詩織さん全面勝訴を報じても山口敬之氏と安倍首相の関係には触れないテレビ局! 踏み込んだのは玉川徹だけ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

ワシントンポストやロイター、BBCは安倍首相との関係に言及したのに……

 たとえば米ワシントンポストは、〈山口氏に逮捕状が発行されたが、その後突然、警察幹部の指示で取りやめになった〉と書き、〈山口氏は事件当時はTBSのワシントン支局長であり、安倍晋三首相に関する複数の本を書いたことがある。野党議員は2017年のヒアリングで、山口氏が安倍首相と親密な関係を築いているがゆえにこの事件は取りやめになったのではないかと質したが、当局はこれを否定し、起訴するには証拠が不十分だったと説明した〉と続けている(「Japanese journalist Shiori Ito is awarded damages in landmark rape case」)。

 ロイター通信も、山口氏について〈安倍晋三首相についての報道で知られるベテランテレビ記者〉と説明し、検察審査会が「不起訴相当」と判断した際、〈野党議員が安倍首相と親密な関係にあるがゆえに特別扱いされたのではないかと疑義を呈した〉ことにも触れた。また、〈伊藤さんは著書で、警察は山口氏に対する逮捕状をとったが逮捕されなかったと書いた。この逮捕は土壇場で警察幹部によって取りやめになったとも書いている〉と伝えた(「Japanese journalist wins damages in high-profile lawsuit over alleged rape」)。

 ほか、BBCは〈53歳の山口氏(彼は安倍晋三首相と親密な関係を持っていると言われる)は〜〉と注釈を入れ(「Shiori Ito: Japanese journalist awarded $30,000 in damages in rape case」)、米ニューヨークタイムズは〈山口氏は元TBSワシントン支局長で安倍晋三首相のバイオグラフィーの著者〉と説明(「Woman Wins High-Profile #MeToo Case in Japan Against TV Journalist」)。英ガーディアンは〈元TBSワシントン支局長で安倍晋三首相と親しい山口氏〉と直接的に表現した(「Shiori Ito, symbol of Japan's MeToo movement, wins rape lawsuit damages」)。AFPなどフランスメディアも同様に、山口氏が安倍首相の本を発表してきたことなど、その繋がりに触れている。

 フランスで生活している辻仁成氏はブログで〈この問題は日本で考えられている以上に欧州では大きな話題になっていることは間違いない〉〈伊藤さんの場合は権力者と対峙する一人の若い女性の戦いとして、世界のメディアが日本のメディアが思っている以上にかなり注目している〉と指摘していたが、海外では明らかに、安倍政権と関係が深いという理由で性犯罪捜査が止まることの異常さが大きな話題になっているのだ。

 しかし、こうした海外メディアの報道に内容をみていると、改めて痛感するのが、日本のメディアのだらしなさだ。国内のテレビマスコミや新聞がこの事件や詩織さんの告発をMeToo運動の文脈で捉え、報じるようになったことはたしかに前進だが、一方で、“安倍首相と山口氏の親密な関係”や“逮捕取りやめの圧力”については、不可解なくらい触れようとしないのである。

 これは山口氏への“配慮”ではなく、明らかに、安倍官邸に睨まれることを恐れているからだろう。もし、安倍首相との距離の近さが逮捕や起訴に影響するのならば、この国はもはや法治国家ではない。そのことをどのくらい深刻に受け止めているのだろうか。まだまだ、この国のマスコミは変わってはいない。

最終更新:2019.12.22 10:47

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

詩織さん全面勝訴を報じても山口敬之氏と安倍首相の関係には触れないテレビ局! 踏み込んだのは玉川徹だけのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。伊藤詩織山口敬之海外報道玉川徹編集部羽鳥慎一モーニングショーの記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性!
2 葵つかさが「松潤とは終わった」と
3 維新に反省なし!女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称を擁護
4 町山、ロマン、水道橋、春日、豪の論戦
5 「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが政権忖度し削除した文言
6 自公維の「国民投票法改正案」に批判の声!小泉今日子も反対表明
7 X JAPAN、TAIJIの死の謎
8 古市憲寿が政府のコロナ対策を検証する「有識者会議」入りで疑問の声
9 『女が嫌いな女』アンケートの噓を暴く
10 オリラジの吉本興業退所でマスコミが触れない松本人志をめぐる圧力
11 古舘伊知郎“最後の一刺し”がテレビ大賞
12 水道橋博士を訴訟恫喝、松井市長が感染者入力を外注、委託料は言い値の1億円
13 朴槿恵と同じ!安倍も操られていた
14 坂上忍『バイキング』打ち切りはフジ上層部による政権批判潰し
15 吉村知事肝いりの大規模入院施設の利用率が最大7%で閉鎖
16 アムウェイにキラキラ女子が急増中!
17 川島なお美が近藤誠の診断を告発
18 乃木坂46橋本奈々未が背負った貧困
19 名古屋リコール不正で維新市議が関与を証言!吉村知事、松井市長の責任
20 ペジー社社長の財団が山口敬之の実家に
1「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが政権忖度し削除した文言
2自公維の「国民投票法改正案」に批判の声!小泉今日子も反対表明
3維新に反省なし!女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称を擁護
4 れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性!
5古市憲寿が政府のコロナ対策を検証する「有識者会議」入りで疑問の声

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