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NHKドタキャン理由は序の口 高市首相の「嘘つき」ぶりを改めて検証する 統一教会、領収書偽造、ネトウヨデマ、経歴…

首相官邸HPより
「高市早苗が総理でいいのかどうか、主権者である国民に判断してもらうしかない」
そんな宣言をして、物価対策も放り投げ、解散権を濫用してはじまった総選挙。ついに明日2月8日に投開票日を迎えるが、12日間の選挙戦のあいだにも高市首相の例の「嘘つき」ぶりが次々と露呈している。
その最たる例が、NHK『日曜討論』のドタキャン騒動だろう。
1日に生放送された同番組の当日出演取りやめについて、自民党広報のXアカウントは〈昨日の遊説中に腕を痛め〉たためと投稿。一方、高市氏は自身のXアカウントにおいて、〈ここ数日の遊説会場で、熱烈に支援してくださる方々と握手した際、手を強く引っ張られて痛め〉たためと説明したのだが、その日の午後、岐阜と愛知の街頭演説に高市氏本人が予定どおり登場。「日曜討論ドタキャンは統一教会問題などを追及されるのが嫌で逃げた」というツッコミが殺到したのだ。
その後も、番組に代打で出演した田村憲久政調会長代行が当日朝から、三重県津市での演説を予定していたにもかかわらず、東京での朝の番組出演に間に合っていたことから「前日までに高市首相が出演しないことを決めていたとしか思えない」という声が浮上。さらに「文春オンライン」が、放送2日前の1月30日の時点で高市首相側が小林鷹之政調会長に代打を打診していたことをすっぱ抜いた。
これらの疑惑や新事実を突きつけられて、高市サイドはあわてて反論をしていたが、その内容は反論になってないどころか、さらなる矛盾を露呈した。
4日には、ジャーナリストの須田慎一郎氏が高市氏から「左手で打った」反論メールをもらったとして、“選挙公示以降の握手で右指関節が腫れ上がり、木・金曜の演説会で手を強く引っ張られたことが決定打になった”とする内容を紹介。ところが同日、新聞・テレビが一斉に報じた政府高官による説明では、“1月23日におこなわれた衆院選立候補予定者への公認証交付で300人以上と握手したことで手指の関節が腫れるなど症状が悪化”したという話になっていた。
ようするに、最初は原因を「前日に腕を痛めた」としていたのに、「ここ数日の遊説中に支援者に手を引っ張られた」となり、さらには「1週間前の公認証交付時の候補者との握手」に変わってしまっていたのだ。
しかし、高市首相の過去の言動を踏まえると、この程度の話はまだ序の口なのかもしれない。
高市早苗という政治家はこれまで、もっと深刻かつ重大な問題で、信じられないような虚言を吐き、それをごまかすために呆れるような嘘を重ねてきた。
8日の投票を前に、「息を吐くように嘘をついてきた」この総理大臣の言動録をあらためてまとめておこう。
統一教会問題で見せた“威勢のいい嘘”で弁明する手法は昔から
まずは、今回の解散劇の要因のひとつになっているとも指摘されている「統一教会との関係」をめぐる嘘だ。
安倍晋三元首相の銃撃事件をきっかけに、統一教会と自民党議員との癒着が次々と浮上した2022年夏。高市氏は自身の旧Twitterアカウントで、このように投稿していた。
〈旧統一教会との接点の有無については、アンケートも多数届いており、政調会長在任中から徹底的に調べていました。2006年にシステム改修した事務所のパソコンは、各種情報が細かく記録できます。選挙応援無し。行事出席無し。金銭のやり取り無し。祝電も当事務所が手配した記録は無しでした。〉(2022年8月14日)
ところが、今年1月29日発売の「週刊文春」が高市事務所の“裏帳簿”を入手し調査したところ、統一教会の友好団体「世界平和連合奈良県連合会」とその関係者が高市氏の政治資金パーティ券計10万円分を購入していたことがわかったと報道。つまり、〈金銭のやり取り無し〉という高市氏の説明は大嘘だったのだ。
