年末特別企画 リテラの2015年振り返り

浅田真央からセブンイレブン、又吉も…リテラが選ぶメディアタブー大賞2015 第10位〜第6位

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

★7位 原発タブー、完全復活! 原発再稼働で広告バラマキ&芸能人・文化人の囲い込みの悪夢が再び!

 今年は原発再稼働に向けて大きな舵が切られた1年だった。8月には川内原発が再稼働、先日も福井地裁が高浜原発再稼働の差し止めを命じた仮処分決定を取り消し、同じく大飯原発の3、4号機を再稼働しないよう求めた住民の申し立てを退けたばかりだ。
 だが、本サイトも報じたように、これらの裁判の裏では裁判長の“左遷”人事が行われるなど、裁判所による露骨な“原発推進人事”があった。しかし、そうした事実をメディアはほとんどスルー。しかも、先日明らかになった川内原発再稼働の前提となっていた免震重要棟の新設計画を撤回したという重大な問題も、一部の新聞メディアを除いて、大きく取り上げられることはなかった。
 それだけではない。産経新聞や夕刊フジ、産経のウェブサイト「産経ニュース」などの産経メディアでは、「高レベル放射性廃棄物の最終処分」なるシリーズ記事を掲載。タレントの春香クリスティーン、哲学者の萱野稔人氏、社会学者の開沼博氏などのタレント、学者らが座談会やインタビューで核のごみ問題を語った。じつはこれらは記事広告であり、出稿主は原子力発電環境整備機構(NUMO)だ。しかも悪質だったのは、一見するとそれらがパブ記事広告だとは見分けがつかないようになっていたこと。ようするにNUMOはあたかもメディア独自の記事のようにプロパガンダを展開したのだ。
 こうした広告がNUMOからばらまかれたのは、産経だけではない。今年10月には読売新聞、秋田魁新報、福島民報、北日本新聞、山梨日日新聞、中国新聞、高知新聞、南日本新聞などにも15段ぶち抜きの広告が大々的に展開され、「日経ビジネス」(日経BP)などの経済誌にもパブ記事を頻繁に掲載している。
 高レベル放射性廃棄物の処分をめぐる啓蒙活動は、原発再稼働とは完全にセットの問題である(過去記事参照)。つまり福島の原発事故以前のように、メディアに広告をばらまくことで再稼働の問題検証や反対論を抑え込み、さらにはメディアや芸能人、文化人の“原子力ムラ”という利権共同体への取り込もうと本格的に動き出したのだ。
 現に、日経広告研究所が毎年発行している『有力企業の広告宣伝費』の13年度版と14年度版を見比べると、東京電力の宣伝広告費は16億9800万円から30億1000万円へと倍増。東北電力も36億7800万から40億5100万円と増加している。これは11年度以降初めての傾向だ。そして、業界団体である電事連や、本稿で取り上げているNUMOなど、関連団体の広告予算は公表されていないが、かなりの水準で上昇していると言われている。
 また、昨年には、博報堂とアサツーディ・ケイという大手広告代理店が日本原子力産業協会に加盟し、以前から加盟していた電通をふくめて、国内トップ3が原子力ムラのスクラムにがっちりと組み込まれる体制となった。
 そして、原発事故後、大きな批判を受けた“カネの力によって黙らされるマスコミ”という構図は、確実に復活しつつある。たとえば9月に公開された、原発へのテロを題材にした東野圭吾原作の映画『天空の蜂』も、人気監督の堤幸彦がメガホンを取り、江口洋介や本木雅弘、綾野剛、向井理、仲間由紀恵などという豪華キャストだったにもかかわらず、マスコミによる試写会や舞台挨拶の模様の扱いはきわめて小さかったのは象徴的だった。
 この調子だと、原発タブーは来年も、さらに強固になっていくのは必至だろう。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

だれがタブーをつくるのか 原発広告・報道を通して日本人の良心を問う

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

浅田真央からセブンイレブン、又吉も…リテラが選ぶメディアタブー大賞2015 第10位〜第6位のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。マスコミ原発編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 「カジノ用地疑惑」追及が松井市長から恫喝・嫌がらせ受けるも新事実を敢然と報道
2 葵つかさが「松潤とは終わった」と
3 細田衆院議長が安倍元首相に全責任なすりつける醜い弁明もマスコミは
4 夫の会社が家宅捜索で三浦瑠麗に説明責任「太陽光発電」を後押しする発言
5 「モーニングショー」まで…台湾有事を煽るマスコミの酷さ
6 たけしと瀬古が「玉川徹待望論」もテレ朝は玉川を政治にさわらせない方針
7 三浦瑠麗に自民党山口県連から54万円、田崎史郎にも計38万円
8 岸田政権の“防衛増額”に元自衛隊幹部が「砂糖の山にたかるアリ」と批判
9 武藤は蛭子さんの反戦論を聞け
10 タッキー引退の裏にジャニーVSジュリーの派閥抗争
11 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
12 維新も統一教会とズブズブ!松井、馬場、音喜多、足立
13 岸田首相息子のフジ女性記者へのリーク疑惑で「まるで『エルピス』」の声!
14 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
15 「憲法9条を守れ」と主張する芸能人
16 片山さつきは警察に圧力!自民党が隠したい安倍元首相と統一教会の深い関係
17 コロナ第8波で三浦瑠麗、たむらけんじが医療機関を攻撃、非難殺到!
18 宮台真司「ネトウヨは感情の劣化」
19 昭和天皇の末弟が日本軍の南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」
20 村上春樹が『騎士団長殺し』『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義批判
1細田衆院議長が安倍元首相に全責任なすりつける醜い弁明もマスコミは
2「カジノ用地疑惑」追及が松井市長から恫喝・嫌がらせ受けるも新事実を敢然と報道
3「モーニングショー」まで…台湾有事を煽るマスコミの酷さ
4夫の会社が家宅捜索で三浦瑠麗に説明責任「太陽光発電」を後押しする発言
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