糸井重里、山下達郎、太田光…「責めるな」「いまは団結を」と安倍政権批判を封じ込める有名人がわかっていないこと

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太田光「いまは安倍さんと小池さんと厚労省が一生懸命やっている」

 まあ、ミュージシャンの場合は、深く考えずにふわっと「一致団結」とか「一人一人がやるべきことを」と叫んでいるというケースもあるかもしれない。しかし、驚くのは、テレビの情報番組に出演し、安倍政権がこの間、どんな後手後手対応をして、その結果、国民がどんな窮地に立たされているかを知っていながら、「政権を責めるべきときじゃない」などと口にする有名人がいることだ。

 その筆頭が爆笑問題の太田光だ。安倍首相がぶちあげた「布マスク2枚配布」に批判が集まるなか、4月5日放送の『サンデージャポン』(TBS)で、こう安倍首相を擁護した。

「安倍さん、いろいろ言われているけど、これ(安倍首相が布マスクをしている画像)も間抜けな絵だからね。突っ込むのは突っ込むのでいいと思うんだけど、いろいろやっているうちのひとつで、(布マスクには)洗濯できて使えるという利点もあるわけだし。
 いまはとにかく分断……俺が言うと本当に説得力ないけど、トンチンカンなこともいっぱい出てくると思うけど、いまはあの人(安倍首相)と小池さんと厚生労働省の人たちが一生懸命やってる。われわれが疑い出すと、陰謀論っていうのはいちばん効率が悪くなる。行き先(対策)を決めてる人たちにとにかくがんばってもらいたい」

 その行き先がおかしいから声を上げているのに、疑うな、と言ったのである。

 さらに、4月12日放送回では、元経産官僚の岸博幸が政府の経済対策の規模が小さすぎると批判するのをわざわざ遮って、こう語った。

「ちょっと、もうちょっと僕が思うのは、マスコミの報道の仕方やなんか、それぞれたぶんバラツキがあると思うんですよ。(中略)みんなそれぞれ悲鳴、それぞれの立場で悲鳴あげてるわけだし。そうすると、いますごくパニックになりやすい状態、恐怖心はどんどん募るし。声はあげたほうがいいし、提案するのは提案、こういうところはこういう状況ですって提案するのはいいと思うけど、あれがけしからんとかこれがダメだって言うのは(よくない)」

 子どもの休校措置に伴う休業補償からホステス・性風俗などを除外した問題でも、他の出演者がその不公平性を指摘していると、太田はひとり、こんなピント外れなことをまくし立てた。

「SNSってもともと荒々しい言葉が出やすいところだから、余計言葉が荒くなる。物理的距離を離すっていうことは、いつも以上に言葉を親切にするとか、そういうことを意識してコミュニケーションしないと、みんな元気なくなっちゃう。みんな元気なくなっちゃうと、もうそれこそ免疫力、これから免疫力つけてってときに、やっぱり元気でいることがいちばんじゃないですか」

 休校でシングルマザーが子どもをどこにも預けられない苦境にあえいでいるのに、「言葉を親切にして免疫力つけよう」って寝ぼけてるのか。

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