統一教会の関連団体が高市氏のパーティ券を購入していたという、この重大疑惑。じつは2022年9月にも「しんぶん赤旗 日曜版」が同様の疑惑を報じていたのだが、このとき奈良県の高市事務所側は「きちっと収支報告をしている。その団体から入金はなかった」と回答。さらには高市氏も記者会見で「指摘の団体からの振り込み、領収書を切った記録もなかった」と事実を否定し、「厳重に抗議した」とまで言っていた。しかし、実際には政治資金収支報告書に記載せず“裏帳簿”で管理することで金銭のやりとりを隠蔽。挙げ句、報道に「抗議」までしていたのである。
しかも、高市首相と統一教会の関係は金銭のやりとりだけにとどまらない。「週刊文春」は2月5日発売号にて、高市事務所が「世界平和連合」の関係者に挨拶状を送付していたと報道。また、2月8日号の「しんぶん赤旗 日曜版」では、高市事務所が世界平和連合から行事の案内や招待を受けてメッセージを送っていたのではないかという疑惑を報じ、さらには「世界平和連合奈良県連合会」の幹部が代表を務める「早世会」なる団体が、〈教団関係者らによる高市氏の支援団体であった疑い〉があると指摘しているのだ。
高市氏は昨年の総裁選時も中田敦彦のYouTube番組で「文鮮明氏の名前を知らない」「旧統一教会の教義を知らない」と白々しい発言を繰り返し、最近も統一教会の内部資料「TM(トゥルーマザー)特別報告書」について問うたれいわ新選組の大石晃子共同代表に「出所不明の文書」「名誉毀損になりますよ」などと“恫喝”していた。だが、その実態は、高市氏は統一教会とのかかわりを偽るために嘘を重ね、「厳重に抗議した」「名誉毀損だ」などと息巻くことで潔白を偽装してきたのである。
嘘を威勢よく言い放つことでシラを切る──こうした高市氏による「大嘘」で忘れてはいけないのが、2023年に持ち上がった放送法の解釈変更をめぐる総務省の行政文書問題だ。この問題を追及された高市氏は国会答弁で当初、「怪文書」「捏造だ」と決めつけて全面否定。“捏造でなければ議員辞職する”と啖呵を切ったが、その後、総務省はこれを行政文書だと認めたのだ。つまり、高市氏の「怪文書」「捏造だ」という答弁がありえない大嘘だったことを、ほかならぬ総務省が示したのである。
だが、高市氏は文書が「捏造」ではないことが認められても約束の議員辞職はせず、「捏造」から「内容が不正確」などと表現をしれっと変更。そのうえ問題の追及をおこなった立憲民主党の杉尾秀哉・参院議員に「私が信用できないのであればもう質問しないでほしい」と、大臣としてあるまじき国会を冒涜する暴言を吐いたのだ。
3年前には政治資金規正法違反隠しの領収書偽造、ここにきて新たに裏帳簿も発覚
さらに、高市氏は「政治とカネ」問題でも、重大なインチキ発言を繰り返してきた。
そのひとつが、本サイトでもお伝えしてきた高市早苗氏の事務所による政治資金規正法違反を隠すための領収書偽造疑惑だ。
発端は2022年、上脇博之・神戸学院大学教授が、高市氏と「自民党奈良県第2選挙区支部」の会計責任者で公設第一秘書の木下剛志氏を、政治資金規正法違反の疑いで奈良地検に告発したことだった。告発によれば、第2選挙区支部が開催した2019年・2021年の政治資金パーティをめぐり、高市氏の選挙区である奈良県山添村の「自民党山添村支部」は「パーティ券購入」として各22万円を支出したと報告。しかし、受領側である第2選挙区支部の収支報告書にはその記載がなかったのだ。
この件を「しんぶん赤旗 日曜版」が取材に動くと、第2選挙区支部側は「販売したパーティ券は20万円分と12万円分だ。先方が勘違いして22万円と記載した」と主張。そして取材の3日後には山添村支部が高市氏側の主張どおりに収支報告書を訂正したのだが、そこでは22万円の領収書を、取材後に第2選挙区支部が再発行した12万円分の領収書に差し替えられていたという。山添村支部の支出が22万円であれば高市氏側の不記載となるため虚偽の領収書を再発行し、虚偽の報告をさせた疑いが出てきたのだ。
だが、高市氏は2023年1月の閣議後会見で、この報道に対して「まったく事実ではない」「『(領収書を)差し替えた』という件に強く抗議したい」「強く憤っている」と否定し、自身の旧Twitterアカウントでも〈報道で大迷惑をしています〉と主張。まるで誤報の被害者であるかのような態度を示したのだ。
