論争勃発!『ラ・ラ・ランド』チャゼル監督はなぜいつもジャズファンから嫌われる? 前作では菊地成孔と町山智浩バトルも

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
論争勃発!『ラ・ラ・ランド』チャゼル監督はなぜいつもジャズファンから嫌われる? 前作では菊地成孔と町山智浩バトルもの画像1
映画『ラ・ラ・ランド』公式サイトより


 先月26日(現地時間)に発表された第89回アカデミー賞。下馬評で圧倒的有利とされていた『ラ・ラ・ランド』は、作品賞の発表時に読み間違えられるという前代未聞のトラブルがありつつも、デイミアン・チャゼルは監督賞、エマ・ストーンは主演女優賞を受賞するなど、最多6部門でオスカー像を獲得することとなった。

 アメリカでは昨年12月に公開されていた本作。日本では先月24日にようやく封切られ、早速大きな話題を呼んでいるわけだが、絶賛の声が多く寄せられる一方で、苦虫を噛み潰している人たちがいた。ジャズが好きな観客である。

『ラ・ラ・ランド』は、売れないジャズピアニストのセバスチャン・ワイルダー(ライアン・ゴズリング)と、女優を夢見ながらもオーディションには落ち続けるミア・ドーラン(エマ・ストーン)の恋仲とそれぞれの成功までの過程を、色鮮やかな美術や、華やかなダンスと歌で彩るミュージカル映画。

 物語のなかでセバスチャンは、チャーリー・パーカーなどの伝説的なジャズミュージシャンの名をしばしば口にし、1950年代以前に生まれた黄金時代のジャズにこだわり続ける。彼はそういったオーセンティックな昔ながらのジャズのみを演奏するジャズクラブを開くことを目標としており、しばしばミアに対してその夢を語っている。

 ただその一方で、時代に合わせて打ち込みを導入したり、R&Bを演奏したりと、いまの時流に合わせてジャズという音楽のフォームを柔軟に拡張させるミュージシャン仲間のキース(R&Bシンガーのジョン・レジェンドが演じている)の作品に対してセバスチャンは複雑な感情を隠さないし、映画のトーンとしてもキースの音楽はともすれば金儲けのための音楽であるかのようにもとれるような描き方をされていた。

 映画を見ていると、いまの時代においてジャズは「死にかけの音楽」のようにも思えてしまうし、変化したり進化したりすることが許されない音楽のようにも感じてしまう。そういったこともあり、20世紀中盤以降の時代に生み出されたジャズは一貫して無視されるか批判的に扱われる(「私のジャズのイメージはケニー・G」と語ったミアに対しセバスチャンが「あれはジャズではない」と青筋を立てて猛然と批判を繰り広げるといった、ギャグなのかどうか判断に迷う場面まである)。

 ジャズ好きな観客たちは、映画のなかに出てくるそういった描写を見て「モヤッ」とした感情を抱き、ネット上では不満の声を漏らす人々が現れているのだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

論争勃発!『ラ・ラ・ランド』チャゼル監督はなぜいつもジャズファンから嫌われる? 前作では菊地成孔と町山智浩バトルものページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。新田 樹の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 フジテレビがお台場カジノ開発を計画
2 菅首相のベトナムでのスピーチが露呈した「教養のなさ」
3 菅首相の著書改ざんは“都合の悪い記録は残さない”という宣言!
4 菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠麗、アトキンソンも
5 欠陥だらけ GoToイートの背景に菅首相と「ぐるなび」会長の特別な関係か
6 櫻井よしこは「神社」に住んでいた! 
7 通販生活が「左翼だ」攻撃を一蹴!
8 安倍前首相はやはり仮病だった!読売のインタビューでケロッと「もう大丈夫」
9 「日本学術会議」任命拒否問題で平井文夫、志らく、橋下徹、八代英輝が…
10 二階幹事長はリアル『半沢直樹』? 日本航空がらみの土地取引疑惑も
11 杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口!
12 産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて鍛え直せ」
13 菅首相は消費増税をするつもりだ!内閣官房参与に増税主張エコノミストを抜擢
14 『プライムニュース』だけじゃない!マスコミに蔓延る韓国ヘイト
15 甘利明、下村博文、高橋洋一、橋下徹も……日本学術会議攻撃のフェイク
16 ホリエモン擁護のロンブー淳が「切り取り」反論も…発言はもっと一方的
17 小倉優香の番組中「辞めさせてください」の本当の理由は番組のセクハラ
18 菅首相が山口敬之氏への資金援助を親密企業「ぐるなび」会長に依頼か
19 自民党員の東京都医師会会長もブチ切れ「一刻も早く国会を開け」
20 安倍首相が会見も新しい対策ゼロ! 質問打ち切りに記者から怒号
1杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口!
2欠陥だらけ GoToイートの背景に菅首相と「ぐるなび」会長の特別な関係か
3菅首相のベトナムでのスピーチが露呈した「教養のなさ」
4大阪都構想住民投票に58億円 吉村知事「イソジン会見」の裏側も発覚
5菅首相は消費増税をするつもりだ!内閣官房参与に増税主張エコノミストを抜擢
6 中曽根首相「1億円合同葬」強行、教育現場に弔意強要 「前例踏襲」の嘘
7甘利明、下村博文、高橋洋一、橋下徹も……日本学術会議攻撃のフェイク
8菅政権「成長戦略会議」恐怖の顔ぶれ! 竹中平蔵、三浦瑠麗、アトキンソンも
9菅首相の著書改ざんは“都合の悪い記録は残さない”という宣言!
10菅首相 学術会議の推薦名簿を「自分は見ていない」とトンデモ発言
11二階幹事長はリアル『半沢直樹』? 日本航空がらみの土地取引疑惑も
12 フジテレビがお台場カジノ開発を計画
13ホリエモン擁護のロンブー淳が「切り取り」反論も…発言はもっと一方的

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