ドラマに関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ
SMAPキムタク最大のタブーいよいよ解禁か? テレ朝連ドラ初主演が引き金に…

木村拓哉(42)の“最大のタブー”がついに!?……
ついに、あのキムタクがパパ役を解禁──。4月スタートのドラマに木村拓哉が主演することが本日発表された。木村が今回、主演作に選んだのは、1997年から98年にかけて「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載され、2004年にもNHKが時任三郎主演でドラマ化した石坂啓のマンガ『アイ'ム ホーム』だ。このドラマで、木村は証券会社に勤務するサラリーマンを演じる。原作マンガでは銀行マンの設定であるため、「キムタクで『半沢直樹』の二番煎じか」と見られていたが、その点は変更されたようだ。
木村といえば近年、連続ドラマは年に1本、TBSの「日曜劇場」21時枠かフジテレビの月9をローテーションで主演を張ってきたが、今回はテレビ朝日の木曜21時枠。本来なら今年はTBSの年だが、長年の付き合いがあるTBSを見切って、『ドクターX ~外科医・大門未知子~』で高視聴率を記録したこの枠に乗り換えた格好だ。裏を返せば、それほど木村は追い込まれているという証拠だろう。
というのも、昨年の『HERO』(フジテレビ系)は手堅く高視聴率を保持したが、ヒットドラマの続編という過去の栄光にすがったようなもので、最近はずっと不作つづき。『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』(フジテレビ系/12年)はなんとか平均視聴率20.1%とギリギリ大台を守ったが、『安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜』(TBS系/13年)は平均12.7%という悲惨な数字を叩きだし、「これでキムタク神話も終わった」と囁かれた。つまり、今回のドラマはキムタクの真価が問われる、絶対に外せない作品なのだ。
もはや背水の陣の木村だが、TBSを裏切って好調のテレ朝を選んだだけではなく、じつはもうひとつ、大きな賭けにでている。それは、このドラマでこれまで頑として演じてこなかった“ヒューマン路線の父親役”に挑戦するからだ。
木村は過去に『華麗なる一族』(TBS系/07年)で父親役を演じたことはあるが、とはいえこれは父との確執がメインテーマで、かつ60年代の財閥一族の物語という現実離れした設定だった。しかし、テレ朝のドラマ原作である『アイ'ム ホーム』の主人公はバツイチの子持ちで、かつ再婚相手とのあいだにも一児をもうける男性。「帰るべき家とは何か」を問いかけるホームドラマだ。
『アイ'ム ホーム』の物語を紹介すると、主人公は家路久(いえじ・ひさし)という几帳面な男性。久は5年前に単身赴任先で窓を閉め切って七輪でモチを焼いてしまい、一酸化酸素中毒に。その事故によって、一命を取り留めたものの縞状記憶喪失になってしまう。記憶がとぎれとぎれで、古いことは覚えているが新しい記憶は思い出せない状態だ。そのせいで、一緒に住んでいる妻の顔も息子の顔も能面が張り付いたようにしか見えず、愛情をもてない。
さらに、現在の妻は再婚相手で、過去には別の女性と結婚し、娘もいる。何らかの事情で前妻と離婚し、いまの妻と結婚したはずなのだが、しかし久にはその理由がまったく思い出せない。そればかりか、離婚した妻と娘こそがほんとうの家族であるような気持ちが抜けずにいるため、うっかり前妻がいまも住む過去の家に帰ってしまったりするのだ。
もちろん、久々に会った中学生の愛娘はよそよそしい。ぼんやりとした記憶しかもたない久は、娘にこう話しかける。「オレは君と仲がよかったような気がしてたんだが、そうじゃなかったのか?」──。久は万事この調子で、読んでいるとなんとも切なくなってくる。
だが、物語が進むにつれてあきらかになっていくのは、いまは温厚な久が失った記憶である、自分の冷酷な一面だ。親友を裏切り現在の妻を略奪し、不倫関係にあったこと。年老いた両親の面倒は弟に任せきりなのに家業に口だけ挟んで、その後の責任を取りもしなかったこと。仕事上でも取引会社を無惨に切り捨て、倒産に追い込んだこと。そして、前妻と離婚にいたった、あまりに身勝手で冷淡無情な過去の真相も、久は知ることになる。
〈不思議だな。さしたる証拠もないのに、みんな自分の居場所があると信じて、一人で生きていくことができる。どうしてもっと早くに疑ってみなかったのだろう。自分の生き方を。家族との関係を〉