ところがこのあと、山添村支部の代表者や会計責任者から「訂正は全く知らなかった」「関与しておらず、誰が訂正したのかもわからない」という証言が相次いだばかりか、「しんぶん赤旗 日曜版」が山添村支部の訂正願の筆跡を鑑定した結果、第2選挙区支部の会計責任者である木下氏の筆跡と同一人物のものだと判定されたのである。ちなみに木下氏は、今年1月の「週刊文春」に直撃された際、記者に「はっ倒すぞコラァ」と怒鳴りつけたという人物だ。
不記載がわかった時点で素直に謝罪と訂正をすればいいところを、不記載をごまかすために虚偽の訂正にまで発展させてしまったと見られる、この問題。いかにも高市氏らしい事件といえるが、昨年9月、上脇教授は告発を奈良地検が不起訴としたことは不当だとして検察審査会に申し立てをおこなっている。
ちなみに、高市氏の政治資金をめぐっては、ここにきて新たな“虚偽”疑惑も浮上した。
前述の「週刊文春」の統一教会パー券報道のもとになっているのは、同誌が高市事務所の関係者から入手した“裏帳簿”だったが、「文春」はこの“裏帳簿”にはほかにも政治資金収支報告書に記載されていない金のやりとりがあったと報じている。
それは、高市氏の地盤である奈良県第2区に所在する不動産会社が2019年3月に54万円分のパー券を購入したというものだ。
しかも、この不動産会社の社長は、パーティ開催から7カ月後に農地法違反の容疑で奈良県警に逮捕され、2020年2月に懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受け、会社には罰金300万円が言い渡されている。ようするに、社長が逮捕・有罪となった企業がパーティ券を購入していた事実を隠すために不記載にしたのではないかと見られているのだ。
また、この“裏帳簿”によって、実際にはパーティ券の収入であるのに資金管理団体への「寄附」(個人献金)として処理し、収支報告書に記載していた例も多数発覚。これらは政治資金規正法違反の不記載や虚偽記載にあたるほか、寄附金控除制度を利用できるという“選挙区民への優遇”も問題となってくる。選挙後、国会が開会すればこの疑惑を追及されるのは必至だが、高市首相は43年前の虚偽領収書問題のときのように、嘘を嘘で塗り固めていくつもりなのだろうか。
「元米連邦議会立法調査官」という肩書も“誇大広告” 選挙公報への記載も判明
もうひとつ、あらためて指摘しておかなければならないのが、高市首相がかつて「経歴の肩書き」をめぐっても「嘘」をついていたことだろう。
高市氏は1984年に神戸大学を卒業後、松下政経塾に入塾し、87年に松下政経塾がアメリカ連邦議会に「Congressional Fellow」として派遣。89年に帰国すると「元米連邦議会立法調査官」という肩書きでテレビ出演や著書を刊行するようになった。そして、1993年7月におこなわれた衆院選に立候補し初当選を果たすのだが、当時から「議会立法調査官」という肩書きに対し、「週刊現代」(講談社)や「噂の真相」が「誇大広告」だと指摘していた。
2016年に「IWJ」が取材したところ、高市氏本人が「私の場合は当時、松下(政経塾)の方からお金が出ていました」と述べているのだが、松下政経塾が資金を出して派遣したスタッフにすぎないにもかかわらず「Congressional Fellow」を「立法調査官」と訳するのは誇大広告だと指摘されても仕方がないものだ。だが、問題はその後の説明にある。
高市氏はいつしか「立法調査官」という肩書きを「米国連邦議会Congressional Fellow(金融・ビジネス)」に変更しているのだが、2016年時点では高市氏のHPに〈「肩書き」についての経緯〉という付記がなされており(現在は削除されたと見られる)、そこにはこんなことが書かれていた。
〈『立法調査官』という肩書きは、1993年から一切使用しておりません。このことは、当時から現在に至る高市議員のプロフィールを見れば明らかです。従って、公的な職での経歴として使用されたことはありません。〉
