さらば“嫌韓反中本”! ついに誕生した「反ヘイト本屋」に行ってみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
tatakauhonya_01_150429.jpg
“差別と闘う本屋”は日本にもあった!(『ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯』あすなろ書房)

 特定の人種・民族への差別煽動を意味する「ヘイトスピーチ」。本サイトでも何度も取り上げてきた通り、国内でも中国や韓国など他国やその民族への憎悪・偏見を掻き立てる「ヘイト本」が書店に並ぶことへの違和感が現在進行形で叫ばれている。昨年10月には「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」という団体がヘイト本の氾濫に異を唱える『NOヘイト! 出版の製造者責任を考える』(ころから)という書籍も出版されている。

 それに続けて今年の2月、ちょっと気になる本が刊行された。その名も『ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯』(あすなろ書房)。アメリカで公民権法が誕生する30年近く前、まだ黒人の権利が保障されていなかった時代に、黒人の力になりそうな本だけをセレクトして集めた「ナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア」(NMAB)という本屋がニューヨークに誕生した。その店主であるルイス・ミショーという黒人の伝記だ。

 アメリカ社会で黒人が成功できないのは単に白人に抑圧されているからではなく、そもそも自分たちの歴史を知らないから──「結局、いつも同じところに帰ってくる。知識だ。(略)(黒人は)本を読まなければならない」と考えたミショーが店を開いたのは1939年(44歳)のこと。まだほとんどの出版社が黒人に興味を持っていない時代に、関連書籍をかき集めてニューヨークの一角・ハーレムに店をオープンさせた。始めた頃は客の出入りもままならなかったが、時を経るにつれて次第に注目を集めていく。オープンから10年後の1949年、店を訪れたとある新聞記者は、次のように書き残している。

「看板には『店内は全世界の全黒人の全事実でいっぱい』と書いてある。下手なうたい文句と言うかもしれないが、店の外に5分も立っていれば、その効果がよくわかる。通りかかった人たちは看板を指さして笑い、あれこれ言いはじめて、その多くが店に入っていくのだ」

「反ヘイト本屋」の世界的な先駆けともいえるNMAB。うおお、こんなお店日本にも欲しいじゃないか!……と思っていたら、国内でもヘイトスピーチへの対抗本を陳列した「反ヘイト棚」を構えた本屋が神戸に出現しているという情報が耳に飛び込んできた。これははたしてNMABの再来なのだろうか? 実態を探るべく4月、現地に飛んだ。

 神戸の中心地であるJR三宮駅から1駅の元町駅を降り、乙女心をくすぐる雑貨屋やお洒落なカフェの連なる乙仲通を歩くこと約10分。ややレトロな雑居ビルの2階に「書肆(しょし)スウィートヒアアフター」という名のその店はあった。お店が正式にオープンしたのは2014年12月。まだできて4ヶ月足らずの新米店だ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ハーレムの闘う本屋

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

さらば“嫌韓反中本”! ついに誕生した「反ヘイト本屋」に行ってみた のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。嫌韓書店松岡瑛理の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 吉村知事VS大村知事バトル 本当に正しいのはどっちなのか?
2 持続化給付金にさらなる疑惑もワイドショーは電通タブーで報じず
3 NHKが持続化給付金疑惑をスルー、『日曜討論』で野党排除
4 葵つかさが「松潤とは終わった」と
5 検察庁法案改正賛成でわかった維新と吉村洋文知事の正体!
6 持続化給付金の作業を電通の“トンネル会社”が! 749億円の税金が
7 ジャニーズに弱いワイドショーが手越祐也を批判した理由
8 安倍政権がコロナ「専門家会議」の議事録を残さないと明言する理由
9 自民党がネトサポに他党叩きを指南
10 つるの剛士「安倍首相にお疲れ様を言いませんか?」の的外れ擁護
11 テラハ木村花さんの死を政権批判封じに利用する政治家と安倍応援団
12 大阪・吉村知事が支離滅裂! 大阪の感染者数が急増した途端兵庫県と合算
13 吉村知事がリテラへの反論で馬脚「大阪・兵庫間の往来自粛」の真相
14 検察が河井陣営への“安倍マネー1億5千万円”で自民党本部関係者を聴取
15 大村知事に杉田水脈や維新の松井・吉村が「表現の自由制限論」展開
16 箕輪のセクハラを告発した女性が暴露したエイベックス松浦の疑惑
17 木村花さんの死の責任はSNS 以前にフジ『テラスハウス』にある!
18 内閣支持率「27%」だけじゃない、安倍政権の危機を表すデータ
19 安倍首相が「日本のコロナ対策が世界をリード」と自慢するトンデモ!
20 松本人志が「黒川検事長は新聞記者にハメられた」と陰謀論で擁護!
1官邸が黒川検事長の“賭け麻雀”を悪用、稲田検事総長に「辞職」圧力
2 持続化給付金の作業を電通の“トンネル会社”が! 749億円の税金が
3安倍政権がコロナ「専門家会議」の議事録を残さないと明言する理由
4持続化給付金にさらなる疑惑もワイドショーは電通タブーで報じず
5安倍首相が「日本のコロナ対策が世界をリード」と自慢するトンデモ!
6松本人志が「黒川検事長は新聞記者にハメられた」と陰謀論で擁護!
7安倍首相「黒川検事長の“訓告”は検事総長の判断」はやはり嘘だった
8 つるの剛士「安倍首相にお疲れ様を言いませんか?」の的外れ擁護
9黒川検事長と賭け麻雀、産経記者が書いていた黒川定年延長の擁護記事
10内閣支持率「27%」だけじゃない、安倍政権の危機を表すデータ
11河井克行前法相は東京の“緊急事態宣言解除”の直後に「逮捕許諾請求」
12田崎史郎が“黒川検事長と賭けマージャン”を正当化!
13吉村知事VS大村知事バトル 本当に正しいのはどっちなのか?
14検察が河井陣営への“安倍マネー1億5千万円”で自民党本部関係者を聴取
15テラハ木村花さんの死を政権批判封じに利用する政治家と安倍応援団
16検察庁法改正でダダ漏れ指原莉乃の政権批判を封じたい本音
17木村花さんの死の責任はSNS 以前にフジ『テラスハウス』にある!
18NHKが持続化給付金疑惑をスルー、『日曜討論』で野党排除
19箕輪のセクハラを告発した女性が暴露したエイベックス松浦の疑惑
20ジャニーズに弱いワイドショーが手越祐也を批判した理由

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