの壮絶いじめ体験
16 安倍晋三前首相会見で馬脚!“桜”原資はポケットマネーで疑惑再燃
17 自民党がネトサポに他党叩きを指南
18 不倫?谷亮子の意外な肉食遍歴
19 小池百合子都知事が東京アラート解除のため陽性者数を操作していた疑惑
20 組織委は「復興」ないがしろ!被災3県の子どもの深夜動員にも批判 
1大ウソだらけの東京五輪! 安倍・菅・森はどんな嘘をついてきたか
2検察審査会「不起訴不当」は当然!桜前夜祭の損失補填に安倍本人関与の根拠
3 平井大臣の株売却益隠しの裏!タニマチIT企業がオリパラアプリを高額受注
4五輪サッカー・久保建英が南アの陽性者に「僕らに損ではない」と無神経発言
5菅首相「五輪中止ない」の理由「人流減った」「新たな治療薬確保」は大ボラ
6 検査数少ないのに感染1387人 東京で医療逼迫が起き始めた!
7感染者急増、医療逼迫でもテレビは「五輪金メダル」報道一色、コロナ無視!
8五輪入場行進にすぎやまこういちの曲、杉田水脈のLGBT差別に同調
9南ア、チェコ選手の感染、イギリス選手の濃厚接触も隠していた政府と組織委
10五輪海外選手の猛暑への批判に同調の為末大が猛暑懸念の声を「反安倍」と
11五輪で “濃厚接触者との対戦拒否できず”のルールがこっそりできていた
12安倍晋三が「東京五輪」語るも、1年延期の理由は大嘘 歴史改ざん
13五輪開会式演出の小林賢太郎が“ユダヤ人大量惨殺ごっこ”ギャグで解任!
14感染3177人で小池百合子が会見トンズラ!「一人暮らしは自宅を病床」暴言も
15組織委は「復興」ないがしろ!被災3県の子どもの深夜動員にも批判 
16感染3000人超でもテレビは五輪一色、加藤浩次が“五輪無罪”を主張
17五輪入場行進曲の作曲者名カットはすぎやまこういち隠し?それとも
18NHKが開会式前日に放送『いだてん』が突きつける東京五輪への疑問

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