しかし、これは虚偽の説明だった。というのも、「IWJ」が1993年の衆院選時の高市氏の選挙ビラや選挙公報を確認したところ、そこには〈日本人で初めての米国連邦議会立法調査官として金融・ビジネス立法を担当〉と記載。「公的な職での経歴として使用されたことはない」という主張は、大嘘だったというわけだ。
さらに、高市氏がついてきた嘘にかんして指摘しておかなくてはならないのが、いかにもネトウヨマインドなデマが数多く、枚挙に暇がないということだ。総裁選の所見発表演説会で唐突にはじめた「奈良を訪れた外国人観光客がシカに殴る蹴るの暴行をはたらいている」発言や「(外国人を)警察で逮捕しても通訳の手配が間に合わず、勾留期限が来て不起訴にせざるを得ないと聞く。これはおかしい」という発言。2022年に報じられた「(安倍元首相の)国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだった」という会合での発言……いずれも、いかにもネトウヨ的な根拠なき暴言、デマ発言だ。
とくに卑劣なのが、選択的夫婦別姓制度の実現を求めている「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」に対するデマ攻撃だろう。高市氏は日本会議の機関誌である「日本の息吹」2021年5月号において、「昨年12月の党内議論では、外部の夫婦別氏推進運動団体が、自民党本部の会議室に“入り込んでいた」などと喧伝したのだが、「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」事務局長の井田奈穂氏によると、実際には自民党本部で開かれた女性活躍推進特別委員会に〈正副委員長の正式な許可を得てオブザーバー参加〉しており、〈私の席には名前札も用意〉されていたという。それを高市氏はあたかも勝手に潜り込んでいたかのように書き綴ったのだ。
また、2013年に神戸市でおこなわれた講演では「(東京電力)福島第1原発で事故が起きたが、それによって死亡者が出ている状況ではない」という発言をおこなったが、これは原発事故による避難生活により体調を悪化させて亡くなった「震災関連死」を無視した発言で、到底看過できないものだ。
衆院選で国民は嘘つき総理に「白紙委任」したことにされ、改憲されてしまうのか
口を開けば出てくる、嘘、デマ、虚言、根拠なしのでっちあげ発言──。しかし、高市首相がもっとも問題なのは、国を左右するような政策についても平気で嘘をつくことだ。
消費減税をめぐる発言がそれだ。昨年5月には「国の品格として食料品の消費税率は0%にするべきだ」などと語っていたのに、いざ総理大臣になると「レジの改修に1年以上かかる」と前言撤回。ところが、新党・中道改革連合が「食料品消費税ゼロ」を発表するや否や、飲食料品の消費税を2年間に限りゼロにする方針を突然表明、「私自身の悲願」と言い出した。にもかかわらず、公示からこれまでの遊説において消費減税に言及したのはゼロだ。
しかも、つい先日まで消費減税を「私自身の悲願」と述べていたのに、2日におこなわれた遊説演説では憲法への自衛隊明記に言及して「当たり前の憲法改正もやらせてください」「もう全然進まない。この状況を打開させてください」などと呼びかけ。このままでは、選挙後には消費減税ではなく憲法改正が選挙の争点だったと言いはじめても不思議ではないだろう。
嘘に嘘を重ね、統一教会や“裏帳簿”問題の説明から逃げつづける高市首相。そのうえ、嘘や疑惑の追及に対しては何ら具体的に説明・反論することをせず、「私を潰したい人は、色んなことをやってきます」などとお得意の被害者ポジションをとる始末。しかも厄介なのは、高市首相の嘘や詭弁に踊らされている有権者がけっして少なくないという現実だ。
現在伝えられている衆院選の情勢が事実なら、高市氏が「国民に白紙委任をもらった」などとやりたい放題やり始めるのは必至だろう。思いつきの不用意な言動を連発し、嘘でごまかし、都合の悪いことはすべて他人のせいにする。史上最悪の“嘘つき”総理によって、この国は憲法改正の果てについに戦争へ駆り出されてしまうのだろうか。
(編集部)
最終更新:2026.02.07 09:37
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