このモノローグに象徴されるように、作品のテーマは家族との結びつきにある。しかも、それは単純なものではない。愛情をもって接してくる妻と息子に何の感情も抱けず、なぜ家族をつづけなくてはいけないのかと葛藤する久の感情は、伝えることがむずかしいものだ。だが、作者の石坂啓は、妻と息子の顔を感情が読み取れない“能面”として描くことで、読者を久に感情移入させる。この仕掛けを、ドラマでは妻を演じる上戸彩が仮面を被ることで表現するというが、その演出はうまくいくのか。そして、地つづきにある現在の温厚な久と過去の心ない久を、木村は演じ分けられるのか。それこそ堺雅人あたりならハマリ役に違いないが、なんでも自然体演技で乗り切ってきた木村にとっては、大きなハードルになるだろう。
問題は木村の演技力だけではない。もし、制作者が色気を出して『半沢直樹』ふうに金融マンのエピソードを全面に押しだそうものなら、肝心の物語のテーマは散漫になってしまうだろう。それに、原作の肝所を外さなければ、木村のターニングポイントにもなり得る作品であることは間違いないはずだ。木村は脚本にも事細かに口を挟むことでも有名だが、はたして今回はどう出るのか。長年、タブーとしてきたリアルな父親役に挑むのだから、相当な覚悟があるのだと信じたいが……。
(サニーうどん)
最終更新:2017.12.13 09:29
関連記事
新着 | 芸能・エンタメ | スキャンダル | ビジネス | 社会 | カルチャー | くらし |
安倍元首相「桜前夜祭」問題に新事実! 安倍事務所が大量の酒を有権者にふるまっていた! しかもサントリー本社が酒を無償提供
れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発
維新に反省なし! 女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称議員を擁護、参院選候補の大阪市議には公選法違反疑惑
自公維新が提出「国民投票法改正案」にネットで批判の声広がる! 小泉今日子も〈#国民投票法改正案に反対します〉と投稿
古市憲寿が政府のコロナ対策を検証する「有識者会議」入りで疑問の声! アベノマスク、GoTo擁護、検査抑制など、問題発言総まくり
日本の「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが「日本政府の圧力」という文言を削除 政権忖度と自己検閲ぶりがあらわに
安倍元首相のロシア入国禁止リスト除外に「やっぱり」の声! 国際社会のクリミア併合黙認を批判するも、安倍こそ“プーチンの犬”だと露呈
岸田政権の“改憲”の本命「緊急事態条項」はこんなに危ない! 災害対策には役に立たず独裁を可能にする自民党条文案の罠
「侮辱罪」はやはり“権力批判封じ”に利用される! 国会で「“総理は嘘つき”は侮辱罪にあたるか」という質問に政府が驚きの答弁
安倍晋三「桜前夜祭」事件で秘書たちが「違法性を認識していた」と供述していたことが判明! なのになぜ不起訴に? 安倍元首相の関与は…
れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発
自公維新が提出「国民投票法改正案」にネットで批判の声広がる! 小泉今日子も〈#国民投票法改正案に反対します〉と投稿
三浦瑠麗が「医者はワイドショー見てコロナ怖がりすぎ」と医療従事者を嘲笑! 専門家から反論されると半笑いで「私、医者じゃないんで」
Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…
NHK捏造・虚偽放送問題で河瀬直美監督のコメントが無責任すぎる!ドラマの デモ描写に異議唱えた『相棒』脚本家と大違い
NHKで河瀬直美監督「五輪を招致し喜んだのは私たち」発言に批判殺到! 番組は「五輪反対デモは金で動員」と印象操作
コロナと五輪で悪質ぶり発揮した御用コメンテーター10位〜6位発表! いつもの顔ぶれに夏野剛、谷原章介、ブラマヨ吉田&小杉も
【2021年、彼らのやったことを忘れるな!】スポーツ選手に「五輪問題」を問うのは“誹謗中傷”ではない! 五輪開催に異を唱えた有森裕子、平尾剛が語る「アスリートと社会」
【2021年、彼らのやったことを忘れるな!】五輪サッカー・久保建英が南アの陽性者判明に「僕らに損ではない」とフェアネス欠く発言! 日本有利の不公平はびこる東京五輪
