『日本国紀』批判作家の著作を出版中止、実売部数晒し

幻冬舎・見城徹社長に寄せられた作家の批判総まくり! 幻冬舎から著作出版の作家も…能町みね子は「青林堂と合併すれば」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

万城目学、豊崎由美、平野啓一郎、井上荒野、町山智浩、春日太一も…

 もともと、今回の一件については、津原氏が『日本国紀』批判が原因で幻冬舎の文庫本出版が中止になったという事実を明らかにした直後の14日頃から、一部の作家や評論家が疑問の声をあげていた。

 たとえば、『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』などの作品で知られる人気作家・万城目学氏は、14日、〈頼みます、幻冬舎。そこで連載し、出版することに作家が自信を持てる、日々原稿を書くことに納得ができる出版社でいてください。世間を狭く、息苦しくするのではなく、社会を広く、風通しのよいものにするために出版社はあるはずです〉とツイート。翌日にも〈昨日のツイート、見城徹さんまで届いたらしい。でも、いまひとつピンと来なかったらしい。会社のことを考え、「ツイッターをやめてください」と社長に直談判した幻冬舎の私の担当編集者は立派です。もし、来週ハローワーク通いすることになったら、たこ焼きでもおごらせてください。〉とメッセージを送っていた。

 また、花村萬月氏は見城氏からか過去に「僕は小説を最後しか読まない」と言われたことを暴露。改めて「幻冬舎で本は出さない」という自分のポリシーを明かした。

 さらに、辛辣だったのが豊崎由美氏だ。事の重大性をいちはやく指摘し、15日に見城が訴訟をちらつかせ恫喝ツイートをすると、〈見城徹はクソ。クソ中のクソ。訴訟起こすなら起こせばいい(この訴訟をちらつかせるところが、見城の不愉快な仲間・百田とそっくり。類友ってこういうことなんですねー)。わたしは全力で戦う。〉と宣言。〈幻冬舎、あるいは見城徹、その手下どもから酷い目に遭った方、声を上げましょう。怖くない怖くない。もう終わりかけてる出版社ですから。〉と作家や出版関係者たちにmetoo運動さながらに声をあげ共闘を呼びかけた。

 しかし、これらはまだ序の口だった。見城社長が前述した「実売部数晒し」をしたことをきっかけに、怒りの声は一気に広がる。

 芥川賞作家の平野啓一郎氏は〈やり過ぎだろう。見るに耐えない〉と一刀両断。高橋源一郎氏も〈見城さん、出版社のトップとして、これはないよ。本が売れなかったら「あなたの本は売れないからうちでは扱わない」と当人にいえばいいだけ。それで文句をいう著者はいない。でも「個人情報」を晒して「この人の本は売れませんよ」と触れ回るなんて作家に最低限のリスペクトがあるとできないはずだが〉と苦言を呈した。直木賞作家の井上荒野氏も〈「売れる」ことが正義なのだな。そのような自分の有り様を疑いもしていないことにげんなりする。〉と批判した。

 小説家だけではない。映画評論家の町山智浩氏は、〈本は、著者と編集者、営業、出版社が力を合わせて売るものです。これは、「自分はまったく売る気が無かった」と業務怠慢を誇っているようなものです。〉〈どんな商品でもヒット作ひとつに対して売れなかったものはその10倍以上あるわけですが、幻冬舎とつきあって見城徹社長の逆鱗に触れると、本が売れなかったことが全部著者のせいにされて、実売部数をさらされる危険性があるわけです。〉と、いかに見城氏の“実売部数晒し”が非常識なものであるかを指摘。映画史研究家の春日太一氏も〈自分や自社の商品に批判してきた作家に対して、それなりの規模の出版社の社長がこのようなタブーを犯した攻撃を仕掛けるというのは、由々しきことです。言論で商売しているのだから、言論で受けて立つ。それが出版界に生きる人間としての矜持ではないでしょうか。〉と危機感を表明した。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

幻冬舎・見城徹社長に寄せられた作家の批判総まくり! 幻冬舎から著作出版の作家も…能町みね子は「青林堂と合併すれば」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍昭恵幻冬舎日本国紀津原泰水百田尚樹編集部能町みね子見城徹豊崎由美の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 読売新聞「菅首相が疲労」報道は安倍政権末期にもあった官邸の作戦
2 特措法・感染症法の改正案が酷い 嘘の申告した感染者には懲役も
3 ノーベル賞・本庶教授が「PCR検査の大幅な拡充」訴えるも厚労省は…
4 葵つかさが「松潤とは終わった」と
5 もはや権力の「中の人」…御用ジャーナリスト5位〜2位、大賞を発表
6 菅首相ポンコツ会見で「国民皆保険の見直し」というグロテスクな本音ポロリ
7 菅首相のポンコツが止まらない!「変異種」を忘れ、患者を「お客さん」
8 菅首相「コロナ会食」に今度は田崎史郎が参加! 読売・日テレ幹部も…
9 吉村知事のずさんな政策決定と責任転嫁の手口を“8割おじさん”西浦教授が暴露
10 櫻井よしこ、西岡力、文春…朝日・慰安婦報道叩きのデタラメが次々露呈
11 安倍政権でも菅政権でも権力大好き! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位
12 大統領選不正デマを拡散した日本のトランプ応援団の妄言総まくり!
13 竹中平蔵が「収入が上がらない」という悩みに童貞差別的説教
14 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
15 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
16 菅首相=権力快感おじさんを証明する発言と実例総まくり
17 安倍首相が会見も新しい対策ゼロ! 質問打ち切りに記者から怒号
18 菅首相 緊急事態宣言の記者会見で露呈したヤバさ!結婚式みたいなセリフが
19 菅首相に飛ばされた元総務官僚が語った恐怖支配!「あそこまでひどい人は…」
20 大阪に看護師不足は維新のせい!橋下徹は看護師の給料を「バカ高い」と攻撃
1菅首相が官房機密費87億円を自分に支出 総裁選出馬前日に9000万円
2菅首相のポンコツが止まらない!「変異種」を忘れ、患者を「お客さん」
3もはや権力の「中の人」…御用ジャーナリスト5位〜2位、大賞を発表
4ノーベル賞・本庶教授が「PCR検査の大幅な拡充」訴えるも厚労省は…
5感染者560人! 吉村知事の「感染拡大が抑えられている」に非難殺到
6菅首相ポンコツ会見で「国民皆保険の見直し」というグロテスクな本音ポロリ
7吉村知事のずさんな政策決定と責任転嫁の手口を“8割おじさん”西浦教授が暴露
8菅義偉首相の言い訳がホラー「専門家が年末年始に感染者が少なくなると」
9安倍政権でも菅政権でも権力大好き! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位
10特措法・感染症法の改正案が酷い 嘘の申告した感染者には懲役も
11菅首相 緊急事態宣言の記者会見で露呈したヤバさ!結婚式みたいなセリフが
12 読売新聞「菅首相が疲労」報道は安倍政権末期にもあった官邸の作戦

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