ドローン男の不当起訴は官邸の報復だ!「デモ以上テロ未満」を擁護せよ!

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 NHKの報道によると、Yは小浜市内の自宅で家族と生活しており、県内の高校を卒業後、自衛隊に入隊。その後にメーカーの工場に勤務していた。Yによるものとみられるブログによれば、Yは「薄型テレビの生産増で若干名の正社員募集があり30歳を過ぎて運よく一部上場に滑り込んだ」会社を、昨年夏に退職したという。

 報道されているYの動機は、「原発政策への抗議」。ネット上ではYに対する「完全に放射脳」「キチガイ左翼が武力行使にでたw」「民主主義に対するテロだな」という非難の声で溢れている。一方では原発に反対する人々からの反発の声も強い。たとえば、NPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏は、毎日新聞の取材に対して「揚げ足を取られる軽率な行動」と指摘している。

 たしかに、Yによるブログと思しきものを読んでみると、そこからは過剰ともいえるような原発への危機感が伝わってくる。

 Yは「官邸サンタ」という名で、昨年7月から今年4月までに計43本の記事を投稿していたが、そこにはこんな記述が登場する。

〈【川内原発安全審査合格内定、今秋再稼働目指す】/川内原発の再稼動までもう間が無い/小泉純一郎が総理大臣だったら今頃全廃炉に向かってただろうか・・・/川内が動けばドミノ倒しのように全国の原発が動く・・・/遠く離れた鹿児島の事だが我が小浜市にとって他人事ではない〉
〈3.11を境に超絶危険地帯に・・・/小浜市にも過去に原発建設計画があったが猛反対/でも周りにこんだけ原発作られたら意味無い・・・〉
〈原発に包囲された小浜市や若狭町に再稼動への同意権はない/だが原発が事故ると直撃コースだから避難することになる・・・〉(2014年7月16日のエントリー・「小浜市」より)

 また、元自衛隊員という経歴の影響なのか、原発テロへの恐怖感も大きい。

〈海外の主要都市でテロ事件が頻発中/日本も先日イスラム国に宣戦布告された/原発はどんなテロにどこまで対応できる設計なのか・・・〉
〈燃料プールむき出しのF1を狙われたらどうなるのか・・・/日本のテロへの姿勢、考え方は根本的に間違ってる・・・と思う・・・/福島第一の事故は世界中が知っている/最大規模の成果が約束された原発を狙わない理由は無い/テロは天災と違い人間が起こすもの・・・/対策をとってもそれを回避する手段を選べば良いだけ・・・/犯行予告だけでもパニックを起こせる・・・/でもそれはリアル避難訓練になるな・・・じゃあいいか・・・いやダメだろ・・・〉(15年2月11日のエントリー・「高浜原発」より)

 だが、ブログを注意深く読んでいくと、Yのなかにたんなる反原発だけではない思いがあることも見えてくる。

 Yによる最後のブログエントリーには、「参考書」として、『原発の倫理学』(古賀茂明)、『原発のウソ』(小出裕章)、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(矢部宏治)などの「反原発」系の書籍と並んで、『嫌韓流』シリーズでしられる山野車輪の『若者奴隷時代』が挙げられている。Yは、かつて自分で書いたと思われる漫画をニコニコ動画の静止画コンテンツにアップしていた。

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