新年特別企画 芸能人「よく言った!大賞」(前編)1位〜5位

石田純一、坂上忍、鶴瓶、SHELLY…炎上を恐れず安保法制に反対した芸能人「よく言った!大賞」発表

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石田純一オフィシャルサイトより


 年末年始は芸能関係の賞の発表が目白押し。すでにレコード大賞と日本有線大賞には三代目J Soul Brothers、M-1にはトレンディエンジェルが選ばれ、これからは各映画賞もどんどん発表されていくはずだ。

 だが、そういう業界の馴れ合いで決まる賞とはまったく関係なく、リテラがどうしても表彰してあげたい芸能人たちがいる。

 それは、安保法案や同法案をめぐる安倍政権の強硬姿勢に対してはっきりNOの声を上げた俳優、タレント、お笑い芸人、ミュージシャンだ。

 日本ではこれまで、芸能人が政治的なイシューにコミットするのは、一種のタブーとされてきた。とくに最近は少しでも政治に関わる発言をすると、ネットで「芸能人のくせに政治の話なんかするな」「反日タレントをテレビに出すな」と炎上。そのタレントが主演しているテレビ局やCMに抗議が殺到する事態となるため、必要以上に発言を自粛する傾向が強くなっている。

 ところが、この安保法制をめぐっては、少なくない芸能人がこの空気に抗い、SNSやテレビ、ラジオ、新聞を通じて「NO」の声を上げ、堂々と「日本国憲法を守れ」「9条壊すな」をと主張した。しかも、その中には、これまで政治的な発言を一切したことのないアイドルや大物芸能人も含まれていた。

 結局、安保法制は強行採決によって可決されたが、こうした芸能人の動きは、テレビをはじめとするマスメディアが安倍政権のアで「表現の自由」「報道の自由」をどんどん奪われ、ネットがネトウヨや自民党のネトサポに侵食されていく状況の中で、多くの人を勇気づけたはずだ。

 そこで、新年の始まり、リテラは「よく言った!大賞」を創設し、この勇気ある芸能人たちを表彰することにした。え? リテラに表彰されても迷惑なだけだって? いや、それはわかっている。わかっているが、それでもやっぱり「よく言った!」と叫び、感謝の気持ちを伝えたい!

 ということで前編はいきなり大賞、そして2位から5位の発表だ。

★1位(大賞) 石田純一

圧力にも負けず安保反対集会参加、しかもノーソックスで! その覚悟は文句なしの大賞だ

 大賞はやはり石田純一、この人しかないだろう。安保法案が参院本会議でまさに採決されようとする佳境の時に、国会前の反対デモにいきなり登場。「戦争は文化ではありません」と安保法制を真っ向から批判し、大きな話題になった。
 しかし、石田がすごかったのはその後だ。この国会前の演説で、石田には芸能界や広告スポンサーから凄まじい圧力が加わった。「テレビ番組を3つキャンセルされました。35年の芸能生活で、こんなのは初めてです。CMもひとつなくなったし、広告代理店を通して、厳重注意も2、3社から受けました。“二度と国会議事堂にデモに行くな”“メディアの前で政治的発言をするな”ってね」と、本人自ら「週刊新潮」(新潮社)10月15日号で暴露している。
 この石田発言については、事務所のマネージャーがJ-CASTニュースに取材にCM降板否定コメントしつつ、「CMは6社と契約しており、『今後は気を付けて下さい』と関係各社から言われました」「事務所からも、同様なことを本人に伝えました」と自分たちも圧力を加えていることを示唆した。
 ところが、石田はそれでも姿勢を変えなかった。安保法制が成立した後の12月6日にも、日比谷野外音楽堂で行われたSEALDsの集会でスピーチ。安保賛成派の詐術を見事に暴いてみせた。
「ちょっとお酒を飲んで歩いていていると、「石田君、君の言っていたことは間違っているよ。中国が攻めてきたら丸腰でどうやって戦うのだ」ということをよく言われます。こういうのを「反知性主義」というのではないでしょうか。中国が攻めてきても、今まで周辺事態法というものがあって、それで守れるんです。亡くなられた小渕さん(元首相)もおっしゃっておりました。「日本の周辺だよ。ここは守れるのだよ」と。」
 正直言って、石田純一にここまで骨があるとは思っていなかった。しかも、もうひとつ、石田を高く評価したいのは、彼が国会前で演説した時に、セーター肩がけ、ノーソックスというトレードマークのファッションに身を包んでいたことだ。これも、石田が自分のタレントイメージをすべて動員してでも、安保法制を止めたいという覚悟の表れだろう。
 この本気度、大賞は石田純一しかいないといったことの意味がわかっていただけたと思う。

