松本人志が「不良品」発言問題から逃亡! フジは釈明したのに本人は『ワイドナショー』で謝罪も説明もなし

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フジテレビホームページより


 大批判を浴びた松本人志の「不良品」発言だが、今週の『ワイドナショー』(フジテレビ)で何かしら説明するかと思っていたら、まさかの完全スルーだった。川崎殺傷事件の影響も指摘される農水省事務次官の長男殺人事件は扱ったが、そのなかでも一切触れなかった。

 あんなひどい発言をして、なぜ謝罪も撤回もせずにいられるのか。しかも、放送したフジテレビが釈明する事態に追い込まれているのに、松本は一言も説明せず、知らんぷりを貫いたのだ。

 あらためて、問題の経緯を振り返ろう。発言があったのは、6月2日放送の『ワイドナショー』。川崎殺傷事件について議論するなかで、松本はこう語ったのだ。

「僕は人間が生まれてくるなかでどうしても不良品っていうのは何万個に一個(あると思う)。これは絶対に僕はしょうがないと思うんですよね。それを、何十万個、何百万個にひとつぐらいに減らすことはできるのかな?っていう、みんなの努力で。まあ、正直、こういう人たちはいますから絶対数、もうその人たち同士でやりあってほしいっすけどね」

「不良品」「何万個」など人間をモノ扱いするこの言い方は「生産性」発言の杉田水脈に匹敵する酷さだが、もっと問題なのは、松本が犯罪を生み出す複雑な要因、背景について何もわかってないことだ。

 犯罪は社会状況と密接に関係しており、個人の資質だけに還元されるものではない。生育環境などによる影響も大きく、生まれつき犯罪者になる人間とならない人間が「何万個に一個」の確率で生まれるなどというのは、何の科学的裏付けもないまったく間違えた認識だ。ナチスの優生思想にも通じる差別思想と言っていいだろう。

 当然のことながら、このあと、松本には批判が殺到し、大炎上。SNSだけでなく、ニュースサイトなども取り上げ、フジテレビは7日の幹部定例会見で釈明せざるを得ない状況に追い込まれた。

 しかし、首をひねりたくなるのは、フジテレビの釈明の中身だった。スポーツ新聞などの報道によれば、フジテレビの石原隆取締役はこう語ったという。

「ご指摘のとおり、そうした発言が放送されました。さらにご指摘のとおり、事前に収録している番組でございまして、生放送ではございません」
「事前に収録した際に我々としては、その発言のなかに差別的な意味合いは含まれていないという判断で(放送した)。いろいろな意見を戦わす、議論する番組でございますので、そう言った差別的意図はないということが伝わるだろうと思って放送したつもりですが、放送後にそうした批判が出ていることも認識しております」
「今後は我々がそう言った意図でなくても、そうしたご批判として受け取られる可能性があることに関しては、きちんと我々も受け止めて、今後の番組ではそう言ったご批判を番組作りに生かしていきたいと思っています」(「スポーツ報知」より)

 つまり、釈明したのは、松本の発言をカットしなかったフジテレビの姿勢についてであり、「不良品」発言をした当の松本の責任にはほとんど触れられなかったのである。

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