トランプでTPP消滅なのに…安倍政権が本会議で承認を強行採決し世界の笑い者に! TPP礼賛のマスコミも共犯だ

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 たとえば、今回の臨時国会でTPP審議がはじまってからも、報道番組でさえ内容には踏み込まずストレートニュースで伝えるのみ。TPPがわたしたちの生活をいかに脅かすのか、そうした点に全国ネットの番組で言及したのは『サンデーモーニング』(TBS)くらいだろう。

 なかでも露骨だったのは、ワイドショーだ。山本農水相の口から「強行採決するかどうかは佐藤氏が決める」という国会軽視も甚だしい言葉が発せられたときも、せいぜいニュースランキングのなかで取り上げられた程度。さらに、2度目の「強行採決発言は冗談」という決定的な失言が飛び出しても、ワイドショーはほんの少し取り上げるだけで、豊洲新市場の盛り土と韓国・朴槿恵大統領の機密漏洩問題に血筋をあげるばかりだった。

 とくにワイドショーのスタンスが露わになったのが、『ひるおび!』(TBS)だ。同番組は他のワイドショーよりは多く時間を取って山本農水相の失言問題を伝えたが、その際、コメンテーターの室井佑月が「国会の審議が1個1個の項目じゃなく全体になっちゃって、いろいろな新聞とか週刊誌とか読んでるとほんとうに不安でしようがない」と述べると、司会の恵俊彰は「きょう(番組で)やりたいのはそこじゃないので」とシャットアウト。「オバマさんのうちに(TPPを)決めておこうという流れだと思うんですよ」と安倍首相の代弁のようなことを言ってまとめてしまった。

 さらに、特別委での強行採決が行われる直前の同番組では、安倍政権の御用ジャーナリストである田崎史郎が「強行にならない可能性もある」などと解説し、くわえてテロップでも『野党側の狙いは「与党がまた強行採決した」と悪いイメージを植え付けたい』と流した。これは強行採決を控えて、逆に野党に悪いイメージを植え付けようとしていたようなものだ。

 しかも、これは強行採決がなされた後のニュース番組も同様だった。4日の特別委での採決では、速記録でも9箇所が「聴取不能」で何が可決されたのかも不明な状態で、佐藤衆院議院運営委員長も「このような強引な例は(過去に)一回もない」と苦言を呈するほどだった。だが、このような議会運営を無視した安倍政権の採決のやり方を過去、厳しく取り上げていた『報道ステーション』(テレビ朝日)も、この日のトップニュースは朴槿恵大統領謝罪。『NEWS23』(TBS)にしても強行採決問題を3番目でやっと取り上げたが、雨宮塔子キャスターは前振りで「大混乱でしたね」とニッコリ微笑むという緊張感のなさだった。

 こうした報道の背景には、2010年にTPP参加が検討され始めたときから、ほとんどすべての大手マスコミがこの亡国的条約に全面的に賛意を示していたということがある。新聞の経済部が諸手を挙げて賛同し、社説でもTPP参加を強く訴えたことで、テレビも引きずられ、反対意見はほとんど取り上げなくなった。

 そして、2015年、TPPが大筋合意されたときは、あらゆるテレビ番組は「歴史的快挙」などと大々的に取り上げ、「牛肉や豚肉が安くなる」「これで品薄状態のバターも安価で手に入りやすくなる」と強調し、その裏に甚大なリスクがあるという事実を隠した。

 さらには、国会審議のなかで食の問題などがテーマになっても、報道ではストレートニュースで政権側の言い分を垂れ流し、本来、生活問題に重きを置くワイドショーは見て見ぬふりをしたのである。

 安倍首相や関係大臣は衆院の審議において、TPPの問題点を野党に追及されても納得できる具体的な説明をまったく行わないまま、2度にわたる強行採決をした。TPPが事実上発効されない公算となったとはいえ、これは明確な事実だ。そして、こうした政権の国民を見くびった態度を、テレビは完全にアシストしてきた。そのことは断じて忘れてはいけないだろう。
(編集部)

最終更新:2017.02.13 07:08

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