戦後70年特別企画 安倍首相の祖父“A級戦犯”岸信介の正体(後)

安倍首相の「安保法制」妄執の背景に、敬愛する祖父・岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 前出の佐藤記者は米アリゾナ州ツーソンに飛んだ。アリゾナ大学歴史学研究室のマイケル・シャラー教授に会うためだ。シャラー教授は米国務省の歴史外交文書諮問委員会委員を務め、非公開資料にも目を通すことができる。以下、佐藤記者によるインタビューだ。

〈――岸元首相に対してCIAから資金提供があったという話をどう思いますか?
「そういう証拠はあると思う。賄賂的な意味合いよりは、派閥の運動資金や政治キャンペーン資金というような形で提供されたと理解している」
 ――資金はどのような形で渡されたのでしょうか?
「当時、CIAから経済団体や企業を通じて岸のほうに資金が流れたという記述を米国側の書類で私は目にしたことがある」〉(前同「週刊朝日」より)

 これについては、CIAから自民党への秘密献金をスクープしたニューヨークタイムズのティム・ワイナー記者も、その著書『CIA秘録』(日本版は文藝春秋)でこう断言している。

〈CIAは1948年以降、外国の政治家を金で買収し続けていた。しかし世界の有力国で、将来の指導者をCIAが選んだ最初の国は日本だった〉
〈釈放後岸は、CIAの援助とともに、支配政党のトップに座り、日本の首相の座までのぼりつめるのである〉

 岸は、日本におけるアメリカの国益を実現するため、アメリカによって選ばれ、アメリカの資金でつくられた首相だったということだ。A級戦犯容疑者の身からわずか9年、公職追放解除からたった5年足らずで政界トップに上り詰めた秘密がここにある。

 その岸が首相在任中にアメリカに言われてやった最大の仕事は、言うまでもなく日米安保条約の改定だ。一般に、旧安保条約では日本がアメリカに基地を提供する一方でアメリカの日本防衛義務が明記されていないとの批判があったが、新条約ではそれを盛り込ませることができたと評価されている。だが、アメリカの狙いはそこではなかった。佐藤記者はこう書いている。

〈新条約は5条で米国の日本防衛義務を盛り込んだが、続く6条で、米国のアジア戦略のために在日米軍を利用できる「極東条項」が組み込まれた。米国の本音を明確にした条項だ〉

 しかもこの「極東条項」の「極東」の範囲が明確でなく、アメリカは日本の基地を好き勝手に使えるようになった。事実、新安保条約締結から50年以上経つが、米軍が日本防衛のために出動したことは唯の一度もない。反対に、米軍がアメリカの戦争のために日本の基地を自由に使うことは日常化している。安保条約改定が誰の指示よるものだったかがわかるだろう。

 佐藤記者はこうした事実をさらに裏付けるため米ワシントン郊外にある米国国立公文書館別館を訪ねる。そこでCIAが作成した「岸信介」のファイルの閲覧を請求し、驚くべき事実と遭遇する。なんと、CIAのファイルにはたった5枚の資料しか入っていなかったのだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

安倍首相の「安保法制」妄執の背景に、敬愛する祖父・岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三政治家野尻民夫の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 ウーマン村本と宇賀なつみのテレビ批判に羽鳥慎一が
2 統計不正で厚労省課長が「官邸関係者」明記の圧力メール
3 加計学園獣医学部の「四国枠」合格者がたった1名! 
4 安倍が統計不正答弁中の根本厚労相に「戻れ」指示
5 安倍が拉致被害者に「北朝鮮に戻れ」と
6 「憲法9条を守れ」と主張する芸能人
7 データ不正、元厚労次官の村木厚子が「何かの圧力」発言
8 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
9 どの口で?田母神らが「左翼は金で動員」
10 「安倍がトランプをノーベル賞に推薦」を海外メディアが
11 ネトウヨ局アナがテレ朝のお昼の顔に
12 “安倍チル魔の3回生”田畑毅議員を被害女性が刑事告訴!
13 グッディ!土田マジギレ真の原因
14 KAT-TUNの恋愛を側近が暴露
15 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
16 沖縄2紙の記者を警察が拘束する暴挙
17 橋本聖子が池江選手の病を利用しスポーツ界の不祥事放置を宣言
18 安倍首相にマッチョ批判
19 安倍首相が統計不正に「選挙5回勝ってる」とヤジ
20 片山さつきが坂上忍に批判された
1 安倍首相が統計不正に「選挙5回勝ってる」とヤジ
2嫌韓批判で炎上も…石田純一はブレない
3渡辺謙が東京五輪の東北無視を批判!五輪の人命軽視がひどい
4安倍政権が拉致被害者の生存情報を隠し
5安倍が統計不正答弁中の根本厚労相に「戻れ」指示
6勤労統計不正で厚労省委員が官邸と菅長官の圧力を証言
7 加計学園獣医学部の「四国枠」合格者がたった1名! 
8安倍首相「自衛隊募集に6割以上の自治体が協力拒否」は嘘だった
9小川彩佳アナが『NEWS23』キャスター就任か!
11 厚労省に圧力をかけた首相秘書官は安倍首相の子飼い官僚
12安倍「私は森羅万象を担当」発言の背景
13ウーマン村本が朝鮮学校差別を煽る政治とメディアを痛烈批判
14フィフィの蓮舫デマに新聞が丸乗り! 背景に安倍忖度と女性蔑視
15「安倍がトランプをノーベル賞に推薦」を海外メディアが
16小川彩佳アナ退社の要因はテレビ朝日の安倍政権忖度か
17ウーマン村本と宇賀なつみのテレビ批判に羽鳥慎一が
18安倍がトランプ「ノーベル賞に推薦された」で世界に恥
19辻元清美の外国人献金に大騒ぎする夕刊フジの愚劣
20 橋本聖子が池江選手の病を利用しスポーツ界の不祥事放置を宣言

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