【2021年、彼らのやったことを忘れるな!】橋下徹を日本城タクシー坂本社長が再びコテンパンに! 橋下話法を「アホな議論」と一刀両断、吉村知事にも「何もしてないもん」
安倍元首相「桜前夜祭」問題に新事実! 安倍事務所が大量の酒を有権者にふるまっていた! しかもサントリー本社が酒を無償提供
維新に反省なし! 女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称議員を擁護、参院選候補の大阪市議には公選法違反疑惑
安倍元首相のロシア入国禁止リスト除外に「やっぱり」の声! 国際社会のクリミア併合黙認を批判するも、安倍こそ“プーチンの犬”だと露呈
安倍晋三「桜前夜祭」事件で秘書たちが「違法性を認識していた」と供述していたことが判明! なのになぜ不起訴に? 安倍元首相の関与は…
吉村・松井がゴリ押し 大阪カジノ構想には誘致否決の「和歌山以上」の問題が! 想定はカジノ業者の一方的試算、条件も業者の言いなり
安倍元首相が敵基地攻撃能力問題で「基地に限定する必要ない」と国際法違反の軍事行動を主張! やっぱりプーチンと同じ穴の貉
吉村知事と松井市長がドバイ万博視察強行で非難殺到! コロナ第7波を放置、維新の頭の中はIRだけ、税金800億円投入も決定
「安倍やめろ」のヤジ取締りに「表現の自由の侵害」判決! 安倍政権下で進行していた“日本のロシア化”の危険性が浮き彫りに
安倍元首相の近畿大卒業式登場に「そんな場合か」の声! 子分の近大理事長・世耕弘成とともに “プーチン擦り寄り”に反省なし
維新にコロナ利権疑惑! 東徹議員の支援者が大量ワクチン確保、大阪市も松井市長の支援者関連施設を接種会場にして月額580万円
菅首相の追加経済対策の内訳に唖然! 医療支援や感染対策おざなりでGoToに追加1兆円以上、マイナンバー普及に1300億円
菅首相のコロナ経済支援打ち切りの狙いは中小企業の淘汰! ブレーンの「中小は消えてもらうしかない」発言を現実化
菅首相の追加経済対策が“自助”丸出し! コロナ感染対策は10分の1以下、大半が新自由主義経済政策に…坂上忍も「バランスおかしい」
悪評「マイナポイント」事業の広報費は54億円、1カ月で半分を浪費! 事務局事業も電通がトンネル法人通じて140億円
三浦瑠麗のアマプラCMは削除されたが…amazonもうひとつの気になるCM! 物流センター潜入取材ルポが暴いた実態とは大違い
安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか
正気か? 安倍首相の諮問機関「政府税調」がコロナ対策の財源確保と称し「消費税増税」を検討! 世界各国は減税に舵を切っているのに
東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望! コロナで病院経営悪化も安倍政権は対策打たず加藤厚労相は “融資でしのげ”
感染200人超でも強行GoToキャンペーンの裏! “影の総理”今井補佐官と“菊池桃子の夫”新原局長が経産省利権にすべく暗躍、1兆7000億円計上
安倍政権がコロナ増税の動き! 安倍首相は石原伸晃らと増税談義、専門家会議に変わる新組織に震災で復興税導入を主張した経済学者
古市憲寿が政府のコロナ対策を検証する「有識者会議」入りで疑問の声! アベノマスク、GoTo擁護、検査抑制など、問題発言総まくり
日本の「報道の自由度ランキング」下落報道でNHKが「日本政府の圧力」という文言を削除 政権忖度と自己検閲ぶりがあらわに
岸田政権の“改憲”の本命「緊急事態条項」はこんなに危ない! 災害対策には役に立たず独裁を可能にする自民党条文案の罠
「侮辱罪」はやはり“権力批判封じ”に利用される! 国会で「“総理は嘘つき”は侮辱罪にあたるか」という質問に政府が驚きの答弁
吉村知事肝いりの大規模入院施設の利用率が最大7%で閉鎖、80億円が無駄金に! 一方でまた竹中平蔵のパソナに巨額発注
安倍の代理で朝日記者が圧力をかけたインタビュー記事で安倍が「核共有」問題発言!一方、朝日記者には過去の誤報問題が浮上
橋下徹の「維新・法律顧問」辞任に「何を今さら」の声! 政党の特別関係者を起用し続け応援団的主張を垂れ流したテレビ局の責任
朝日新聞の現役記者が“安倍元首相の代理人”として他メディアに「ゲラ見せろ」と圧力! 政権御用『ひるおび』がコメンテータに起用
山東昭子だけじゃない、ゼレンスキー大統領の演説を「国民の戦争動員」に利用する自民と維新の極右議員たち
MBSは松井、吉村、橋下を出演させた番組の政治的不公平を認めたが…他局でもひどい維新ヨイショ番組が山ほどある!
