今年の「桜を見る会」は安倍自民党の参院選事前運動だった! 参院改選議員に招待枠、安倍首相の「前夜祭」も大会場で開催

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今年の「桜を見る会」は安倍自民党の参院選事前運動だった! 参院改選議員に招待枠、安倍首相の「前夜祭」も大会場で開催の画像1
前夜祭の会場風景(前夜祭に出演した歌手のブログより)


 安倍首相「桜を見る会」問題をめぐって、想像以上の私物化、悪質な選挙利用の証拠が出てきた。

 自民党が、今年4月の「桜を見る会」に、7月の参院選で改選を迎えた党所属の参院議員に、後援会関係者らを「4組までご招待いただけます」と記載した案内状を1月に送っていたことがわかったのだ。

 一報を報じた共同通信の入手した案内状の写しによると、案内状は〈平成31年改選議員各位〉〈「桜を見る会」のお知らせ〉の下に、こう書かれていた。

〈内閣主催による「桜を見る会」が、下記の通り開催されることになり、一般の方(友人、知人、後援会等)を、4組までご招待いただけます。〉

 また、案内状の一番上には、〈参・自由民主党(内部資料)〉〈参・自由民主党事務局 総務部(平成31年1月31日発信)〉とあり、参院・自民党総務部が参院・自民党が公式に送ったものであることがわかる。

 ちなみに案内状には〈なお、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」に基づいて名簿全体を公開されることもあります〉との注意書きもあった。安倍首相は招待者の詳細について「個人情報」を理由に説明を拒むというあり得ない答弁をしていたが、こんな但し書きがあるのだから即刻公開にすべきだろう。

 それはともかく、この案内状によって、「桜を見る会」はたんに議員の支援者を接待するというだけでなく、もっと直接的な選挙運動に利用されていたことが決定的になった。

 共同通信の取材に対し、自民党関係者は案内状の送付を認め「引退や落選で(後援者らを招待できるのが)最後になる可能性もあるため、改選議員を対象にした」と説明したというが、そんな言い逃れが通用するはずはない。

 7月に参院選を控えている議員に「関係者の招待」枠を与えたというのは、安倍自民党が、税金を使った「桜を見る会」という公的イベントを、組織的に選挙運動に利用していたという、公職選挙法違反にあたる事前運動の決定的な証拠だ。

 安倍応援団は自分の金ではなく税金だから公選法に抵触しないなどと主張しているが、この行為は自分の金を使っている以上に悪質ではないか。安倍首相は自民党総裁としてどう責任を取るつもりなのか。

 いや、それどころではない。「桜を見る会」前夜に行われた「安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭」についても、同様に参院選対策の疑惑が浮上している。「前夜祭」については、地元後援会関係者を5000円の会費で最低1万1000円以上の飲み食いさせていたことが発覚、公選法や政治資金規正法違反の指摘がなされているが、新たに今年の会場が例年に比べて大規模だったことがわかった。ちなみに、これまでの前夜祭会場とキャパシティ(立食形式の場合)をあげてみよう。

・2013年 ANAインターコンチネンタル東京 部屋不明
・2014年 ANA インターコンチネンタル東京 プロミネンス 立食2200名
・2015年 ニューオータニ 鳳凰の間 立食500名
・2016年 ANAインターコンチネンタル東京 ギャラクシー 立食550名
・2017年 ニューオータニ 鳳凰の間 立食500名
・2018年 ニューオータニ 鳳凰の間 立食500名
・2019年 ニューオータニ 鶴の間 立食2500名

参院改選議員への招待枠割り振り発覚で、事前運動疑惑は決定的に

 2015年から2018年までの4年間は、「前夜祭」はいずれも500名がキャパシティの会場で行われているのだが、今年はいきなり最大2500名の会場「鶴の間」になっているのだ。「前夜祭」は「鶴の間」を半分に仕切って借りたようだが、それでもキャパ1100〜1400名の広さになる。

 安倍首相は参加者が「約800人」と説明していたが、本当はもっといたのではないか(実際、当日の写真では満員だったように見える)。

 また、800名だったとしても、例年よりは多いし、そもそも、こんな巨大会場を用意したことから見ても、今年はいつも以上に動員をかけ、ツアー募集を拡大させていた可能性は高い。ようするに、自民党だけではなく、安倍首相も参院選を間近に控えて、この会を選挙の事前運動に利用しようと、規模を大きくしたのではないか。

 いずれにしても、参院改選議員への招待枠割り振り発覚で、「桜を見る会」が安倍自民党のたんなる支持者接待にとどまらず、具体的な選挙事前運動にまで利用されていたことはもはや隠しようがない。安倍応援団は、「桜を見る会」問題など“瑣末なこと”と矮小化に躍起だが、これは明らかに税金の不正使用であり、政治資金規正法や公職選挙法、財政法違反に関わる問題なのだ。メディアは政権や応援団の圧力に屈することなく、徹底した追及を続ける必要があるだろう。

最終更新:2019.11.20 10:48

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