★2位 坂上忍

フジの昼帯で堂々「安保法案大反対」と! 売れても守りに入らない無頼派の面目躍如

 再ブレイク以降、テレビに引っ張りだこの坂上忍。普通ならこれで守りに入りそうなものだが、無頼派・坂上はそんなやわじゃなかった。9月18日、『バイキング』(フジテレビ)で、安保法制に対しこう切り込んだのだ。
「(安保法案は)ぼく、大反対なんですね」
「いまの世界情勢など見てると、必要なのかなって気にもなりがちなんだけど、日本も一時、戦争があったときに『お前ら金だけ出して何もやんないのか』って叩かれたときもあったし、でも、逆に言ったらいまだからこそ、武器持たないで憲法9条持ってりゃいいんじゃないの? だって、被爆国なんだから。被爆国にしかできないことあるわけで、いまだからこそ、武器持たない日本でいてほしいなっていうのが強い思いですかね。どちらかと言うと」
 いっておくが、これ、BSやラジオでの発言ではない。保守の牙城フジテレビの、自分がMCをつとめる昼の帯番組でここまで踏み込んだのだ。
 この発言に当然、生放送のスタジオの空気は凍り付き、共演者たちは巻き込まれまいと目をそらしていたが、坂上はまったく意に介さなかった。さすが、酒・ギャンブルへの愛を堂々と語り、常々「自分の本音を言えないくらいなら干されたっていい」とまで言ってきた無頼派・坂上である。
 実際、坂上のこうした主張はその後も続いた。10月10日放送の『池上彰のニュースそうだったのか!!  2時間SP』(テレビ朝日)で、小藪千豊が「民主主義より“ライト独裁”がいい」といった趣旨の発言をした際も、「安保法案のときの採決の仕方なんかは独裁っていったら独裁の匂いもしますからね。あんなやり方」と切り返している。これには普段、ドヤ顔で暴論説教を押しつけている小藪も全く言い返すことができなかった。
 実はリベラルには、坂上のような強度のある暴論系の論客がほとんどいない。坂上にはこれから先も政治的発言を続け、保守系暴論をどんどん撃破していってもらいたい。

★3位 笑福亭鶴瓶

政治的発言を一切しなかった温厚な芸人が安保にキレた! 安倍首相に「お前なにをしとんねん!」

 今回の安保法制については、これまで政治的な発言には縁のなかった芸能人まで声をあげた。そんな人たちでさえ、今回は意見を表明せずにはいられなかったということである。その代表格が、笑福亭鶴瓶だろう。
 鶴瓶は『戦後70年 樹木希林ドキュメンタリーの旅』(東海テレビ)のなかで、こんな言葉を視聴者に投げかけた。
「これ、へんな方向に行ってますよ。そら変えなあかん法律はいっぱいあってもね、戦争放棄っていうのはもうこれ謳い文句で、絶対そうなんですが9条はいろたら(いじったら)あかんと思うんですよね」
「こんだけね、憲法をね、変えようとしていることに、違憲や言うてる人がこんなに多いのにもかかわらず、お前なにをしとんねん!っていう」
 かなり激しい発言だが、鶴瓶自身テレビでこのような政治的発言をしたことは、彼の長いキャリアのなかでも初めてのことらしい。
「(こんな話)放送で言おうとは思ったことないです。一回もそんなこと言ったこともないし、そういう仕事じゃないから。そういうプロはそういうのに任しといたらええって言うけど、もう、そういう人に任せてたらあかんと」
 それでも口に出さずにはいられなかった。安倍政権が行おうとしている政策はそれだけ危険なものだからだ。実は鶴瓶は昨年にも「しんぶん赤旗 日曜版」のインタビューでこのような発言を残している。
「僕らの世代が戦争に行くことはないでしょうけど、僕の孫の世代が戦争へ行かされるなんて道理に合わない。日本は絶対憲法9条をなくしちゃいかんと思います」
 戦後70年、ずっと守り続けてきた「平和」のバトンを次の世代にもしっかり渡していかなくてはならない。そのために鶴瓶は立ち上がったということだろう。鶴瓶の勇気にただただ拍手を送りたい。

