イチローに国民栄誉賞を断られ安倍政権が赤っ恥! 国民栄誉賞の不公平な政治利用には村田諒太も苦言

2019.04.06 12:25
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メジャーリーグ公式からも感謝の言葉を送られたイチロー(MLB公式ツイッターより)


 イチローが国民栄誉賞を辞退した。菅義偉官房長官が明かしたところによると、代理人を通じて内々に国民栄誉賞授与を打診したところ、辞退の申し出があったのだという。

 イチローが3月に引退して以降、イチローを「令和」第1号の国民栄誉賞として、大々的にアピールしようと目論んでいた安倍政権は、あてが外れた格好だ。

 周知のとおりイチローは、メジャーリーグで首位打者と盗塁王、MVPを獲得した2001年、最多安打記録を更新した2004年と、過去2回国民栄誉賞を打診されているが、いずれも断ってきた。にもかかわらず、官邸が3度目のアプローチ。「今回は受けてもらえる」と踏んでいたようだ。

「過去2回は辞退理由が『現役だから』だったため、引退した今回は受けてもらえると期待していたようです。しかも、官邸が注目したのは、第二次安倍政権発足直後、イチローが日経新聞のインタビューに応じ、日本の技術の海外流出を危惧する文脈で『安倍首相のことを応援している。頑張ってほしい』と発言していたこと。地方統一選に参院選、場合によっては衆参ダブル選、と選挙が目白押しなだけに、イチローに国民栄誉賞を受賞し安倍首相とイチローのツーショットを撮って、大々的にアピールしようと考えたようです」(全国紙官邸担当記者)

 だが、その目論見は完全に外れた。イチローは辞退の理由として「人生の幕を下ろした時に頂けるよう励みます」とコメントしているが、これは建前にすぎない。政治信条的には安倍政権に近い可能性もあるイチローだが、それとは関係なく、自分のスポーツ選手としての業績や価値が「国民栄誉賞」というかたちで利用されることを嫌ったのだろう。

 実際、安倍政権になってからの国民栄誉賞は露骨なまでに政治利用の道具と堕している。

 まず目を見張るのが、その乱発ぶりだ。国民栄誉賞は1977年の第1号の王貞治に始まって、これまで合計27組に授与されているが、そのうち1/4を超える7人が第二次安倍政権下での授与と突出している。

 しかも、安倍政権下での人選は基準が曖昧で、まさに安倍政権の「政権浮揚」「人気取り」に利用できる有名人を恣意的に選んで与えているとしか思えないのだ。

 典型が、2013年5月、プロ野球の長嶋茂雄と松井秀喜のダブル授賞だ。このときも「この2人よりも大記録を達成した選手はほかにたくさんいる」「メジャーリーグでの活躍なら、まず野茂英雄だろう」など異論が噴出した。

「実際、このときは夏の参院選に向けてPRに利用しようとしているのが見え見えでした。しかも、読売グループのドン・ナベツネに政権の後ろ盾になってもらうために、御機嫌とりでジャイアンツの2大有名選手に国民栄誉賞を与えたのではないか、という声もあった」(政治評論家)

 しかも醜悪だったのは、そんな批判をものともしない安倍首相の自己PRぶりだった。このときは、授与式が東京ドームで行われたのだが、授与直後の始球式にまで安倍首相は参加。長嶋がバッターボックスに立ち、松井がピッチャーを務めるなか、安倍首相も巨人のユニフォーム姿で審判役を務めたのだ。この模様はテレビでも生中継され、その年の夏に控えた参院選に向けたアピールに大いに利用された。

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