主要先進国で日本だけ実質賃金マイナスに玉川徹が「もう先進国じゃない」……それでも安倍政権は介護保険の負担増で国民追い詰め

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12月16日放送『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)より

 
 いったい「社会保障の充実」という消費増税の理由は何だったのか。厚労省は本日16日、一部の低所得者が介護施設などを利用する際の負担額を増やす方針などを打ち出した介護保険制度改正案を社会保障審議会に示したからだ。

 たとえば、この介護施設利用時の負担増では、年金などの収入が年120万〜155万以下の低所得者でなんと月2万2000円を上乗せする案が検討されているという。月に2万2000円ということは年間26万4000円の上乗せとなる。単純計算でも月に10万円で暮らす高齢者に年間約26万円も負担増を迫るというのである。

 それでなくても消費増税によって低所得の高齢者の生活は大きな痛みを強いられている。なのに、増税の理由だったはずの「社会保障の充実」とはほど遠く、むしろ死活問題に直結する額の負担を強いるとは、はっきり言って鬼畜の所業ではないか。

 しかし、当の安倍首相はそんな国民の痛みなどまるで無視。11日に開かれた「年末エコノミスト懇親会」で挨拶に立った安倍首相は、こう言い放った。

「どうかここにおられるエコノミストのみなさんは、デフレマインドを払拭していただいて、もう今日このあとから、もう一杯飲みに行こうという感じで、もう年末に向けてどんどん財布のひもをグッと開いていただきたい。それによって来年の収入も増えていく。この好循環を回していきたいと思います」

 ようするに、安倍首相は「デフレマインドを払拭するためには財布のひもを緩めろ」と言うのである。あくまで「ここにおられるエコノミストのみなさん」に向けた発言とはいえ、消費増税によって国民に負担を強いておいて、挙げ句「財布のひもを緩めろ」とは、まったくふざけているとしか言いようがない。「デフレマインドを払拭」したいのであれば増税など実行すべきではなかったし、むしろ財布のひもを緩めてほしいのなら、いまからでも消費減税を検討すべきだ。

 実際、消費増税が国民の生活に大きな打撃を与えていることは、総務省が今月6日発表した10月の家計調査の結果からもあきらかだ。2人以上世帯の1世帯当たり消費支出(物価変動を除いた実質)は、前年同月比で5.1%減。マイナスに転じるのは11カ月ぶりで下落幅は3年7カ月ぶりの大きさ。前回の消費増税時(2014年4月)は4.6%減だったから、今回の増税は前回以上のインパクトになっているのだ。

 だが、安倍政権は消費増税の影響をまったく認めず、西村康稔経済再生担当相は「台風の影響」などと述べ、安倍首相は国民の生活も顧みずに「金を使え」と迫る。これでは現実を無視した無能総理だと自ら宣言しているようなものではないか。

 しかし、安倍首相のふざけた言動はこれだけにとどまらない。この期に及んで、さらに大企業優遇を打ち出したからだ。

 というのも、12日に決定した2020年度の与党税制改正大綱では目玉のひとつとして「オープンイノベーション促進税制」の創設を掲げたが、これは大企業が設立10年未満などの条件を満たしたベンチャー企業に1億円以上を出資した場合、出資額の25%を減税するという。さらに、次世代通信規格である5Gを整備する企業などにも投資額の15%を税制控除するというのだ。

 こうした措置を「内部留保を投資に回させるため」だの「中国や韓国に出遅れている5Gを国家戦略に」などと言うが、内部留保を溜め込む大企業も、やはり大企業である携帯大手も現時点で十分優遇されている。現に、ソフトバンクグループが2018年3月期の決算で連結純利益(国際会計基準)を1兆389億円も計上しながら、税務上の欠損金計上という合法的な“租税回避”をおこない、法人税がゼロ円だったことが発覚、ネット上でも話題となったが、日本ではこのほかにも研究開発減税などの租税特別措置によって多くの大企業が法人税を優遇されている。なのに、こうした大企業をさらに優遇しようというのである。

 本サイトでも繰り返し指摘してきたが、消費税の税率を上げつづける一方、安倍首相はアベノミクスの成長戦略として法人税率をどんどん引き下げてきた。大企業が税の優遇を受け、2018年度の内部留保は463兆1308億円と安倍政権下で過去最高を更新しつづけている反面、その穴埋めをお年寄りや子どもにまで課せられる消費税で強いる。これが安倍首相のやってきたことだ。

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