★4位 SHELLY

「雨の中デモを続ける方々は本当にかっこいいと思います」

 先日、産休に入ったばかりのSHELLY。姉御肌な「男前」っぷりで人気の彼女だが、この夏に起きたツイッターでのネトウヨとのやりとりは、彼女の肝っ玉の大きさを知らしめるような事件であった。
 事の発端は、安保法制が強行採決された7月15日にSHELLYがこんなツイートを投稿したことであった。
「この時代にこんな事が有り得るの?とテレビを見ながら不信感しかないです」「この状況を戦争を経験された世代はどう感じるだろう?」
「そんな中、今も雨の中デモを続ける方々は本当にかっこいいと思います。若い世代が立ち上がってる事を誇りに思います。日本、どうなっちゃうんだろう」
 しかし、これが「保守速報」などのまとめサイトにまとめられ大炎上。「平和平和と言いながらアベシネとか平気で言っちゃう人等のデモがカッコイイとでも思ってるの?」といったリプライがSHELLYのもとに大量に届くことになる。なかには、「外国籍のハーフタレントは黙ってろ。」といった、人種差別的ヘイト発言も含まれていた。
 これに対し、SHELLYはまったくひるまなかった。「なんだかな…デモで自分の考えを発信して国を変えようと頑張ってる人がいる事をかっこいいと言ったらなんでこんな捉え方になるんだろう?ヘイトスピーチではなくフリースピーチを評価したんですよ」と返し、ネトウヨたちを一蹴。さらには、母親が韓国人という間違った情報による「在日」認定に、「ねーねー、なんでうちの母が韓国系になっちゃったの??チャプチェが作れるから?(笑)浅はか過ぎてなんにも言えない…」とユーモアを混ぜて反撃したのである。
 これに、ネトウヨたちはグーの音も出ず……。
 最近の芸能人は、桑田佳祐みたいに、一瞬勇ましいことをいっても、炎上するとすぐに発言を撤回し、謝罪するのがパターンになっているが、SHELLYはちそのへんのやわな芸能人とはレベルがちがっていた。
 しかも、お手本にしたくなるような見事な返し。今年、元気な赤ちゃんを産んだら、またクレバーで歯に衣着せぬ発言をお茶の間に届けて欲しい。

★5位 制服向上委員会

「安保法制の国会論議とか安倍さんの説明とか聞いてると、やっぱりひどいじゃないですか」

 安保法案に対して意見したことで、芸能人としてのキャリアが劇的に変わってしまった人たちといえば、やはり、アイドルグループ・制服向上委員会が真っ先にあげられるだろう。
 彼女たちが一躍時の人となったきっかけは、神奈川県大和市の市民団体「憲法九条やまとの会」が主催するイベントで「自民党を倒しましょう」といった自民党批判の歌詞の曲を歌ったことにより、自民党所属の大和市議が「これは政治運動、倒閣運動、反政府運動」だと抗議、これによりイベントを後援した大和市と市の教育委員会が後援を取り消した騒動であった。
 その後、『NEWS23』(TBS)にも取り上げられるなど、制服向上委員会の名は全国的に知られることになる。しかし、それにつれバッシングの声も大きくなっていった。ネトウヨからの「ブサヨク」といった罵詈雑言をはじめ、爆笑問題の太田光までが自身のラジオ番組で「あれ、やらされてるんだろうなぁ」「痛々しい」と彼女たちをディスってきた。
 だが、彼女たちはそんな声にまったく負けることはなかった。
 太田に対しては、メンバーの齋藤優里彩がツイッターで「安倍さんにゴマをすってる太田さんの方が痛々しい」と見事な切り返し。当サイトでも8月に彼女たちにインタビューを行っているが、そこで語られた言葉は、大人顔負けの堂々としたものだった。
「最近言われたものですごくムカついたのは、「アイドルはアイドルらしく可愛い曲だけ歌ってればいいんだよ」っていう意見です。それはあなたが求めてるアイドル像かもしれないけど、私たちは歌いたい歌があって、こうやって歌ってるんだから、とやかく言わないでほしい」
「もしもテレビに出るために、脱原発の歌を歌えないとなるぐらいなら、私はテレビなんか出たくないです」
 圧力に怯え、本当に歌うべきこと、言うべきことに対し口をつむぐ、自称「アーティスト」より、彼女たち「アイドル」の方がよっぽどきちんと自己表現をしているということだろう。今年も制服向上委員会の活躍に期待したい。

………………………………………………
 ということで、大賞から5位までを一気に紹介したが、勇気ある発言をした芸能人はまだまだいる。6〜10位にはあの大物アイドルも人気芸人も登場するので、ぜひ楽しみにしていただきたい。
(編集部)

最終更新:2016.01.02 05:45

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