電通社員自殺で“宴会芸強要パワハラ”が問題になる中、『島耕作』弘兼憲史やホイチョイが時代錯誤の宴会芸賛美

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『島耕作に知る「いい人」をやめる男の成功哲学』(講談社)

 電通女性社員の過労自殺をきっかけとし、社会問題としてまた議論が加熱し始めたブラック企業問題。この事件を受けて、電通には厚生労働省による強制捜査が入り全館22時消灯になった件は大きく報じられたが、その余波は電通以外の企業にも伝播。今月13日にはエイベックス・グループ・ホールディングスも労働基準監督署から長時間労働に関する是正勧告を受けたと報道されている。

 ただ、このブラック労働問題を考えるうえで忘れてはいけないことがある。その自殺の背景として月に100時間を超える残業があったとのことから長時間労働の問題にばかり焦点が当てられているが、もうひとつ軽んじてはならないのは、自殺した高橋まつりさんが受けていたパワハラに関する問題である。

「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」などと上司からの暴言があったことに関しては比較的大きく報じられているが、それ以外にも彼女を苦しませているものがあった。体育会系式の過酷な「宴会」「飲み会」である。

 電通では厳しいノルマや膨大な仕事量に加え、若手社員は社員同士の宴会の準備までしなくてはならず、しかも、その酒席での司会や余興の出来に対して容赦ないダメ出しがあるという。代理人弁護士によれば、「それらは高橋さんにとってとても“嫌な仕事”だった」(「女性セブン」2016年11月3日号/小学館)とのことで、彼女が自ら命を絶ってしまった昨年12月25日は、ちょうど年納めの飲み会にあたる日だった。

 電通の営業スタイルを揶揄するときに「裸踊り」という言葉がしばしば用いられる。同僚の頭の上に男性社員がイチモツを乗っけて笑いをとる「チョンマゲ」なる伝統の宴会芸があることは有名で、それは、電通マンの営業スタイルがブラック的要素を多分に含んだ「体育会系ノリ」であるということの象徴でもある。

 こういった状況にある以上、電通のみならずどの企業でも、このようなバカげた体育会系ノリの宴会を強要させるような企業風土は見直すよう動いてしかるべき状況であるわけだが、そんななか、ある漫画家が語った時代錯誤な宴会賛美の言葉が話題を呼んでいる。

 その漫画家とは、『島耕作』(講談社)シリーズでおなじみの弘兼憲史。弘兼は「週刊ポスト」(小学館)16年12月16日号の、「パワハラ時代こそ若者は宴会芸を使いこなせ」と題されたインタビュー企画に登場し、このように語っている。

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