茅ヶ崎市での慰安婦ドキュメンタリー上映に抗議したのはあの“慰安婦像を蹴った”極右団体! 産経も抗議を扇動

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「「慰安婦の真実」国民運動」ホームページより

 従軍慰安婦の問題を巡って、またぞろ右派・ネトウヨたちの卑劣な攻撃が繰り出されている。今月16日に、神奈川県茅ヶ崎市の市民文化会館で行われる映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会に対し、後援する茅ヶ崎市や市教育委員会へ中止を求めるクレームを殺到させている件だ。

『沈黙-立ち上がる慰安婦』は、在日コリアン2世の朴壽南監督による、2017年公開のドキュメンタリー映画。1994年に日本政府による謝罪と個人補償を求めて来日した戦中日本軍による元慰安婦たちの姿を中心に描く、朴監督が20年以上も取材を続けて世に送り出した作品だ。2015年の安倍政権と朴槿恵政権による日韓合意についても当事者にとって真の解決といえるのかと問いかけている。

 ところが、このドキュメンタリーを「日本政府の見解と違う」と攻撃し、映画の上映を中止させようとする電話が殺到している。茅ヶ崎市の社会教育課によれば、12日現在、正式な抗議件数は把握できていないというが、市の関係者によると「とくに12日の朝から電話がずっと鳴り止まない状況」だという。抗議は他県を含む市内外からで、12日になって突然、前日までと比べ増加した。

 こうした抗議電話の増加は、産経新聞が11日18時すぎにウェブ版(12日付朝刊)で配信した「『慰安婦』映画後援 茅ケ崎市と市教委に抗議殺到」と題する記事が、火をつけたと見て間違いないだろう。この記事は、インターネットでまたたく間に拡散され、11日中には「茅ヶ崎市」がホットワードにあがっていた。

 産経記事は、映画の上映会を後援していることについて〈市と市教委に170件を超える抗議が殺到していることが11日、関係者への取材で分かった〉としたうえで、〈抗議の大半は、日本政府の見解と異なる政治的に偏った映画の上映を、中立・公平であるべき行政が後援することを問題視する内容という〉と結んでいる。

 しかし、産経の報道には明らかに抜け落ちている、あるいは意図的に書かれていない事実がある。それは、この「抗議」が、慰安婦問題を否定する歴史修正主義の極右市民団体らによって牽引されていることだ。

 たとえば、市民団体「「慰安婦の真実」国民運動」は、9月28日、Facebookおよびホームページで、〈事実に反する、また政府見解とも異なるスタンスの映画について、これを地方自治体が後援することを当団体として看過できません。本日付で、茅ヶ崎市長、教育長、そして会場となる茅ヶ崎市民文化会館にそれぞれ申し入れ書を送付しました〉と発表。さらに〈皆様にはこの上映会に対して抗議の声をあげていただき、またさらに多くの声が上がるよう、情報拡散をぜひともお願いいたします!〉と、広い抗議を呼びかけていた。

 「「慰安婦の真実」国民運動」が代表・加瀬英明氏の名で茅ヶ崎市長に送った申し入れ書は、“当時は公娼制度が存在しており、慰安婦は商業行為のひとつだった”、などと主張し、「当該イベントに対する茅ヶ崎市の後援取り消し」などと求めるものだった。なお、日本の政府見解でも「慰安婦は商行為」などとはされていない。

 加瀬英明氏は日本会議の代表委員。そして「「慰安婦の真実」国民運動」といえば最近も、当時、会の監事だった藤井実彦氏が、台湾で慰安婦像を蹴り、大きな国際問題になったことも記憶に新しい極右団体だ。

 報道によれば、今年9月6日、「「慰安婦の真実」国民運動」は、中国国民党台南市支部主任委員の謝龍介市議に慰安婦像の即時撤去を求める文書を手渡したのだが、その際、藤井氏が慰安婦銅像に蹴りを入れる姿が監視カメラに収められていた。安倍首相の“子飼い”である杉田水脈衆院議員や和田政宗参院議員もこの藤井氏と昵懇の関係にあることは本サイトで既報の通りだ(https://lite-ra.com/2018/09/post-4247.html)。

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