北海道補選で当選した自民党・和田候補の選対幹部に有名“ヘイト”活動家が! アイヌ、韓国差別発言を連発

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和田よしあきオフィシャルサイトより


 先日4月24日、衆議院補欠選挙が北海道5区と京都3区で行われた。とりわけ注目を集めていたのは、与野党の全面対決の構図となった北海道5区。自民公明が推薦した和田義明氏(自民党)と、民進党や共産党、生活の党と山本太郎となかまたちなどが推薦した池田真紀氏(無所属)の一騎打ちは“野党共闘”が進む夏の参院選の前哨戦と位置付けられていた。

 投票の結果、当選したのは自民党の和田氏だったが、票差はわずか約1万2千票という大接戦。もともと、この北海道5区は町村信孝元官房長官の選挙区で、その娘婿である和田氏の圧倒的有利と目されていたが、選挙が近づくにつれ池田氏が猛追、一時は池田氏逆転のデータも上がっていたのだ。「震え上がった官邸が総力戦に持ち込んで得た薄氷の勝利です」と政治部記者が解説する。

「官邸は菅官房長官らの指揮のもと、閣僚クラスを続々と現地に応援に行かせ、緩んでいた公明党にもハッパをかけて学会員票をフル動員させました。菅官房長官も現地入りしましたが、そのときわざわざ東京から大手ゼネコンの幹部を連れてきてまで動員をかけたとの情報もあります。また、自民不利の風向きが変わったのは、熊本地震の影響もあったでしょう。投票日前日に安倍首相の現地視察を設定するなど、露骨にメディアで“安定感”を演出した戦略はやはり効果があった。一方の野党は、安倍政権との対立軸を打ち出す戦略が地震関連の報道で埋もれましたし、安保関連法の廃止についても官邸がNHKなどに『自衛隊の活躍を積極的に報じよ』と号令をかけ、打ち消しに務めたと言われる。そもそも、よく災害の後は支持率が上がると言われるように、安倍政権としては“勝ちを拾った”選挙。参院選ではどうなるかわかりませんよ」

 また、この北海道5区の大苦戦を見て、党本部と官邸は衆参同日選の見送りを決めたとの一部報道が出ているが、この政治記者曰く「官邸はまだダブル選で不意打ちするプランを捨てていない。マスコミを使った情報戦はこれからも続く」という。いずれにせよ、議席数だけ見れば、京都3区で民進党候補が勝利した補欠選は“引き分け”だが、それ以上の“脅威”を安倍政権に印象付けたのは想像に難くない。

 一方、今回の北海道5区補選には、もうひとつ、注目すべき点があった。それは、自民党の和田義明陣営で、在特会(在日特権を許さない市民の会)らヘイト集団界隈と深いつながりを持つ人物が、選挙を仕切っていたという事実だ。

 その“ヘイト界隈と深いつながりのある人物”とは、前札幌市議のK・T氏。自民党所属で日本会議北海道本部常任理事であるK氏は2010年の札幌市議補選で初当選、15年の統一地方選で落選しているが、その思想は差別と陰謀論にまみれた極右そのものである。

 たとえば、11年2月の市議会では「朝鮮学校への補助金支出について、停止を含めた見直しを検討すべき」と訴え、また自身のFacebookでも〈アイヌ問題は、非常に危険なお話であります。外国人勢力と利権を貪る危険な勢力に利用された国益を脅かす問題です〉〈アイヌは先住民族ではありません〉〈札幌市役所は北朝鮮と中国共産党、韓国をはじめ、日本国内で活動している「反日勢力の支援機関」〉などと人種・民族差別、陰謀論を連発している。

 しかも、K氏が講演会や集会、街宣などに頻繁に参加するなど、深く携わっている「日本のため行動する会」(日行会)は北海道を拠点とする在特会の流れを組んだヘイト市民団体。K氏はFacebookで同会に〈先月の選挙では大変お世話になりました〉と謝辞を述べるなど、積極的に協力を得ていた形跡がある。また、「朝鮮人は常識がなく知能が低い底辺民族!」「韓国を日本から追い出すための新しい憲法をつくるぞー!」など、聞くに堪えないヘイトスピーチを連呼していた「自主憲法を願う道民会議」なる団体主催のデモでもトラメガを持って街宣し、自身のホームページで誇らしげに活動報告するなど、筋金入り極右レイシストなのだ。

