森喜朗会長がJOC会議で“女性差別”丸出し発言し国際問題化必至! 山口香、高橋尚子ら女性理事が理事会密室化に反対したことへの腹いせか

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森会長が代表のトンネル財団「嘉納治五郎財団」がこっそり活動終了 数々の五輪疑惑をもみ消しか

 だが、森会長には、こうした「五輪至上主義」というべき独善的な態度だけではなく、五輪を「私物化」しているという問題もある。五輪招致の買収関与の疑惑だ。

 昨年3月、ロイター通信は組織委の理事である高橋治之・電通顧問が招致委員会から約8億9000万円相当の資金を受け取り、IOC委員らにロビー活動をおこなっていたと報じたが、その際、森会長が代表理事・会長を務める「一般財団法人嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」にも招致委から約1億4500万円が支払われていたと報道。つまり、この嘉納治五郎財団を介して買収工作がおこなわれた可能性があるのだ。

 この問題については、昨年11月にトーマス・バッハ会長の来日時におこなわれた記者会見で、ロイターの記者が直接、森会長に「これは何のために使ったのか」とぶつけたのだが、「私は実際の経理や金の出し入れというのは直接担当しておらず、おっしゃったようなことがどこまでが正しいのか承知していない」などと返答。このロイターのスクープや会見でのやりとりをメディアは無視したため大きな問題となっていないが、森会長は招致買収疑惑の当事者なのである。

 しかも、この疑惑の「嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」が、昨年12月末で活動を終了させていたことを1月26日にロイターが報道。東京都の担当者も「(同財団の)活動が終了することについては説明を受けていないし、知らなかった」と答えているように密かに活動終了していたわけだが、これはロイター記者に直接追及され、疑惑の深堀りを恐れ慌てて畳んだのではないか。

 いや、森会長の疑惑はこれだけでは終わらない。それは、東京五輪招致、新国立競技場建設にともなう「神宮外苑地区の再開発」への暗躍だ。詳しくは既報を読んでいただきたいが(https://lite-ra.com/2016/10/post-2601.html)、五輪招致の背後では、神宮外苑地区の再開発をめぐって、森会長の親友とされ明治神宮と太いパイプを持つとされていた人物の関与が囁かれるなど、森会長が東京五輪開催による再開発に絡んだ建設利権を狙っているのではないかといわれてきた。森会長は2016年五輪招致の際から「国立競技場や岸記念体育館の建て替えが、政治家の私が(日本体育協会の)会長になった意味。東京に五輪が来れば、全部できる」と当時の石原慎太郎都知事に話し、東京への五輪招致を焚きつけたと報じられている。

 新型コロナで国内のみならず世界がおかれている状況も無視して、「どんな苦難も乗り越えられる」(日刊スポーツ1月1日付インタビュー)などと精神論を振りかざし、「我々は必ずやる」と言い張る森会長だが、それも結局は東京五輪が開催され成功すれば無視されるであろう招致買収などの疑惑が、中止となれば追及がおこなわれる可能性もあるからだ。

 その上、今回の女性差別発言──。この暴言は絶対に容認できるものではないし、実際、国際社会も黙っていないだろう。即刻、森氏は組織委会長を辞任すべきであり、同時に東京五輪開催についても中止を判断すべきだ。

最終更新:2021.02.04 12:01

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