草彅生出演でも触れられない解散問題…でもSMAPメンバーは1年半前、解散への思いを語っていた! その時もキムタクだけは…

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過去に放送されたフェイクドキュメンタリーでの5人の発言が、木村と他4人に分裂した現状を見事に予見していた……。

 昨日発覚したSMAPの解散騒動。そんななか、草彅剛が今朝、本日スタートするドラマの番宣でテレビ朝日の情報番組をはしご。騒動後メンバーの初の生出演とあり大きな注目を集めたが、いざ箱を開けてみると、そこには異常な光景が広がっていた。

 最初に出演した『グッド!モーニング』では、番組内でSMAP解散の話題を当然取り上げていたにもかかわらず、草彅が登場するとドラマ『スペシャリスト』の話に終始。しかし、もっと醜かったのはつづけて出演した『モーニングショー』だ。

 当然、ジャニーズ側からは解散の話題にふれるのはNGだと言い渡されていただろうが、国内外で大注目を集めているこの機会に何らかのかたちで草彅に問題をぶつけなくては、羽鳥慎一はワイドショーの司会者として失格である。だが、そんな司会者としての大一番で、草彅がスタジオに登場した際、羽鳥の口から出てきたのはこんな一言だった。

「いいパーカーですね!」

 草彅が「パーカー好きなんで」と答えると、「そうなんですか。私もパーカー大好きなんです!」「(自分は普段はパーカーばかり着てて)予備校行っても埋もれちゃうくらい(似合う)」「(草彅も)パーカーすごく似合う!」「うわー、(パーカー)欲しいなー」と、ドラマの話題以外はほとんどパーカー話ばかり。多くの視聴者が「パーカーの話してる場合か!」とずっこけたはずだ。

 視聴者が知りたいこと。それは無論、解散騒動の真相、そしていま、SMAPメンバーが何を考え、感じているかということだろう。羽鳥はその肝心の話題を露骨に避けたが、じつはいまから約1年半前、メンバー自身が「解散」を仮定した証言をある番組内で行っていたのをご存じだろうか。

 2014年、SMAPはフジテレビの『27時間テレビ』でメイン司会を務めたが、そのなかで放送されたのが『俺たちに明日はある』というドラマ。このドラマは「SMAP解散」という噂が駆け回り日本中が騒然とするなか、メンバーに『27時間テレビ』スタッフが密着、解散についてどう考えるかとメンバーに問う「架空のドキュメンタリードラマ」というかたちのもの。そのため昨日、SMAP解散の第一報が流れると、同時に「SMAP解散は過去のドラマの設定で、デマ情報」とするツイートも一気に拡散され、混乱する人が多数現れたほどだった。

 しかもこのドラマ、放送時は「ほんとうに解散発表するのでは?」とフジに問い合わせする人たちも続出したらしいが、それだけメンバーが語る「解散」の内容がリアルだったのだ。実際、このドラマは台本が存在せず、すべてアドリブだったのだという。

「解散騒動の渦中」にあると仮定されたなかで、メンバーは何と答えていたのか。──たとえば今日、生放送では沈黙を貫いた草彅は、こんな話をしている。

「でもホントにね、SMAPじゃなかったらドラマなんか出れてなかったと思うし、絶対主役なんてできてなかったね。帰るとこがあるからがんばれるって感じだよね。それがないと、ドラマとかスケジュール耐えられないかもしんない(笑)。すげえキツくなると……心折れそう」

 SMAPという国民的グループにいるからこそ主役を張ることができる……。これは草彅の正直な感想なのだろう。同じように稲垣吾郎も、自身が起こした道路交通法違反と公務執行妨害による逮捕劇を振り返るかたちでSMAPへの感謝の言葉を語っている。

「その昔、ぼくがねメンバーに迷惑をかけたときに、ホントにみんなのありがたみとか存在のでかさっていうのはわかったし、それ以来ね、そのことは忘れたことは一度もないんだけど、だからSMAPのメンバーでいられるってことは、ぼくは本当に感謝しているんですね」

 しかし、「解散」については、稲垣はこんなことも言っていた。

「まあでも、もしも誰か、このグループでいることが居心地が悪かったり辞めたいなと思っているんだったら、悲しいけど、ぼくには止められないことですよね」

 ドラマの設定ゆえの感想だったのかもしれないが、稲垣の性格を考えるとこれは本音であるような気もする。だが、稲垣のこの言葉をよりリアルにしたのが、香取慎吾のコメントだろう。

 ドラマ内で香取はSMAPのことを、「そりゃ好きですよ。SMAPのことは大好きです。ファンでいてくれる人もたくさんいると思うけど、たぶん、ぼくが世界でいちばんSMAPのこと好きです」と語る。しかし、つづけて出てくるのは、こんな言葉だ。

「でも、SMAPがなくなっちゃうなら、まあ、仕方ないかなあ……とも思います。他のメンバーとか、エライ人たち、エライ大人の人たちが解散と言うなら、ぼくだけじゃどうしようもないし」

 いま聞くとドラマとは思えない現実感にあふれた話だ。事実、このドラマの放送から約半年後に“エラい人”であるメリー喜多川副社長が「週刊文春」(文藝春秋)誌上で飯島マネージャーに向かって「SMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう」とはっきり言い切っているのだから。

 香取はそのあと、「(SMAPがなくなったら)たぶん辞めちゃうんじゃないですか。辞めちゃうでしょ。SMAPがなくなったら、芸能界は辞めちゃうんじゃないですかね。日本にはいないんじゃない?」と言い、「まあ、想像はつかないですよね。生まれてこの方SMAPですから。(中略)SMAPが解散、なくなっちゃうなら、そうですね、ぼくは誰になるんだろう」と複雑な表情を浮かべていた。それは演技というより素が多分に入り交じっていることを感じさせるものだ。