 こんな人物に札幌市議として血税が支払われていたこと自体、愕然とするが、しかしもっと恐ろしいのは、前述したとおり、今回の北海道5区補選で、自民党の和田氏がこのK氏を「選対の遊説隊長」に抜擢していたことだ。和田氏は、自身のFacebookで今年3月13日にこんな投稿をしている。

〈3月13日、「K・T(文中は実名)春の集い」にお招きいただきました。
同日・同時刻に民主党の岡田代表はじめ相手陣営の演説会が新さっぽろ駅前でありました。戦う市議会議員、K先生らしく合わせたのかとおもいきや向こうが合わせてきたようです(^^ゞ
K先生には、厚別区の街頭演説や駅立ち、お茶懇など本当にお世話になっております。また、和田よしあき選対の遊説隊長をお引受けいただきました。勇気100倍です!〉

 ようするに和田氏は、アイヌ民族やコリアンに憎悪を振りまいて差別を扇動するような人物に「お世話」になっていて、選挙演説の指揮官就任までお願いしているのだ。しかも、K氏のホームページなどを見ると、これ以前から和田氏とK氏は昵懇の仲だったようだ。繰り返すが、和田氏は町村元官房長官という有力政治家の“後継者”だ。その人物が、極右ヘイト界隈に人脈を持つK氏を頼り選対の中心に据えたのは、ネット右翼や行動保守の動員力に期待しただけでなく、和田氏自身の思想信条も人種・民族差別に染まっていると思わざるをえないだろう。

 だが、考えてみればそれも当然かもしれない。ネット右翼から熱烈な支持を受ける安倍政権だが、実際これまでも、稲田朋美政調会長や高市早苗総務相などの閣僚に、在特会などヘイト勢力との“親密な関係”が報じられてきた。特に稲田政調会長に関しては、本サイトでも既報のとおり、裁判所からも“在特会との蜜月”が事実認定されている。しかも、安倍首相自身、当時在特会関西支部長だった男性と仲良くツーショット写真を撮るような人間だ。あらためて言うまでもなく、こうしたヘイト勢力が安倍政権を支援するのは、連中と安倍政権がグロテスクな差別思想を共有しているからだろう。

 こうした安倍政権とヘイト勢力との関係は、国内外でこの事実が盛んに報じられた一昨年以降、しばらくの間なりを潜めたかのように見えた。実際、自民党ではこれ以上“スキャンダル”が出ないよう、議員に付き合う人間がヘイト市民団体関係者でないかチェックせよとのお達しが出たとも言われる。だが、今回の北海道補選でわかったのは、未だに自民党はヘイトスピーチを連呼する市民団体との関係を断ち切っていないという現実だったのだ。

 現在、国会ではヘイトスピーチを抑止する法案が審議に入っているが、こうして安倍自民党の変わらないヘイト勢力との蜜月をまざまざと見せつけられると、連中に本当に差別を根絶しようという気がないのは明らかだろう。しかも、先日提出された与党案は、ヘイトスピーチの定義をねじ曲げて、表現の自由を規制しようとしているようにしか見えないシロモノだった。事実、昨年例の文化芸術懇話会で「沖縄メディアは左翼勢力に完全に乗っ取られている」との発言で問題視された自民党の長尾敬衆院議員は、このヘイトスピーチ抑止のための与党案についてSNSで、「沖縄の米国人に対するヘイトスピーチにも関連する」「米国軍人に対する排除的発言が対象」などと説明している。

 差別を事実上野放しにし、しかも、ヘイトスピーチの定義を曲解して表現の自由を圧殺しようとする。この安倍政権の暴挙を止めるためには、やはり、来る選挙で自民党議員を落選させるしかない。野党共闘の効果は票数に確実にあらわれることが証明された。北海道5区補選の当落結果だけ見て落胆している場合ではないのだ。
(梶田陽介)

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