オウム大量死刑でビートたけしが麻原彰晃絶賛の過去をネグってごまかし発言! TBSなどマスコミも自らの責任に頰被り

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TBSは、坂本弁護士一家殺害事件を引き起こしたTBSビデオ事件に全く触れず

 なかでもTBSは、死刑執行を受け特別番組まで組み、大々的にオウムを特集したにもかかわらず、あのTBSビデオ事件をも黙殺してしまった。

 念のため振り返っておくが、TBSビデオ事件とは、ワイドショーのスタッフが事前に坂本堤弁護士がオウム真理教を批判する取材映像を早川紀代秀元死刑囚ら教団幹部に見せ、そのことが坂本弁護士一家殺害事件につながったとされるTBS史上最悪の不祥事だ。この前代未聞の報道被害事件は他局の報道によって明るみになったのだが、当初TBSは認めず事実を隠そうとさえした。

 しかし1996年、早川元死刑囚の公判のなかでビデオ視聴の実態が明らかになり、ようやくTBSは事実を認め謝罪。番組プロデューサーは懲戒解雇され、当時の社長ら幹部は引責辞任し、後任社長のもとワイドショーを廃止、制作を担当していた社会情報局を解体するという未曾有の事態となった。あまりに有名な筑紫哲也のいわゆる「TBSは死んだ」発言は、このビデオ事件とTBSの対応を批判したものだ。

 ただし、TBSはほとぼりが冷めた2年後の98年には早々にワイドショーを復活させる。このとき復活したワイドショー『ジャスト』でMCを務めていたのが三雲と安住であり、その後継番組の系譜に連なるのが現在の『ひるおび!』で、解体された社会情報局の流れを組む部署が制作している。

 だが、繰り返すがTBSは、たけしの『情報7days』や『ひるおび!』はもちろん、ほかのワイドショーでもニュース番組でも、ビデオ問題にまったく触れなかった。そして他局も、自分たちがオウムのPRに協力してきた過去を完全にネグってしまった。テレビマスコミは「オウム事件を総括せねばならない」「徹底的な検証を」と連呼するが、自分たちのことは全く総括も検証もする気がないらしい。

 もっとも、サリン事件を境に手のひらを返し、オウムへの総バッシングに走ったマスコミは、現在に到るまで、オウムとその関連団体の擁護を絶対に許さない“オウムタブー”というべき状況にある。しかし、そのマスコミが一時期、麻原彰晃を「話題の人」としてタレント化させ、視聴率を稼げるコンテンツとして扱ったというのはまぎれもない事実だ。

 テレビマスコミが、そうした自らの責任にほおかむりし、検証を放棄しているようでは、今後もまったく同じことが起こってしまうのではないか。そんな危機感を覚えずにはいられないのである。

最終更新:2018.07.10 10:59

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