糸井重里、山下達郎、太田光…「責めるな」「いまは団結を」と安倍政権批判を封じ込める有名人がわかっていないこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
糸井重里、山下達郎、太田光…「責めるな」「いまは団結を」と安倍政権批判を封じ込める有名人がわかっていないことの画像1
左・『知ろうとすること』(新潮文庫)/右・「サンデージャポン」に出演する太田光


 安倍政権の酷すぎるコロナ対応をめぐって、多くの人が怒りの声をあげている。2カ月以上前から検査体制・医療体制の整備は遅れていたのに、国民に“自粛”を求めながら、補償は出し渋る。感染拡大も、国民の生活破綻も放置しているのだから、怒りの声をあげるのは当然だろう。

 ところが、一方で、「いま批判するのはやめよう」「いまは誰かを責めている時期じゃない」と、政権批判や補償を求める声を封じ込めようとする動きが起き始めた。3.11のときも「国民が一つなって危機をのりこえるべきときで、責任を追及する時期じゃない」と、原発批判が封じ込められたが、まったく同じ状況になっている。

 もちろん、有名人のなかにもそういったセリフを口にする連中が現れている。その代表が糸井重里だ。糸井は4月9日にこんなツイートをした。

〈わかったことがある。
新型コロナウイルスのことばかり聞いているのがつらいのではなかった。
ずっと、誰かが誰かを責め立てている。これを感じるのがつらいのだ。〉
〈責めるな。じぶんのことをしろ。〉

 糸井は、3・11のときも、結局、“放射能汚染や事故の恐怖を煽るな”と言い続け、原発事故の矮小化と健康被害の隠蔽を図ることに全面協力。今回のコロナ禍でも、3.11のときにつぶやいた〈ぼくは、じぶんが参考にする意見としては、「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。「より脅かしてないほう」を選びます〉というツイートを自らリツイートしたりしていたが、政権批判が高まってきた状況で、よりはっきりと「責めるな」圧力を口にしたというわけだ。

 当然、これには、ネット上でも批判が殺到した。映画評論家の町山智浩は〈糸井重里さん、もうレトリックはいいですよ。言いたいことをはっきり、「庶民はお上に逆らうな」「政府に補償を求めるな」「マスク二枚で満足しろ」「お前らは犬だ」「奴隷だ」と言えばいいじゃないですか〉と糸井の本音を喝破。小島慶子は〈はー。責めるな、自分のことをやれとどこかのお殿様が呟いたようだけど、コロナ危機なんて他人事なのでしょう…お城に篭っておくつろぎ遊ばせ。あなたに言われなくても、みんな自分のことも他人のことも懸命にやってますから〉と一刀両断にした。

さらに、秀逸だったのはライターの武田砂鉄の皮肉たっぷりのツイートだ。

〈わかったことがある。
「商売が成り立たない」「これからどうしたらいいかわからない」「だから補償を」という悲鳴を、こうやって「責め立てている」なんて変換されるのがつらいのだ。〉

 しかし、糸井と同様の「責めるな」「批判するな」圧力を口にする有名人はほかにも数多くいる。

糸井の少し前には、ミュージシャンの近田春夫がこうつぶやいていた。

〈日本を含め、この度の非常事態への、それぞれの民主国家の対応とは、まあこんなもんだよと。政治家も決して神様じゃないって自覚してから、自分に出来ることは何か、落ち着いて考えようと、私はそのように日々暮らすようにしています。とにかくネガティブな気持ちにならないことかなぁ?〉

 このツイートには、「糸井重里かと思った」「糸井重里みたい」というツッコミが相ついでいたが、たしかにまったく同じ発想と言っていいだろう(本物の「糸井重里」のほうがより巧妙だが)。

 ミュージシャンでは、山下達郎も自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『サンデー・ソングブック』(TOKYO FM)の冒頭で、政権批判を封じ込める呼びかけを行なった。

「いま、いちばん必要なのは政治的なものを乗り越えて、団結ではないかと思います。政治的対立を一時休戦して、いかにこのウイルスと戦うかを、国民のみんなで、また世界中のみんなで助け合って考えなければならないときです。なんでも反対、プロパガンダはお休みになりませんか。責任の追及、糾弾は、このウイルスが終息してからいくらでもすればいいと思います。冷静さと寛容さが何よりも大事です。正確な判断は冷静さでしか生まれません。我々は我々ができることをしましょう」

 山下ほどではないが、やはりミュージシャンのスガシカオもツイッターで、批判や怒りや疑いをもたず、一致団結を呼びかけた。

〈今一番大切なことは、みんなが一人一人どうすべきかを考えて、一致団結してこの危機を乗り越えることだと思うんだ 批判や怒りや疑いじゃなくてさ、不要な外出を控える、自分や家族を守る、他人を思いやる、医療を守る…それしか新型コロナに勝つ方法はない〉(その後、批判を受けたため「言葉足らず」だったとして削除)

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

糸井重里、山下達郎、太田光…「責めるな」「いまは団結を」と安倍政権批判を封じ込める有名人がわかっていないことのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。太田光安倍政権山下達郎新型コロナウイルス糸井重里編集部近田春夫の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 「カジノ用地疑惑」追及が松井市長から恫喝・嫌がらせ受けるも新事実を敢然と報道
2 葵つかさが「松潤とは終わった」と
3 細田衆院議長が安倍元首相に全責任なすりつける醜い弁明もマスコミは
4 夫の会社が家宅捜索で三浦瑠麗に説明責任「太陽光発電」を後押しする発言
5 「モーニングショー」まで…台湾有事を煽るマスコミの酷さ
6 たけしと瀬古が「玉川徹待望論」もテレ朝は玉川を政治にさわらせない方針
7 三浦瑠麗に自民党山口県連から54万円、田崎史郎にも計38万円
8 岸田政権の“防衛増額”に元自衛隊幹部が「砂糖の山にたかるアリ」と批判
9 武藤は蛭子さんの反戦論を聞け
10 タッキー引退の裏にジャニーVSジュリーの派閥抗争
11 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
12 維新も統一教会とズブズブ!松井、馬場、音喜多、足立
13 岸田首相息子のフジ女性記者へのリーク疑惑で「まるで『エルピス』」の声!
14 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
15 「憲法9条を守れ」と主張する芸能人
16 片山さつきは警察に圧力!自民党が隠したい安倍元首相と統一教会の深い関係
17 コロナ第8波で三浦瑠麗、たむらけんじが医療機関を攻撃、非難殺到!
18 宮台真司「ネトウヨは感情の劣化」
19 昭和天皇の末弟が日本軍の南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」
20 村上春樹が『騎士団長殺し』『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義批判
1細田衆院議長が安倍元首相に全責任なすりつける醜い弁明もマスコミは
2「カジノ用地疑惑」追及が松井市長から恫喝・嫌がらせ受けるも新事実を敢然と報道
3「モーニングショー」まで…台湾有事を煽るマスコミの酷さ
4夫の会社が家宅捜索で三浦瑠麗に説明責任「太陽光発電」を後押しする発言
マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