瀬戸内寂聴が生前、語っていた護憲と反戦…「美しい憲法を汚した安倍政権は世界の恥」と語り、ネトウヨから攻撃も
「BTSグラミー賞逃す」報道に「韓国人のニュースいらない」「日本人の受賞を報じろ」と炎上攻撃が! 日本スゴイの精神的鎖国
ぼうごなつこ『100日で崩壊する政権』を読めば、安倍首相が病気で辞任ししたのでなく国民が声をあげ追い詰めたことがよくわかる
百田尚樹が「安倍総理にお疲れ様とメールしても返信なし、知人には返信があったのに」とすねると、2日後に「安倍総理から電話きた」
村上春樹が長編小説『騎士団長殺し』とエッセイ『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義との対決姿勢! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
村上春樹がエッセイ『猫を棄てる』を書いたのは歴史修正主義と対決するためだった! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
安倍首相に利用された星野源がエッセイに書いていた“音楽が政治に利用される危険性” 「X JAPANを使った小泉純一郎のように」
“宇予くん”で改憲煽動のJCと手を組んだTwitter Japanはやっぱり右が大好きだった! 代表は自民党で講演、役員はケントに“いいね”
ウィーン芸術展公認取り消しを会田誠、Chim↑Pomらが批判! あいトリ以降相次ぐ“検閲”はネトウヨ・極右政治家の共犯だ
「ノーベル賞は日本人ではありませんでした」報道で露呈した日本の“精神的鎖国” 文化も科学もスポーツも「日本スゴイ」に回収
幸福の科学出家騒動は清水富美加個人の責任なのか? カルト宗教信者の子どもたちが抱える問題
話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きが
福島の子ども甲状腺がん検診「縮小」にノーベル賞の益川教授らが怒りの反論! 一方、縮小派のバックには日本財団
介護殺人に追い込まれた家族の壮絶な告白! 施設に預ける費用もなく介護疲れの果てにタオルで最愛の人の首を…
宇多田ヒカル「東京はなんて子育てしにくそう」発言は正しい! 英国と日本で育児への社会的ケアはこんなに違う
今もやまぬ人工透析自己責任論の嘘を改めて指摘! 糖尿病の原因は体質遺伝、そして貧困と労働環境の悪化だった
『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない貧困女性の苦しみ
雨宮塔子が「子ども捨てた」バッシングに反論! 日本の異常な母性神話とフランスの自立した親子関係の差が
『NEWS23』に抜擢された雨宮塔子に「離婚した元夫に子供押しつけ」と理不尽バッシング! なぜ母親だけが責任を問われるのか
小島慶子が専業主夫の夫に「あなたは仕事してないから」と口にした過去を懺悔!“男は仕事すべき”価値観の呪縛の強さ
人気記事ランキング
1 | 桜前夜祭で安倍事務所が有権者に大量の酒、サントリーが無償提供 |
---|---|
2 | 自公維の「国民投票法改正案」に批判の声!小泉今日子も反対表明 |
3 | 維新に反省なし!女性蔑視の石井議員は開き直り、松井代表は経歴詐称を擁護 |
4 | れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! |
カテゴリ別ランキング
社会
ビジネス
人気連載
アベを倒したい!
ブラ弁は見た!
ニッポン抑圧と腐敗の現場
メディア定点観測
ネット右翼の15年
左巻き書店の「いまこそ左翼入門」
政治からテレビを守れ!
「売れてる本」の取扱説明書
話題のキーワード