 草彅、稲垣、香取がもつSMAP愛。しかし、それがもっとも強烈に伝わってきたのは、リーダーである中居正広である。インタビュアーに「中居さんはSMAPが好きですか?」と聞かれた中居は、「大好きです。SMAPがないとぼくは何もできないので……」と話し、自身の芸能界における立ち位置をこのように分析するのだ。

「SMAPの中居がお芝居してて、SMAPの中居が歌を歌ってて、SMAPの中居がバラエティやってる感じですからね……はい」

 SMAPが基礎にあってこそ自分は芸能界で仕事ができている。草彅に通じる認識ともいえるが、たしかに普段の中居の言動を見ると、この考えに裏打ちされているように思える。この話をしたあと中居は「これ、ドキュメントですよね? 基本的に本当のこと言ってないですけど、大丈夫ですか?」とも語っているのだが、これは中居らしいオチを付けただけだろう。

 しかし、こうしたメンバーたちと対照的なのが、木村拓哉の証言だ。まず、木村は、「SMAP解散」が社会問題になるなかでテレビに出ること(あくまでドラマの設定の話だが)を、「信じられないっすよ。こんなんでできんのかって感じですよ」と断ずる。

「表現すること、やることは、だってポジティブであったり、前向きであるべき作業だったり内容だったりするのに、その根っこが腐ってたら、見た目は色づいたものができるかもしれないけど、食ったら不味いっていう、そういうものができちゃうと思うし。とにかく、受け取ってもらう人たちに失礼でしょ」

 解散問題とはつまり根っこが腐っている状態──。インタビュアーに「刺激的な表現」だと驚かれると、「言い過ぎた?」と木村は笑いを浮かべていたが、ドラマの設定が本当に現実化してしまったいまも木村は同じように考えているのだろうか……?

 さらに、他メンバーとは違い、木村はサーファー仲間である“海の友だち”への感謝を述べ、「めちゃくちゃ励みというか、ホントにぶっ倒れそうになるときもあるけど、精神的に。でもすごい救われますよ」と熱く話し、対して「SMAPから脱退するメンバーが出てきて、それでもSMAPをつづけるというのは成立する?」という質問には、冷静にこう述べるのだ。

「するんじゃないですか。ぼくは引き留めないですね。うん。その、だから、ね。以前の森のときも全然そういう気持ちはなかったし、進んでいく方向を彼は選んだわけだし、怪我もあったけど一線でやってるわけだし。鎖でつながれるものではないと思うから、そこは違うんじゃないかな」

 脱退する者が出てきても自分は引き留めない。この明確な意志表示はまさに現在の状況と同じであり、木村にはSMAPに固執する素振りはまったくない。ドラマであるとはいえ、アドリブで出てきたこうしたメンバーのコメントをあらためて見ていくと、木村ひとりがジャニーズ事務所に残り、ほかが全員、育ての親である飯島マネージャーに付くという図式になるのは必然だったのかもしれない。

 というように、まるで現在の状況を予見していたかのように示唆に富んだこのドキュメンタリードラマ。だが、ドラマと現実では違う展開を見せた場面が、じつはふたつある。

 ひとつ目は、ワイドショーの扱いだ。このドラマではSMAPの解散疑惑を『情報プレゼンター とくダネ!』と『ノンストップ!』が報じるシーンが登場するのだが、『とくダネ!』では司会の小倉智昭が「SMAP側が沈黙を貫いているのが気になるんですよね」と追及。さらには「うちの番組、『HERO』の出演者に話、聞きに行ったんですってね」と言い、実際に当時収録中だった撮影現場にレポーターが出向き、北川景子や八嶋智人らにSMAP解散の真相を取材している。まあ、架空の設定のドラマ内の茶番に過ぎないのだが、それにしても独自取材もなく、ただスポーツ紙を読み上げる報道に徹している現状とは大きな違いである。

 そしてもうひとつ違う点は、ドラマ最後の中居の言葉だ。結局、このドラマでは解散を回避するという結末を迎えるのだが、そのときにつぶやく中居の言葉がなんとも泣けるものなのだ。

「5人それぞれ抱えているものは、色も違うし重さも違うし、かたちも違うと思うんですけど、5人で話し合えば、何でも解決するんじゃないかな」

 5人で話し合えば何でも解決するはず──。しかし、現実はそうならなかった。「新潮」の報道では飯島マネージャーが今後の活動でジャニーズから圧力を受けることを懸念し、飯島側に付いた香取、草彅、稲垣、中居に対して事務所にとどまるよう説得、4人は迷っていると伝えられたが、本日付のスポーツ紙は〈(独立を画策した)4人を簡単に受け入れられるはずもない〉(スポーツニッポン)、〈事務所側はいったん独立の意思を示した4人の翻意を認めることはなく、受け入れるつもりもないようだ〉(日刊スポーツ)と報道。スポーツ紙がジャニーズサイド、つまりメリー陣営に付いた報道を展開していることを考えると、メリー副社長の“SMAP追放”の意志は固いと見るべきだろう。

 ドラマで香取が語ったように、“エライ人”によってSMAP解散は現実になってしまうのか。そして木村が語った“根っこが腐った”状態に陥ったいま、どんな顔で『SMAP×SMAP』に5人は登場するのか。今後も目が離せない。
(大方 草)

最終更新:2016.01.14 05:05

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