北海道補選で当選した自民党・和田候補の選対幹部に有名“ヘイト”活動家が! アイヌ、韓国差別発言を連発

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 ようするに和田氏は、アイヌ民族やコリアンに憎悪を振りまいて差別を扇動するような人物に「お世話」になっていて、選挙演説の指揮官就任までお願いしているのだ。しかも、K氏のホームページなどを見ると、これ以前から和田氏とK氏は昵懇の仲だったようだ。繰り返すが、和田氏は町村元官房長官という有力政治家の“後継者”だ。その人物が、極右ヘイト界隈に人脈を持つK氏を頼り選対の中心に据えたのは、ネット右翼や行動保守の動員力に期待しただけでなく、和田氏自身の思想信条も人種・民族差別に染まっていると思わざるをえないだろう。

 だが、考えてみればそれも当然かもしれない。ネット右翼から熱烈な支持を受ける安倍政権だが、実際これまでも、稲田朋美政調会長や高市早苗総務相などの閣僚に、在特会などヘイト勢力との“親密な関係”が報じられてきた。特に稲田政調会長に関しては、本サイトでも既報のとおり、裁判所からも“在特会との蜜月”が事実認定されている。しかも、安倍首相自身、当時在特会関西支部長だった男性と仲良くツーショット写真を撮るような人間だ。あらためて言うまでもなく、こうしたヘイト勢力が安倍政権を支援するのは、連中と安倍政権がグロテスクな差別思想を共有しているからだろう。

 こうした安倍政権とヘイト勢力との関係は、国内外でこの事実が盛んに報じられた一昨年以降、しばらくの間なりを潜めたかのように見えた。実際、自民党ではこれ以上“スキャンダル”が出ないよう、議員に付き合う人間がヘイト市民団体関係者でないかチェックせよとのお達しが出たとも言われる。だが、今回の北海道補選でわかったのは、未だに自民党はヘイトスピーチを連呼する市民団体との関係を断ち切っていないという現実だったのだ。

 現在、国会ではヘイトスピーチを抑止する法案が審議に入っているが、こうして安倍自民党の変わらないヘイト勢力との蜜月をまざまざと見せつけられると、連中に本当に差別を根絶しようという気がないのは明らかだろう。しかも、先日提出された与党案は、ヘイトスピーチの定義をねじ曲げて、表現の自由を規制しようとしているようにしか見えないシロモノだった。事実、昨年例の文化芸術懇話会で「沖縄メディアは左翼勢力に完全に乗っ取られている」との発言で問題視された自民党の長尾敬衆院議員は、このヘイトスピーチ抑止のための与党案についてSNSで、「沖縄の米国人に対するヘイトスピーチにも関連する」「米国軍人に対する排除的発言が対象」などと説明している。

 差別を事実上野放しにし、しかも、ヘイトスピーチの定義を曲解して表現の自由を圧殺しようとする。この安倍政権の暴挙を止めるためには、やはり、来る選挙で自民党議員を落選させるしかない。野党共闘の効果は票数に確実にあらわれることが証明された。北海道5区補選の当落結果だけ見て落胆している場合ではないのだ。
(梶田陽介)

最終更新:2016.04.26 08:50

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